あめふり猫のつん読書日記

本と、猫と、ときどき料理。日々の楽しみ、のほほん日記

産直コミック。

2011-05-15 18:13:23 | アニメ・コミック・ゲーム

これは、偶然にも震災の少し前に買った本です。

コミックいわて コミックいわて
価格:¥ 735(税込)
発売日:2011-01-25

私は北関東生まれの北関東育ちですが、両親が岩手出身ですし、私にとっても岩手県は懐かしい場所です。

それに、『とりぱん』のとりのなん子氏のファンなので、氏の短編目当てでAmazonで購入しました。

でも、実際に読んでみると、一番気に入ったのは『メドツ日記』というカッパについてのストーリーでした。ほのぼのしてて、カワイイのです。

それと、さんさ踊りがテーマの『幸来来』(さっこら)に出てきた、岩手県民の性格については笑った。

“マジメ、単純、見栄っ張り”――私も見事にあてはまるので

他、吉田戦車氏の『0歳児北へ』や独特の味わいの『ひで次くん山へ!』も面白かった。

帯に『岩手県知事責任編集』とある郷土愛にあふれたこのコミックスは、口絵部分にいわて漫画マップがあって、こんなに岩手出身漫画家がいたのかと驚いたり。

ところが、読後すぐ、あの恐ろしい震災です。

岩手在住作家の方は無事だったのか。それに、漫画の舞台になった地域(陸前高田市とか)の美しい景観は失われてしまった……。と思うと、素朴なこの本を違った感慨でながめることになってしまいました。

でもまたこの本の第二弾が出て、再生した岩手を描いているのを見たい!とも思うのです。

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発酵ないのは残念ですが。

2011-04-19 00:44:17 | アニメ・コミック・ゲーム

もやしもん(10)限定版 (KCデラックス) もやしもん(10)限定版 (KCデラックス)
価格:¥ 300(税込)
発売日:2011-03
もやしもん10、購入しました。限定版の方です。

もっとも今回の限定版は、通常おまけをつけて普通版より高価になっているものが、今回は逆に廉価版と言いますか、紙質を落として安くしてあります。

10巻記念の、読者への感謝版らしいです。

今回のストーリーの舞台になっている、かの国(未読の方のために一応伏せる。まあ、表紙見ると分かっちゃうけど)のペーパーバックも紙質悪いし、むしろ雰囲気に合うね、とこちらを購入しました。(おまけ漫画もついてます)

今回発酵食品があまり出てこないぶん菌たちの出番も少なくて、それはとっても残念でした。

でも一方、食に関する色々は、個人的になるほど、とうなずけること多くて面白かったです。

たとえば、マリーが妙に感激する、あやしげな和食レストラン。

私以前、『ホックストロット』というアメリカの漫画で、こんなシーンを見たことがあるんです。

男の子の兄弟が、食卓でステーキを切ってジャグリングし、お互いの口に放り込む。

二人のお母さんが嘆いて言います。“ジャパニーズスタイルのステーキハウスに連れてってから、ずっとこうよ!”

私、これをギャグコミックのデフォルメかと思ってたんですが、リアルにやってる店あるんかい!とちょっとびっくり。

それと、スーパーマーケットで、メニューそのものが冷凍されてるのを見て、一同がびっくりするシーン。

でも、これは逆に、憧れたんですよ。翻訳小説(ミステリ)を読んでると、たまに出てくるの、テレビディナーが!

テレビディナー、というのはですね、その名の通り、テレビを見ながら簡単に食べられる冷凍食品。ディナーのメニューがセットになってて、メイン、サブのおかず、主食、その上デザートまでが入って、チンすればすぐ食べられるというすぐれもの。

デザートと言ってもチンするんだからパイの類ではないか、他のメニューだってそもそもそんなに美味しいはずもない。まずいか、せいぜい旨不味い、というようなシロモノではないか……そうは思っても食いしん坊の私は、食べてみたくてたまらなかった。

けっこうマーケット満喫出来ちゃうかも……と、ちょっと可笑しくなりました。

ストーリーの方も、8巻ほどの感動はなかったですけど、珍しく沢木が主人公らしくって、なかなか面白かったです。

あと余談ですが、沢木の兄ちゃんて、品川庄司の品川くんに似てる(やや美形になっとるが)と思うのは私だけ……?

