日記も気ままに

JULIEというフィクション、澤田研二というノンフィクション。
フィクションには裏打ちされたノンフィクションがある。

瀬尾まいこ「強運の持ち主」

2018-02-12 | 【さ】行
2009年5月10日 初版  私が読んだのは第5刷
文藝春秋

これも、長ーいことかかっての読了。

エッセイではないけど、一つ一つのお話が独立しているので、
しばらく空いてもすぐに本に戻れるという。
お出かけ用で何か待ち用の文庫本なのだ。


では、感想


短大を出てOLをしていたが、上司との折り合いが悪くて半年で退社。
さりとて、食べるためには収入がいる。

そんなときにアルバイト情報誌で見つけたのが占い師の仕事。
で、本名吉田幸子はルイーズ吉田となって占いの仕事を始める。
星占いとか姓名判断とか。

ルイーズは占ってるというより、自分の考え方で人生相談にのってるって感じかな、、、
家族の問題、恋人とのこと。
インチキ占い、って言いながら、けっこう真剣に相談者と向き合っていて、
それがまた、なかなか良い。

ある日、人の終わりの時が見えるっていう大学生が
アシスタントになりたいって強引にアシスタントになる。
その後、本当にアシスタントを雇ったりする。
その人たちとのかかわりもなかなか良い。


で、占い師になって1ヵ月ほどしたときに、
恋人に連れられてやってきた通彦を占うと
最強の運勢である上に自分との相性がバッチリということがわかった。
通彦と一緒になれば永遠に幸せになれると、占いにかこつけて彼女と別れることをすすめ彼を手に入れる。

でね、、さほど、彼を強運とは思えない日々がつづくのだけど、
ルイーズの中でこのふんわりした通彦がかけがえのない存在になっていく。

かけがえのない存在、って言っても、ものすごーい衝撃的な何かが有って、
っていうより、じんわりと、、普段の生活の中でって感じかな、、

物語全体のふんわり感は、通彦の存在が反映してるのかも、、。

ルイーズと出会ったことが、通彦の最強の運勢で、ルイーズの最強の運勢でもあるような気がした。
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