[この記事は Doblog に 2005-10-24 21:58:53 付で載せていたものです]
「特許」とは自然法則を利用した発明に対する独占的権利です.
その目的は,発明に要したコストを回収できることで発明への努力を促し,
同時に,発明が公開され,それを多くの人が利用して社会的メリットが得られるようにすること(だと私は理解しています).
でも,特許をあまりに広範に適用すれば,目的に反してしまうかも知れません.
数学やコンピュータのアルゴリズムなどで特許が取れるなら,
例えば「足し算」を発明した人が足し算を特許にすることが可能となり,
ほとんど全ての人・組織が足し算を使うために特許使用料を支払わなくてはなりません.
これは極端な例ですが,カーマーカー特許はその現実例です.
# Wikipedia で「カーマーカー」を検索したらヒットしませんでした.
情報のオープンソース(誰でも書き込める百科事典)なのに変な感じ.
「ビジネス特許」といわれるものも同様の性格を持っており,
有名なアマゾン(amazon.com)の「ワンクリック特許」がその典型例です.
「ワンクリック特許」とは,インターネット上で買い物をする時,
2回目以降の注文の際は,1回クリックするだけで契約が成立するというものです.
(ワンクリック・オーダー特許とも呼ばれます)
つまり,初回注文時の個人データが売り手のサーバに保存されており,
2回目からは個人データを逐一入力しなくてもワンクリックで注文ができる仕組みです.
これは従来から通販で行われていた仕組みと同じなのですが,
インターネットを利用するという,ただ一点(?)のため,
特許が成立するらしいです.
どうしてインターネットを利用するだけで特許になるのでしょう?
コンピュータやインターネットは自然法則を利用しているから,
というのがその論拠です・・・
お代官様,そんなご無体な!って言いたくなります.
# ワンクリックで注文できるのが特許になっているなら,
ツークリックなら特許侵害には該当しないと,
あえてツークリックにした業者もあるとか.
# 「特許ビジネスはどこへ行くのか」の著者(今野 浩さん)は,
「カーマーカー特許とソフトウェア―数学は特許になるか」
(中公新書,1995)を出されています.
以前,購入しようと amazon.co.jp を調べたら,絶版になっており,
定価 660 円の新書が中古で 2,000 円ほどの値段が付いていました.
・・・これはワンクリックの amazon 効果ではなく,
需要と供給のバランスなのでしょう.
今調べたら,200 円未満で中古本が買えるようです.
(で,注文しちゃいました,もちろん,ワンクリックで)
以前,"特許権,知的財産権"と題した記事を投稿しました.
ここでは「表現の自由VS知的財産権」(ケンブリュー・マクロード,青土社)を紹介しました.
この本では,著作権にまつわる「ご無体な」事実が数多く紹介されていました.
特許権も著作権も,お国(米国でも日本でも,むろん欧州諸国でも)の政策になり,
お国事情が色濃く出ているようです.
まともに論じようとすれば,その道一筋に勉強する必要がありそうです.
一冊の本ですら要約できない私には難しすぎるテーマです.
印象を書くなら,米国の(独善的な)姿勢が特許権や著作権に影を落としているように思います.
創造的な活動が,企業やロビイストなどの活動により,停滞しそうに思えます.
いつぞやの記事で「自由が窒息しそう」と書いたのはそのためです.
・・・オイモさんが効いてきたので今夜はこれでオシマイですが
この記事はいつか再燃させたいと思っています.
「特許」とは自然法則を利用した発明に対する独占的権利です.
その目的は,発明に要したコストを回収できることで発明への努力を促し,
同時に,発明が公開され,それを多くの人が利用して社会的メリットが得られるようにすること(だと私は理解しています).
でも,特許をあまりに広範に適用すれば,目的に反してしまうかも知れません.
数学やコンピュータのアルゴリズムなどで特許が取れるなら,
例えば「足し算」を発明した人が足し算を特許にすることが可能となり,
ほとんど全ての人・組織が足し算を使うために特許使用料を支払わなくてはなりません.
これは極端な例ですが,カーマーカー特許はその現実例です.
# Wikipedia で「カーマーカー」を検索したらヒットしませんでした.
情報のオープンソース(誰でも書き込める百科事典)なのに変な感じ.
「ビジネス特許」といわれるものも同様の性格を持っており,
有名なアマゾン(amazon.com)の「ワンクリック特許」がその典型例です.
「ワンクリック特許」とは,インターネット上で買い物をする時,
2回目以降の注文の際は,1回クリックするだけで契約が成立するというものです.
(ワンクリック・オーダー特許とも呼ばれます)
つまり,初回注文時の個人データが売り手のサーバに保存されており,
2回目からは個人データを逐一入力しなくてもワンクリックで注文ができる仕組みです.
これは従来から通販で行われていた仕組みと同じなのですが,
インターネットを利用するという,ただ一点(?)のため,
特許が成立するらしいです.
どうしてインターネットを利用するだけで特許になるのでしょう?
コンピュータやインターネットは自然法則を利用しているから,
というのがその論拠です・・・
お代官様,そんなご無体な!って言いたくなります.
# ワンクリックで注文できるのが特許になっているなら,
ツークリックなら特許侵害には該当しないと,
あえてツークリックにした業者もあるとか.
# 「特許ビジネスはどこへ行くのか」の著者(今野 浩さん)は,
「カーマーカー特許とソフトウェア―数学は特許になるか」
(中公新書,1995)を出されています.
以前,購入しようと amazon.co.jp を調べたら,絶版になっており,
定価 660 円の新書が中古で 2,000 円ほどの値段が付いていました.
・・・これはワンクリックの amazon 効果ではなく,
需要と供給のバランスなのでしょう.
今調べたら,200 円未満で中古本が買えるようです.
(で,注文しちゃいました,もちろん,ワンクリックで)
以前,"特許権,知的財産権"と題した記事を投稿しました.
ここでは「表現の自由VS知的財産権」(ケンブリュー・マクロード,青土社)を紹介しました.
この本では,著作権にまつわる「ご無体な」事実が数多く紹介されていました.
特許権も著作権も,お国(米国でも日本でも,むろん欧州諸国でも)の政策になり,
お国事情が色濃く出ているようです.
まともに論じようとすれば,その道一筋に勉強する必要がありそうです.
一冊の本ですら要約できない私には難しすぎるテーマです.
印象を書くなら,米国の(独善的な)姿勢が特許権や著作権に影を落としているように思います.
創造的な活動が,企業やロビイストなどの活動により,停滞しそうに思えます.
いつぞやの記事で「自由が窒息しそう」と書いたのはそのためです.
・・・オイモさんが効いてきたので今夜はこれでオシマイですが
この記事はいつか再燃させたいと思っています.