めんどりおばあの庭

エッセイと花好きのおばあさんのたわ言

いつのまにか春

2014-03-24 11:00:43 | 日記


ここ数日の暖かさで、我が家の花たちが競うように咲き始めました。

パンジーとビオラはプランターから溢れんばかりです。

昨年の今頃、庭のビオラを摘んで、娘の病室に飾りました

まだ、花瓶の水を取り替える体力が残っていた娘。
でも、白血球が極端に減って免疫力が心配でした。

「お母さん、お花にアブラムシが付いてたよ」

「ごめん、気がつかなくて。可哀相だけど、捨てようね」

白血球がだいぶん増えて、娘は一時退院しました。

なんと、退院してすぐに娘夫婦は沖縄に旅立ったのです。

彼女は入院中から計画をたてていたのです。

インターネットで、ホテル、飛行機を自分で予約していました。

あの体力と病状で・・・。

私たち夫婦は心配で、心配で・・・。
でも、彼が付いているからと納得させました。

昨年の桜の開花は早くて、娘たちが沖縄に行っている頃が
見頃でした。

毎年お花見する近くの公園に行きました。
毎年、娘夫婦と一緒でした。

「あの子たち、今、なにしているかしら。メールしょう」

桜の下で缶ビール片手の夫の姿を添付してメールしました

「いま、お茶してます」と、ケーキのお皿の写メールの返信。
彼女の姿が見たかったのにと、夫婦でがっかり。

でも、楽しんでいるみたいで良かった。

それから一ヶ月後、娘は黄泉の国に旅立ちました。

春は、私にとってつらい季節となりました。


コメント
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