あめふり猫のつん読書日記

本と、猫と、ときどき料理。日々の楽しみ、のほほん日記

彼女たちは、戦士。

2010-08-29 00:02:36 | 本(ホラー・サスペンス)

風の中のマリア 風の中のマリア
価格:¥ 1,575(税込)
発売日:2009-03-04
スズメバチが、ウチの裏庭に水を飲みに来てしまう話を、前回書きました。

ミツバチは蜂蜜を利用しますし、(ミツバチには迷惑ですけど)見た目も可愛らしいのですが、精悍で大きいスズメバチは見た目も蜂毒も怖い!

私は蜂に刺されたことが2回あり、(アシナガバチと、たぶん、マルハナバチ)そのこともあって、スズメバチは苦手でした。

と、いうか、スズメバチが好きな人なんていないだろうくらいに思ってました。危険ですし。

ところがこの小説のヒロインはなんとスズメバチ!

戦士である彼女の、短く激しい生の物語、と書評で読んで、あまりにも意外な設定にがぜん興味がわきました。

ミツバチは、働きバチというように蜜を集める働きものだけど、スズメバチは戦士なのか!なんか目からうろこが落ちた感じだったし、長くない彼女たちの一生がいじらしい気もしました。

ちゃんと蜂の生態を活かしての擬人化なのかな、というのも気になるし、今読んでみたい小説の一つです。

それと、友達にスズメバチの水飲み場の話をしたら、『勝手に観光協会』という番組(みうらじゅん、安斎肇両氏出演)の栃木編の話をしてくれました。

その番組で、スズメバチが作った奇妙な巣(変わったものとのコラボ、例えば剥製の上に作った巣とか)を展示しているところが出てきて、みうら、安斎両氏は人間の作るアートよりはるかに優れていると感心していたとか。

そうか、彼女らは芸術家でもあったのだなぁ、と、しみじみ思った出来事でした。

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愛に潜む罠。

2010-08-11 23:20:18 | 本(ホラー・サスペンス)

ペット・セマタリー〈上〉 (文春文庫) ペット・セマタリー〈上〉 (文春文庫)
価格:¥ 620(税込)
発売日:1989-08
この本は半年ほど前に、ネットの古本屋さんで買いました。

昔のスティーヴン・キングの未読作品が読みたくなって。

けれど春に18歳だった猫を見送ってから、しばらくこの作品を読むのは無理かもしれない、と放置していました。

けれど最近、そろそろ大丈夫かもしれない、と手に取ってみたのです。

もちろん、やはりつらい作品でした。大切な存在を失って、なんとか帰ってきてくれないだろうか、と思う時期には、本当に身にしみて切ないです。

けれど一方で、予想したほどの迫力は無い気もしました。

もちろん、映画化作品をすでに観てしまっていて、結末がわかっている、ということもあったのですが。

前半部が饒舌すぎるように感じたのです。もちろん、この部分が細部まで書きこまれているからこそ、クライマックスのせつなさ、怖ろしさが際立つのかな、とも思ったのですが。

最終的なクライマックスシーンは、あっけなく感じました。でも、まったく物語がどこに落ち着くか分からない状態で読んだら、これで良いと思ったのかな?やはり、内容を知ってから読むのは驚きは半減しますね。反省。

それにしても、スティーヴン・キングは、人が触れてほしくないところ(あるいは見たくないものを)を赤裸々に描く作家だと思うのですが、これは愛によって人は愚かなことも、怖ろしいこともする、ということを描いているのが、刺さったままの棘のように、しばらく心にひっかかっていました。

コメント (6)
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続きが気になる!なくしてしまった本。

2010-04-08 23:18:01 | 本(ホラー・サスペンス)
愛しいひとの眠る間に (新潮文庫)
価格:¥ 660(税込)
発売日:1990-10

長年の謎ついでに、なくしてしまった本の話を。

私は、そうでなくても部屋が本の樹海化しているので、よく本を見失うのですが、そうでなくともふと本をなくしてしまうことはあることではないかと思います。

そしてそれが読みかけだったりすると、続きが非常に気になるんですよね。

そういう、心にひっかかっている本が、私は2冊ほどあります。

そのうち1冊が、上記のメアリ・ヒギンズ・クラークのサスペンス。

私が覚えているファーストシーンは、こんな感じでした。

ある人物(名前も特徴も伏せられている)が、完全犯罪を計画するのです。そうして、やり遂げて家に帰ってほっとしたとき、ふと、自分がささいな、けれど命取りになりかねないミスを犯したこと、そうして、それに気づく人間が1人はいる、ということに思い当るのです。

