「あれ、諒そのシャンパン開けちゃったんだ」
麻也の声だった。諒は目がさめた。
おかえり、と言いかけて、諒は昨夜のいきさつを思い出し、ロをつぐんだ。
麻也も疲れた様子で、何も言わない。
諒は初めて麻也から何かをもらっている状態が嫌になって、シャンパンの壜をテーブルの上で麻也の方へ押しやった。
それに麻也は驚いたようだったが、いい言葉が見つからないらしく無言のまま…
諒はいつものように麻也の体調が気になって、どこに泊まったのか尋ねようとして、止めた。
(もう、やだ。ツアー中もあんなに俺は尽くしたのに、麻也さんには他に…)
諒は思い余って、二人のシルバーのエンゲージリングを左手の薬指から引き抜くとテーブルの上にガツンと勢いよく置き、
「営業ホモ、お疲れ様。もう俺のこと。愛してないんでしょ、もう俺は騙されないよ。 お仕事のため、保身のために愛してるふりしてるだけなんでしょ」
麻也は何のことかわからないらしく、諒を見つめるばかりだった。
「あんたがあの時、弟のバンドを見に来なければ、 俺はあのトシで父親になることもなかったし、人生狂うこともなかったんだ!」
「諒…」
「もうこれ以上、俺の人生狂わせるのやめてくれる?ねえ? おエラいプロデューサーさんよ!」
麻也の声だった。諒は目がさめた。
おかえり、と言いかけて、諒は昨夜のいきさつを思い出し、ロをつぐんだ。
麻也も疲れた様子で、何も言わない。
諒は初めて麻也から何かをもらっている状態が嫌になって、シャンパンの壜をテーブルの上で麻也の方へ押しやった。
それに麻也は驚いたようだったが、いい言葉が見つからないらしく無言のまま…
諒はいつものように麻也の体調が気になって、どこに泊まったのか尋ねようとして、止めた。
(もう、やだ。ツアー中もあんなに俺は尽くしたのに、麻也さんには他に…)
諒は思い余って、二人のシルバーのエンゲージリングを左手の薬指から引き抜くとテーブルの上にガツンと勢いよく置き、
「営業ホモ、お疲れ様。もう俺のこと。愛してないんでしょ、もう俺は騙されないよ。 お仕事のため、保身のために愛してるふりしてるだけなんでしょ」
麻也は何のことかわからないらしく、諒を見つめるばかりだった。
「あんたがあの時、弟のバンドを見に来なければ、 俺はあのトシで父親になることもなかったし、人生狂うこともなかったんだ!」
「諒…」
「もうこれ以上、俺の人生狂わせるのやめてくれる?ねえ? おエラいプロデューサーさんよ!」