大学時代から7年もつきあっていた二人。男の海外勤務をきっかけに別れる。
別れるときの条件に、「七年に一回、会うこと」を女が持ちかけ、男も同意する。
そして、1回、2回と七年ごとに会った。二人はそれぞれ別の相手と結婚をしている。
3回目、男が指定した場所に女は来ない。
二人分のディナーのうち一人分が冷めていく。
と、若い女が男に話しかけ、無駄になるなら自分が食べてもいいかと聞いてくる。
食べた後、若い女はシナリオライターの卵で、男と来なかった相手のことで
何か訳があるなら聞かせてほしいという。作品を書く上での参考にしたい・・・と。
男は、来なかった女との過去を話す。
別れた後、7年ごとに会い、会うたびに女を愛していたことに気づいていく・・・
女が来なかった理由。もちろん、ある。女は死んでいた。若い女は、男の娘だった。
死ぬときの女の遺言。それは、墓はいらないからあるものを指定の場所に埋めてほしい、
というもの。
男と娘は京都の寺めぐりをする・・・死んだ女の骨と、爪を埋めるために。
骨は4箇所に、爪は8箇所にという遺言の謎をかかえて・・・
最後に分かったこと。
4箇所を線で結ぶと、こと座(ベガ=織女)、8箇所は、わし座(アルタイル=牽牛)
となり、鴨川が天の川に見立てられることに気づく。
8箇所に埋められた爪は男の爪だった。
男は、女の思いに気づき、泣く・・・
ざっとネタばらしをしてしまったが、これは弘兼憲史の「黄昏流星群」にある物語。
たかが漫画と笑うなかれ・・・七夕のお話でした。