そこから場面はかわりまして、初老の父と、30くらいの娘のシーンになります。

父は非常に緊張しています。恐怖していると言ってもいい。なぜかというと、彼はかつて警官で、彼が逮捕した凶悪犯が、近く保釈されるからです。

彼は逆恨みした犯人に妻を殺され、そうして自分の手で逮捕して刑に服させたわけですが、その男が改心したとは思ってなくて、今度は娘が狙われるのではないかと心配しているのです。

そうして、事件当時の20年前は自分はタフな警察官だったけれど、今は老い始めている。今の自分に、娘が守れるか……?とも思うわけですね。

娘は、「私はもう大人よ。自分の身ぐらい、自分で守れるわ」と気丈に言うのですが……。

私はそこまで読んで、“なるほど、最初の犯人が自分の犯罪に気づく唯一の人物、と思っているのもこの女性なんだな。このひとは二人の犯人に狙われるわけだ”と思い、当然続きが気になったわけですが、読まないまま紛失してしまったのです。

(約10年が経過してますので、私の記憶もあやふやで、もしかしてあらすじ違っているかもですが)

もうひとつは、『恐怖の誕生日パーティー』という本で、これもサスペンスです。

夫の誕生日にサプライズパーティーを計画した妻が、夫の大学時代の友人などをこっそり招こうとしますが、夫の出身大学の同期の人間に彼を知るものは無く、夫の過去はすべて虚偽だったと分かる。では、夫という人間はほんとうは誰?!……という出だしでしたが、これもなくしてしまい心にひっかかったまま。

もういちど買い直すべき?ずーっと、ひきずってる本なのでした。

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猫派ではありますが。

2009-08-09 00:41:50 | 本(ホラー・サスペンス)

ウォッチャーズ〈上〉 (文春文庫)
価格:¥ 650(税込)
発売日:1993-06

最近、ハチ公のハリウッド版映画のCMをよく見ますし、ボルトとか、やっぱり世間では犬派の人が多いのでしょうね。

私は猫しか飼ったことがないし、完全猫派なのですが、犬が嫌いなわけではなく、ソフトバンクのお父さんとかやはり可愛いと思います。

ただ、実際の犬はちょっと怖い感じもある。うっかりすると噛まれそうで。

あと、テンションの高さについていけないところも……。

以前、お隣さんが飼っていた犬に通るたびお愛想していたので、ちょっと私にもなついていたのですが、ある日鎖から抜け出していて。

で、帰ってきた私を喜んで迎えてくれたのですが、小型犬なのに長身の私の胸あたりまで飛び上がるのですよ。テンション上がっちゃって。

たかが帰ってきただけのことで、そんなにはしゃがなくてもいいだろうと思ってしまった猫派の私(^_^;)

他にもけっこう間抜けなエピソードあります。諸事情あってビラ配りをしなければならなくなり、個人のお家のポストにも入れるようにと言われた(もしかして違法?もう十年以上の前のことですが)のでそうしていたら、あるお宅で、庭から真っ黒な、巨大な犬が出てきて。

私はもちろんビビりましたが、パニックのあまり何を思ったか、「おいで」と言ってしまって(+_+)

そうしたら、豹変したのですよ犬が!それまではこちらを威嚇しつつ前に出てきたのに、そう言われたら突然、頭を下げて、“ここを撫でて”というポーズに!

撫でてあげたらすごく喜んだけど、何しろこっちも仕事中なので、たいがいで切り上げて“じゃあね、バイバイ”と言った時の犬の悲しそうな顔!(寂しかったんだな……)

あと、家内制手工業みたいな印刷所に勤めていた時、トイレの小窓が下についていて、裏庭で飼われていた犬が、私が入るたびにガラッと開けてくるのにはまいりました。(引き戸だった……)

かまってほしくて、ありとあらゆる技(お手とか)を繰り出してくるのは笑えたし、いじらしかったですけど。

ところで、私は犬モノ小説、というとこの本を一番に思い出すのですが、犬派の人のおススメは何なのでしょう。

一度聞いてみたい気がします。

コメント (2)
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