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こする?こすらない?

2011-02-08 23:41:56 | アニメ・コミック・ゲーム

テルマエ・ロマエ II (ビームコミックス) テルマエ・ロマエ II (ビームコミックス)
価格:¥ 714(税込)
発売日:2010-09-25
じっさいに読んだのはだいぶ前ですが、同僚に貸していただいた本です。

ローマ時代のお風呂技師が主人公の、タイムスリップコメディ(風呂限定)第2弾。

でも、貸してくれた同僚は、最初のエピソードにちょっと引いた、と言っていました。

実際作者のところにも、同様の反応があったようです。

でも、私は平気だった。たぶん、ご神体、って感覚があるせいかな?べつに卑猥な印象はなかったです。

(何を言っているかよく分からない方は、本書をお読みください。上記の本のリンクをクリックすると、Amazonにつながりますのであらすじや口コミをチェックしても)

この作品は漫画自体も面白いのですが、各エピソードの後に挟み込まれたエッセイも楽しいです。

もっとも、1巻を読んで気になったことがありました。

それは、ローマ人が使っていた垢すりの道具のこと。

写真を見るとけっこうごっついのですが、作者は垢すり賛成派で、そのくらいでないと体を洗ったことにならない、という考えのようでした。

ちょっとショックだったのです。なぜなら私、お風呂でほとんど身体をこすらないから。

その方が美肌(?)が保てると思っていたのです。洗顔と同じで、ゴシゴシこすってはいけない、と思っていました。

使う道具もですね、洗顔ネットってあるでしょう?あれの巨大なのみたいのが細いナイロンロープでふたつ繋がれているのを使っています。色もショッキングピンクだし、チアガールの子などが持っている、ポンポンによく似ています。

その片方にボディシャンプーをちょっとつけ、片方にお湯をつけてふたつをこすり合わせると、きめ細かい泡がたくさん出来ます。

その泡でやわやわと洗うわけです。ちょうど洗顔のときと同じです。(脚だけはフットスクラブで時々洗う)

でも、そんなものじゃ垢は落ちないみたい。(この漫画の作者によると)いきおい不安になり、ナイロンタオルでゴシゴシしてみました。

たしかにさっぱりする!でもたまにでいいんじゃ、という気もします。ゴシゴシし過ぎると肌のきめが乱れそう。

どっちが正しいの?みんなはどうしてるの、と、漫画の内容とは関係ないことが気になったのでした。

(漫画については、そろそろルシウスが参考にする日本のお風呂のネタが尽きるのでは、というのが気になります)

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ひとり時間を楽しむ本。 その3 つれづれ編

2010-12-19 01:33:19 | アニメ・コミック・ゲーム

これはタイトル通り、鳥を中心にした生きものの面白エピソードのエッセイ・コミック。

でも10巻目になる今回ともなると、ひょうひょうとした作者の生活が、テーマとしてあざやかに立ち上がってきます。

とりぱん(10) (ワイドKCモーニング) とりぱん(10) (ワイドKCモーニング)
価格:¥ 620(税込)
発売日:2010-11-22

帯にある通り、女性のひとり暮らしとしてはすこしオヤジっぽくもあります。おひとり様を真っ向から楽しんでいる、いや、そもそも、“おひとり様”なんて概念から外れているところが魅力です。

とくに衣食住に贅沢せず、つつましやかに(なおかつ愉快に)暮しながら、それに満足している雰囲気があります。

冒頭のカラーページで想像上の旅でモルジブに行くエピソードがあり、そんなのを見ていると、けっこうこれで豊かな生活なのだな、と思えてくる。

とくにそれを象徴しているのは巻末の『メイキング・オブ・とりぱん』です。のんびりしすぎだろ!と突っ込みたくなる一方で、こういう余裕の中から、面白さ、楽しさ、そしてちょっぴりの抒情、も生まれてくるのだなと実感できます。

