猫を飼っている人ならご存知のことかと思いますが、たとえば完全室内飼いじゃない場合、外で会った自分の飼いネコが、妙によそよそしいことってありますよね。
それは、猫が飼いならされる以前の性質、つまり野生にかえっている時なのだと、何かの本で読んだことがあります。
もちろん室内買いの猫にも、そういう時はあります。そうして、あや子は今までの猫に比べて甘ったれなので、よけいその落差が目立ったものでした。
私が、「なんでそんなにそっけないの!」とちょっと怒ると、母は「怒らないで。今、あやは猫の時間なのだから」と言いました。
「猫の時間?」と尋ねると、母は、「そう、あやは猫の時間と、人間の時間があるの。人間の時間の時は、こっちの言うことがよく分かって、心が通じ合うの。でも、猫の時間も、この子には大切なの。だから、怒らないで」と言いました。
なるほど、猫の時間かぁ……、言われてみればねぇ、と思ったものです。
ところが、最近気づいたのです。あやの、猫の時間が少なくなっていることに。
それは、今年に入ってめっきり弱ってからのような気がします。
一日中こんこんと眠っていることが多いので、その中で猫の時間を処理しているのかもしれませんが、具合が悪くて不安なので始終甘えたいのではないかと、こっちも不安になったりします。
今も、膝の上で時々私を見あげるので、撫でたり、抱きしめたりします。
あや、猫の時間も大切にするから、なるべく長く一緒にいてね。
そう、願ってしまう歳の暮れです。
大切にして下さいね、あやちゃんとの時間…[E:weep]
この間連載終了してしまいましたが、いがらしみきおさんが『まんがライフオリジナル』で連載されていた作品に「ひとねこペネ」というのがあります。
人間になりたくて、人間のやっている事にとにかく何でも挑戦する猫のペネと、仲間達のお話です。
勿論、ギャグ漫画ですけど、猫が人間になりたがるという設定に、とても悲劇的なものを感じてしまったのですね…[E:weep]
猫は猫でいいじゃないか[E:weep]人間こそ、猫になりたい時がいっぱいあるんだよ[E:weep] 自分が猫である事に、喜びと満足を感じるようになっておくれ、ペネ…[E:weep]
と、いう気持ちで、連載を読んでました[E:coldsweats01]
人気があったのかどうなのか…尻切れトンボ、という感じで連載が終わってしまったんですよね…
もし今もどこかで、ペネが人間になりたい気持ちで努力しているのなら…早く気づいて欲しいな[E:weep]と、思ってしまうのでした[E:coldsweats01]
人間には人間の赤ん坊から成長してなるルートと、猫がある時点から変身して人間の大人になるルートがあると思い込んでいる、子猫[E:cat]
けれど竹林の中で死んでいく老猫を見て、“猫のままで死ぬなんて”と思うシーンは、忘れがたいです。
チビ猫が受容する、“猫は猫に。人間は人間に。星は星に。風は風に”は、今から思えば、他人事、いや、他人猫事ではないのでした[E:despair]
今日もちょっと具合の悪いあやですが、大切にして新しい年を一緒に迎えたいです[E:confident]