通訳案内士は当然 高度な語学力が要求され どんな質問にも硬い政治システムや
税制、国際関係論から趣味やサブカルチャーのようなゆるい話題までその守備範囲は多岐にわたる。
振り返ってみても口述試験は鬼門で、緊張と逃げ出したい気持ちだったのを今でも覚えている。
そんななか日本語、英語の反応の仕方の違いがあることに気がついた。
例えばこんなことである。
「海外に行ったことはありますか?」と質問されたとする。
日本語だったら「いいえ、ないです。」で事足り、
相手がまた「いけるとすればどこの国に行ってみたいですか?」
などと続けるのが よくある対話の流れである。
これを英語で同じようにやってしまうと 問題なのだ。
こんな反応をすれば冷酷な印象や(本人に)興味がないといった無関心にうつることもありうる。
英語ならば
I have never been abroad so far. But there is a country I would like to visit in the future.
It is Australia. I hear the climate is rahter mild, and we are less likely to suffer from jet lag.
And people there are very friendly and gentle.
Have you been there yet?
などのように質問に対する関連、補足情報や根拠、理由などを盛り込んで納得させるようにするもので
口述試験に問われるのは後者の方。頭で理解はできていてもそうそう関連、補足情報など思い浮かぶわけもなく、
しかも「あっ、これを言おう!」と思ってもその考えた日本語に対応する英語が出てこない。
つまりは 無言の沈黙に。
決まった答えがないものに補足や関連漬けをすることは受身な姿勢が能動的に変わるので
対話や質問力を養うのに大いに役立つと思う。
あるお題(トピック)に対して根拠や具体例をすぐ考えようとするようになったのは
口述試験から意識するようになったものだ。
魅力的な通訳案内士の活躍ぶりを見ることがある。なんとなく近づいてしまうこともしばしば、スミマセン。
何が気になるかといえば、ランドマークやスポット説明のガイディングではなく、旅行者から
偶発的に出てくる質問の対応である。
「歩くのを省くために作ったものなのに、なんでエスカレーターの片側をあけるのか?」←もっともだと思った。
一応想定問題集には「関西と関東ではエスカレーターの譲る側が左右逆なのはなぜか?」というのは
見たことはあったので興味深々だった。
なんて答えたのか聞けずじまいだったのが悔やまれるところ。
相当な勉強や自己研鑽を普段から積んでいるのだろうなとはすぐわかるのは同じ道を志した仲間だからだろうか?
こういう方々を見ていると自分はボランティアレベルなんだと痛感してしまう。
負けないようにもっと自己投資をしなくては・・・。
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