今日は父の入院日だったので、昼頃までばたばたしていました。
そのあと、少し急いでひとりお出掛け。獅子踊り(鹿踊りという表記も)と鬼剣舞(おにけんばい、と読む)を観に行ってきました。
両親とも岩手県出身なので話には聞いていて、前から観たいと思っていたのです。
母の長兄は鬼剣舞が踊れたそうで、母のすぐ下の叔父も、高校の文化祭か何かで踊ったとか。
興味があったので色々聞きたかったけれど、本格的な舞手だった伯父は3年前に亡くなってしまったので、母を通じて下の叔父に、“鬼剣舞とはなんなのか”と聞いたことがあります。
叔父の答えは、“あれはいわば、念仏だよ”ということでした。
なるほど、悪霊を退ける破邪の舞のイメージだったけど、死者の霊を慰める鎮魂に近いのかぁ……、と思いましたが、実際に観た鬼剣舞は、想像以上に勇壮で激しいものでした。
いつものんびりしている岩手県人の、どこにこんな荒々しさがあったのかと思うくらい。
もちろん、優雅な美しさもありますが、どちらかというと哀感のある舞踏を想像していたので意外でした。剣を抜いてからの舞は、ライトに刃がキラキラ光って、思いのほか華やかでしたし。
獅子踊り(今回観た流派はこの表記でしたが、私の中では鹿踊り、がぴったりくる)は、鹿の頭を戴き、麻の黒布で顔をすっぽり覆っているので、独特の動きと謡いとともに、精霊っぽい感じでした。
そうだ、宮崎アニメの『もののけ姫』にもシシ神様って出てきたな……と、ふと思ったりして。
鬼剣舞が、1300年前から続いている、というのも初めて知ったことでした。
解説の方の訛りや、鬼剣舞の装束の胸の紋が、母の実家と同じ笹竜胆なのも懐かしかった。
初めて観たのに、自分の根源に触れる気もした、不思議な数時間でした。
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