槍ヶ岳(3,180m) (つづき)
飛騨沢コースを新穂高温泉まで下ります。
昨日ヒュッテ大槍に到着すると、宿帳に明日の予定を記入する欄がありました。その時、飛騨沢の「騨」の字を思い出せず、カタカナで書いてしまいました。
飛騨沢はカール地形になっていて、見下ろすと、似たような景色をほかの山でも見たことがある気がします。例えば焼岳の下り、あるいは仙丈ヶ岳の下りです。その中でここ飛騨沢が凄いのは、とにかく大きいことです。大きいので時間が経つのが遅く、ずっと同じところを歩いているのではないかと錯覚するほどです。すれ違った登りの人はみな黙々と急坂を歩いています。真正面の笠ヶ岳が大きく、花はリンドウ、トリカブト、ハクサンフウロなど種類も数もたくさんありました。振り返っても槍の姿は見えません。
千丈乗越には、槍平小屋の配慮で救急箱が設置されていました。登山道で救急箱を見たのは今日が初めてです。「靴のソールはがれは修理後必ず下山せよ。」と書いてあります。
(登頂:2016年8月上旬) (つづく)