心が満ちる山歩き

美しい自然と、山に登れる健康な身体に感謝。2019年に日本百名山を完登しました。登山・街歩き・温泉・クラシック音楽‥‥

吾妻連峰・吾妻小富士

2019年07月07日 | 東北の山


吾妻小富士(1,707m)


 吾妻小富士は、福島県から山形県にかけて連なる吾妻連峰の山々の一座です。一切経山から見た吾妻小富士は、東北の山の眺望でも特に印象に残っているものの一つです。富士山をそのまま小さくしたような形は、偶然としか思えないほど富士山に似ています。そして、ものすごい雲海の中で、富士山の頂上だけがぽっかり浮かんでいるように(本当に)見える風景が最高でした。

 「小」富士というくらいなので山の形は当然小さく、浄土平のバス停から山頂を歩いて、再びバス停まで帰ってくるのに1時間もあれば十分です。しかし、登ってみると発見がありました。遊歩道のように整備された階段を10分ほど登って「稜線」に出ると、すり鉢状の火口が姿を現します。これが北海道の羊蹄山にとても似ていました。ただし、サイズは当然羊蹄山よりも小さいです。また、大小の溶岩が転がっている稜線の風景は、阿蘇山の中岳への道のりを思わせる荒涼としたものでした。吾妻小富士は小さい山ながら、日本の火山の特徴を集約したような面白い山なのです。
 稜線からは吾妻連峰や、安達太良山が眺められました。ここから見た山はどれもゆったりした姿の山で、頂上が鋭い形の山はひとつもありませんでした。
 一周40分、もとの場所に戻って来れる登山道も楽しいです。本家富士山のお鉢巡りは1周1時間半くらいだと思うので、約半分といったところです。見た印象では半分よりずっと小さく感じました。





 (登頂:2018年6月下旬)



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