九重連山の正面登山口は長者原です。わたしが、くじゅう登山をする時は、やまなみハイウエーの牧の戸峠から長者原の中間地点に位置する大きな急カーブ通称、大曲(おおまがり)より登っています。長者原から入山する歩行時間と比較すれば個人差はありますが片道約30分から40分ほど短縮できる近道です。
最近は、星生山新道から入山して星生山、久住山、中岳などを歩いています。夏場は早朝に大曲を発てば、中岳より白口越へ降りて、白口岳へ登り稲星越より静かな鳴子山へピストンして、稲星山、久住山、肥前ガ城、扇ガ鼻などのくじゅうの稜線漫遊ができます。少々、堪えますが、体力の見極めと歩行訓練を兼ねて歩くと爽やかな達成感とともに、くじゅう連山の概要がわかります。
九重連山の帰りは、久住分れより北千里ヶ浜から、すがもりを越えて硫黄山登山道をゆっくりと歩いて下山します。今日、登ってきたくじゅうの山を顧み、また次回の山歩きを思い巡らしながら、振り返ると三俣山が望められ、感慨ひとしおです。
すがもり越は1995年10月、硫黄山が噴火するまでは、小屋番さんも常駐され、宿泊も出来ていました。しかし、噴火した後は立ち入り禁止となり、その後、昔の小屋は壊され、往時の小屋の石垣だけが残り、避難小屋として再建されて現在に至っています。夏山合宿のくじゅう縦走の帰りに、すがもり越で重いザックを下ろし、一本たてて、先輩よりビールを分けてもらい飲んだ懐かしい思い出があります。
写真は、12月1日、すがもり越(諏峨守峠)の石の道標です。漢字で、諏峨守越、カタカナやひらがなで「すがもり」の表記が一般的になりましたが、諏峨守を忘れるところでした。
今年のくじゅうの思い出のひとこま、諏峨守越です。