フレンチタラゴン(Artemisia dracunculus)
フレンチタラゴンは、まだ我々日本人には馴染みの少ないハーブです。熱い日本の夏に耐える品種も出てきたようですが、タラゴンが十分に活かされて使われているとはいえないようです。
世界的に見ても、フランス以外の国ではその浸透ぶりは浅いようです。フランスの伝統的なハーブミックス 「フィーヌゼルブ」 にも使われていますが日本人には使い方が判然としないせいでしょうか。
「タラゴン」 のすばらしさが心の中に刻み込んだのは1989年Mary Trewby著の、 “Herbs & Spices” でした。その中でMaryはタラゴンを 『フランスのハーブとして知られているのが細くてとがった葉のタラゴンです。他の国ではあまり使われていませんが、ユニークなほどに洗練された風味をもつこのハーブは、料理に使うと素晴らしい効果を発揮し、ハーブの中でも名だたるものと言えるでしょう。』 と讃えていました。
是非ともタラゴンを使った美味しいレシピを探し出し、しっかりとタラゴンを味わおうと思いました。
このところ一ヶ月間、色々な料理書の様々なレシピを当たったのですがこれといったものになかなか出会えません。『困ったときのゲラルド』 と以前にも書いたように、ここはイングランドの植物学者ジョン ゲラルドに登場いただいて、何らかのきっかけを掴もうと思います。
下の絵はJohn Gerard ( c. 1545–1612) の植物書 “the Herball” (1597) から引用しました。
つづく