昨年12月、2回に亘って鈴木隆一氏開発のインディケータGP−Chartのデコンパイルに挑戦したことがある。現在は閉鎖されているが、嘗て同氏のブログで公開されていたGP-Chartは大変カラフルで使いやすいインジであったため、多くのトレーダーから支持を得ていたものだ。残念ながら、ソースコードが公開されていないので、無謀にも論理式を推測してそのデコンパイルをするという向こう見ずな試みであった。
筆者のブログに対して、読者の方からご質問を頂いたので、今回3回目の挑戦に向かうこととなった。その前に、元祖GP-Chartを掲示しておこう。
一見して平均足の亜種であることが分かるが、上昇と下降トレンドはそれぞれ青と赤に色分けされている。黄緑の部分はどうやらトレンド相場の変わり目ないしはレンジ相場の色合いであることが推測される。GP-Chartのダイアログボックスを開くとローソク足の線色の変更ができるので、ここで黄緑の色を元の赤と青に戻してみた。横に並べてみると、少し感じは異なるが両者は同一のチャートである。
ところで、このチャートはT3という方式で平均足をさらに平滑化(smoothing)されていることは鈴木講師がそのブログで明らかにされていた。ところがT3の計算式が数種存在する上に、パラメータも不明であるためオリジナルを再現することは困難となった。そこで、平滑化を移動平均で計算し、GP-Chartに似せたものを前ブログで紹介した。再度両者を比較したのが下図である。
左が、GP-Chartモドキ、右がGP-Chartオリジナルである。細かなところで差異はあるが、いずれも正攻法で平滑化が行われているので、実際のトレードにおいては、いずれが優れているとは言い難い。
次の作業はモドキに黄緑部分を追加することであるが、これが少々手間取っている。とりあえず、相場転換点に矢印を表示させておいたが、これはあくまでアクセサリー程度。
MetaGenic社では、新平均足なる別途製品を公開していますが、そちらの製品にも本インディケータを含めることを同社にて検討しています。