前回9巻の方が個人的に好きだけど、今回笑えるエピソードが多く、鳥だけじゃない登場キャラクターの楽しい。

祝10巻!これからもこののほほんワイルドライフを追体験したいな、と思っています。

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《鳥の眼》とトラウマ。

2010-11-16 00:23:58 | アニメ・コミック・ゲーム

この話、以前にもしていたらすみません

私は、以前も、そして前回の記事でもちょっと書きましたが、BLが実は苦手。

(同性愛の描写や、ゲイの人が出てくる作品が苦手、というわけではありません。翻訳もののミステリや風俗小説、青春小説などに出てくるのは気にならない)

そうしてそれは、子どもの頃に読んだ、石森章太郎氏の作品によるものではないか、と自己分析しているのです。

小6か、中1の冬だったと思います。近所の奥さんが、息子が読んでいたものだけど良かったら、と雑誌を十数冊ウチに持ってきました。私は読み物が好きだったので、本をいただくことがたまにあったのです。(別の近所の奥さんに『ジェイン・エア』を、母の友人のまた別の奥さんに赤川次郎氏のミステリーをたくさんもらったことも)

雑誌の大半は『明星』でした。そのころは芸能人にあまり興味がなかったのでそれは1回目を通したら処分したと思います。嬉しかったのは『スクリーン』などの映画誌でした。(洋画に興味を持ちはじめた頃だった)そうして1冊だけ、その中に『プレイボーイ』誌が入っていたのです。

その中に載っていた漫画が、『鳥の眼』という石森章太郎(当時はまだ石ノ森、ではなかった)氏の作品でした。美人女性探偵(?ちょっと探偵にも謎がある)が主人公の『WHО』というシリーズの一編でした。ミステリーです。

野鳥を撮るのが専門のカメラマンが、ビルから転落死する。週刊誌は、彼が言い残した言葉を“鳥になった”と書き、ノイローゼによる自殺、と決めつけるが、それに納得できない婚約者が、探偵のところに依頼を持ち込む。

最後の言葉を実際に聞いた人は、“トリオめ”と言っていたように聞こえた、という。トリオ、3人組のアイドルグループと、死んだカメラマンはトラブルを抱えていたらしい、というのだ。

アイドルグループの3人のうち2人は、同性愛の関係で、それを写真を撮っていて偶然目撃したカメラマンが、潔癖な性格からそのことを公表するつもりだったのではないか、と当初探偵は推理する。

けれど、アイドルの1人は、“自分たちの関係はファンの間では公然の秘密であり、いまさら公表されても困らない。そんなことで殺人を犯すわけない”と一笑にふす。しかしやがて、ダイイング・メッセージが“鳥になった”でも“トリオめ”でもなく、“鳥の眼”だったのではないかと探偵が気づいたことから、事件は意外な結末に……。

というストーリーだったと記憶しています。今も忘れられない作品です。ミステリータッチの漫画に触れたことがあまりなく新鮮だったし、ストーリーも面白かったのです。

けれど、アイドル2人の、男性同士のキスシーンは、当時の私にはショックなものでした。

もっとも、アイドルの描き方は石森さんの年代のせいでしょうか、グループサウンズのメンバーに近かったのですが、それでも青年たちの容姿は平均以上です。絵柄的には少しも汚くない。むしろ、石森氏描くところの美少年、美青年というのはデリケートかつセクシーなので、なかなか美しいシーンだった、と思います。

でも、違和感というかひっかかりというか、不思議な感情が閃き、それがプチ・トラウマになったのかなぁ、と自己分析しております。

ちなみに、この作品マイナーだと見えて、検索しても私には探し出せませんでした。

でも短編ミステリーとしてはとても心に残る、好きな作品で、苦く切ない結末をもう一度読み返したい、とも思っています。

コメント (2)
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