Annabel's Private Cooking Classあなべるお菓子教室 ~ ” こころ豊かな暮らし ”

あなべるお菓子教室はコロナで終了となりましたが、これからも体に良い食べ物を紹介していくつもりです。どうぞご期待ください。

ダマスクローズ 72

2020年06月20日 | ダマスクローズをさがして — Ⅱ

           

Munna Lal Sons & Co. の製品、ホームページから。http://munnalalsons.com/index.htm

しかし、カナウジにある蒸留所のMunna Lal Sons & Co. の若い経営者であるVev Bhav Pathakは、『アタールの需要は減少しています。アターは費用対効果の高い製品ではありません。作るのに費用がかかることを理解する人はほとんどいません。しかもその価値を認める人はさらに少ないのです。高価格の理由の1つは、白檀の希少性が高まっていることです。サンダルウッドオイルはそれ自体で香料として使用できますが、伝統的には、デグの竹のパイプから出るローズオイルと混合します。しかし、森林破壊を防ぐために、インド政府は白檀の伐採を禁止しました。その結果、白檀が手に入らなくなったのです。』と話してくれました。

 

Munna Lal Sons & Co. は、他の競合他社と同様に、サンダルウッドオイルの代用品として現在は安価なパラフィンを使った製品を作っていますが、本物の白檀を使った商品を知っている顧客には魅力ある商品では決してありません。

ローズオイルを何度か蒸留して濃度を上げ、他の物質を混ぜていない花から抽出されたエッセンシャルオイルのみで作った本来のイターを、皇帝ジャハーンギールは彼の自伝的作品であるトゥーズキ・ジャハーンギーリー(Tuzuk-e-Jahangiri)で、『同等の卓越した香りは他にない…それは精神を持ち上げ、魂をリフレッシュする。』と書いています。       

1kg のローズオイルを作るには、8トンの薔薇の花が必要でが、Munna Lal Sons & Co. では、その1kg の卸売価格は$ 18,000です。インドでは、まだアタールやローズオイルを購入する裕福な顧客がいますが、カナウジの最大の国内顧客は、今や噛みタバコ産業です。純粋なローズオイルは、口から摂取しても安全な天然製品であり、極少量で大量のタバコに風味を付けることができます。インド国外では、最大の市場の1つは中東です。中東では、蒸気釜で生産されたアタールが高く評価されており、購入する余裕のある顧客がたくさんいます。

 

アクバルの伝記、アクバル・ナーマの編纂を行ったアブル・ファズル(ابو الفضل, Abu'l Fazl, 1551/1/14 -1602/8/12)によれば、ghulab、bela、chameli、champa、maulshri、およびrajnigandhaのような花に加えて、アドラクや生姜のような根についても言及しています。 アクバルの時代に使われた樹皮は白檀、シナモン、沈香でした。 ムスク、没薬※1、龍涎香などの動物性物質も、草の一種であるクス(khus)※2と他のいくつかのスパイスと一緒に使用されました。現在のイターには、ローズ、ジャスミン、白檀、ヘナ(花)※3、ナルギス(nargis;水仙)、マジュマ(majuma)、ケブダ(kevda)、クス(khus)、モグラ(mogra)が入っています。

 

ジャスミンの抽出物は、ストレス、高血圧、皮膚病の治療に。サンダルウッドオイルを吸入するとストレスが軽減され、嘔吐が止まることがあります。胸や喉に塗ると乾いた咳が治ります。マリーゴールド抽出物は、頑固な傷を癒すことを目的とした古くから使われてきた薬で、防腐性に優れています。

   

                       没薬 https://www.timelessessentialoils.com/products/myrrh-premium 

説明はWikiから引用させていただきました。

※1没薬(ミルラ、Commiphora myrrha)myrrh, African myrrh, herabol myrrh, Somali myrrhor, common myrrh, gum myrrhの各種樹木から分泌される赤褐色の植物性ゴム樹脂。スーダン、ソマリア、南アフリカ、紅海沿岸の乾燥した高地に自生します。また殺菌作用を持つことが知られており、鎮静薬、鎮痛薬としても使用されていました。ミルラはアーユルヴェーダ※とウナニ※では薬として使用されており、樹脂に強壮性と若返りの特性があります。

                 

         クス https://herbalveda.co.uk/shop/absolute-oils-attars-ittar/rooh-khus-attar-a-grade-vetiver-vetiveria-zizanoides/

※2クス 説明はWikiから引用させていただきました。

ベチバー (Vetiver、別名ウサル、和名カスカスガヤ、インド名Khusは香り高い根の意、Chrysopogon zizanioides ) 背丈は2~3mになり、大きな株を形成します。根に強い香りがあり、精油は根茎から抽出されます。 香料は多くの香水に高級感のあるウッディなベースノート(分子量が多い為に、遅く揮発し、時間がたってから香りがたちのぼる)として広く用いられ、シャネルNo5.に使用されています。乾燥した根茎を水蒸気蒸留して1~1.5%の精油を得ることができます。

 

 


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