通訳ガイドの試験で語学試験が最難関だと言われていますが
自分にとっては口述試験、これこそ最大にして最も緊張した試験でした。
そう、どんな質問が飛んでくるか全くわからない。
実務を行えば当たり前なことだけど
膨大に覚えるべきことがらがありすぎ、自暴自棄になりそうでした。
街を歩いて見えるもの、説明があるものだったら何でも英語にしてみた。
牛丼屋に入れば、並盛は?、大盛は?、特盛は?さらに紅しょうがは?
medium size of beef rice-bowl, larger size of rice-bowl,
mega size of rice-bowl, thinly sliced red pickled ginger
こんなんもんも分からなかったので、メモ帳に書き出して
調べて、実際に使ってみてアクティブボキャブラリーにしていきました。
辞書訳では通じないものも結構あって困惑。
例えば「おでん」 Japanese hodge-podgeと書いてあったけど
通じない。というか違うものを想像してしまい日本の「おでん」にはならない。
説明的に
vegetables, fish dumplings and other kinds of food stewed in a thin soy based broth
くらいに言わないと通じない。
さて本試験当日 待合室で待たされることやく30分、ここで自分より博識だろう
受験生にまぎれて自分がいる。ぼろぼろになって手垢のついた参考書や辞書、
エコノミストを読んでいるものもいて ここで背水の陣の精神になりました。
三ヶ月くらい何でも英語で語る訓練を行っていましたが、
訊かれたことは
①地元のお勧めスポットとその理由 ②好きな歴史上の人物と理由 ③花見の説明
④どんなガイドになりたいか ⑤玉露、煎茶、抹茶、ほうじ茶の違い など
③と④かな、まあ自分でも納得のいくことを言えたのは。⑤に至っては
ほうじ茶がカフェインなしで 煎茶はカフェインが入っている…そのくらいしか言えていなかったし。
わからなくとも、即反応する、常に笑顔で。(引きつってはいけません)
受かりたい執念(なんせ3年目でしたので)だったと思います。
真っ赤に暮れる夕焼けの空のもと、意気消沈して帰ったのを覚えています。
郵便受けに国際観光振興会からの合否通知は今でこそシールが貼ってありますが
昔ははがきの裏に大きく「不合格」と書いてあって悔しいよりも恥ずかしい気持ちでした。
受かったとわかったとき、「泣きたいときにもVサイン! 」「ピンチの後にチャンスはくる。」
このうれしい気持ち 絶対にお金では買えない価値のあるものだと思います。
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