北の窓から(芦田っち)

PC関連と私的雑感のブログ。
2015年7月10日、カッコ内に名前を加えました。昔の友だちに気付いてほしくて・・・

高倉健とは・・・私小説作家

2014-11-21 20:27:53 | 北窓舎
その訃報は数日後に報じられた。

名優、理想像、男らしい・・・
多くの、しかし共通項のある名詞・形容詞が似合う、高倉健。

私生活は黙して語らず。
接点のあった人たちにも黙ることを願った人と聞く。

思うに、彼は私小説作家。

実生活を、虚構に似せようとした、
あるいは、
虚構を、実生活に合わせようとした。

小説家が紙と文字ならば、映画人たる彼は銀幕の映像と音。

紙に書かれた文字で人物を描こうと、銀幕上の映像で人物を描こうと、
切っても生身の血は流れない。

小説・映画の人物が、現実生活で生きている人と同じであるはずはない。

日常を生きる人として、
居酒屋のおやじだったり、制服姿で鉄路を見守っていたとは思えない。
ましてや、ドスを忍ばせ誰かを待っていたとは思えない。

が、映画の人物に共通する何かを持っていた、持とうとしていたのだと思う。
現実の自分を銀幕に投影しようとしていたのだと思う。

現実と虚構を行き来する・・・
というより、それらの統合・合一を目指していたのではないだろうか。

だから、
高倉健は私小説作家。

敬愛します。

合掌
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