北の窓から(芦田っち)

PC関連と私的雑感のブログ。
2015年7月10日、カッコ内に名前を加えました。昔の友だちに気付いてほしくて・・・

おじいちゃんの記憶

2009-07-15 20:18:49 | 肉親,身近な人たち
[この記事は Doblog に 2005-08-02 03:12:35 付で載せていたものです]

祖父が亡くなったのは私が四歳になる二週間ほど前のこと.
生まれた弟の名前を届けに行く途中で事故に遭いました.
田舎でしかも昔のことなので交通量は少なかったはずですが,
国道を自転車で役所に向かっていた祖父は
T字路で坂を下ってきた信号無視のバイクにはねられました.

病院のベッドに寝かされていたおじいちゃん.
シーツに吐血が大きく広がっていたことは眼に焼きついています.
幼かったせいか,悲しかった記憶がありません.
母はそのショックでお乳が出なくなりました.
なので弟は生まれて十日ほど母乳で育ち,
あとの多くはミルクで育てられたと聞きました.

祖父をはねたバイクの運転手が定期的な支払いをしてこなくなったことを
祖母が悪く言うのを何度か聞いた記憶があります.
事故の様子は,もちろん目撃したのではなく,あとになって聞いたこと.
ベッドの上のおじいちゃんは四つになる前の自分の記憶.

おじいちゃんに相手をしてもらったことを幾つか覚えています.
百姓をしていたので,お米を荷車に積んで農協に運ぶのに一緒に付いて行きました.
その帰りにお菓子を買ってもらいました(オレンジ色の魚の形をしたお菓子).「秀規(私の名)は聞き分けのよい子だから,お姉ちゃんと分けて一緒に食べるんだよ」
のようなことを言われました.
もちろん関西弁で,です.

絵本が好きだったので,
観光旅行で東京に行くおじいちゃんにお土産で絵本をねだったら,
汽車や電車の絵本を買ってきてくれました.

孫をとても可愛がってくれた祖父.
優しくされた,ほめられた記憶しか残っていません.
「聞き分けのよい子」という言葉が祖父の私への形容詞だったように思います.

幼稚園にあがってからは親から叱られることが増えました.
何か悪いことをしたのでしょう.
柿の木に縛られたり,蔵に入れられたりしていました.
祖父を亡くしたためか,弟が生まれたためか,
どんな心理状態だったのかは分かりませんが,
あまり良い子ではなかったようです.

昔のアルバムに,野良仕事の手を休めてタバコを吸っているおじいちゃんの写真がありました.
タバコといってもおじいちゃんがが使っていたのはキセル.
草の上に腰掛けて煙管を持って,本当にいい顔をしています.

今年のお盆も帰省しない不幸者ですが,
祖父・祖母・父・義父のことを思い出すことにします.
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