Orthodox Music ♫ Voice of an Angel ♫ - (Manastir Ravanica)
今日はクリスマス。
今朝、古紙を回収に出すために家を出ようとして階段の降り口に立ったとき、なぜかそこに小さな小鳥がいた。私の気配に気づいて小鳥は急に飛び立った。ガラス窓に当たるような小さな音がした。そのとき私は小鳥のことを見ていなかった。
外には霧雨が降っていた。そのまま古紙を回収場所に出して、再び私が階段の踊り場にもどると、小鳥は少し羽を広げてうずくまるようにしてそこにいた。黒い体に柿色の羽の名も知らぬ小鳥はどこか傷ついたようで、近づいても飛び去ることもなかった。ヒナではないけれども成鳥のようでもない。私のせいなら気の毒なことをしたと思いながら、近づいて小鳥を包むようにして手のひらにもつと、少しあがらうように身もだえした。
持ち帰って小鳥の様子を見る時間もない。それで仕方なく窓を開けて、そこから思い切り遠く小鳥を放りなげた。柔らかいビロードの鞠を掴んだような感触が手のひらに残った。小鳥は羽ばたいて飛んで行ったがすぐに私の視界からは消えた。どうか無事で、カラスなどに狙われることなく生き抜いてほしいと思いながら。
こうして今朝の出来事をブログの記事に書いていて、ずっと昔、子供の頃にセキセイインコを殺してしまったことを思い出した。
「二羽の雀は一銭にて売るにあらずや。然るに汝らの父の許しなくば、その一羽も地に落つること無からん。汝らの頭の髪までも皆かぞへらる。」(マタイ書10章29:30)
今日は不運な巡り合わせで、小鳥を傷めてしまったらしいことを悔い詫びながら、今年のクリスマスは、パンとぶどう酒で静かにお祝いすることにします。みなさん、クリスマスおめでとう。来たる年も平安でありますように。