一昨日のブログで次の歌を紹介した。
♪あゝわれダンテの奇才なく、バイロンハイネの熱なきも~
ダンテの奇才というけれど、正真正銘の奇才だと思った。
図書館通いをしていた頃、ダンテの「神曲」を読んだのだ。
地獄篇、煉獄編、天国編とあったので、まずは地獄編から。
私が一番落ちそうなところだし。思っていたより読み易かった!
その前にギリシャ・ローマ神話の世界にハマっていたからだろう。
地獄篇もギリシャ神話の冥界(=地獄だね)が下敷きになっている。
トロイア戦争のヘレネやパリスから、クレオパトラ、アントニウス、
シーザー、ブルータス等々、すべて地獄を彷徨っているのだ。
全てダンテが書いているのだから、奇才中の奇才なんだろうね。
煉獄は地獄で善行を積んでからでないと行けない。天国も同じだ。
だから、煉獄編も天国編も未読。たぶん永遠に読むことはないだろう。
次のバイロンとハイネ、この人たちの詩は何一つ読んだことがない。
カタカナ詩人で読んだのはボードレール「悪の華」とヴェルレーヌ。
前者は何一つ覚えていないので、読まなかったと同じである。
後者は次の詩だけ記憶にある。なぜかお気に入りなのだ。
~巷に雨の降るごとく わが心にも涙降る。
かくも心ににじみ入る このかなしみは何やらん?~
バイロンの娘エイダのことを忘れてはいけない。
彼女は女性プログラマー第1号として名を残している。
でも、彼女が偉いのはそんなことではない。
エイダは、現在のソフトウェアが行っていること、
「繰り返し」「分岐」「条件付き分岐」「呼び出し」・・・。
それらをすべて作っているところが凄いのだ、200年も前に!
もちろん、エイダが助手を務めたバベッジも大重要人物だ。
今は「ソフト」「ハード」の言葉は誰でも知っているが、
実際にバベッジは初めてそれらを分離した計算機を作った人である。
また、バベッジやエイダが夢見たことは、
「人を計算という苦痛から解放し、もっと考える時間を与えてくれる道具」
だったのである。それを忘れてはいけないと思っている。
エイダはラブレイス伯爵夫人として毀誉褒貶の中に生きた。
が、夢の実現を果たせず、36才の若さで癌により亡くなった。
「今日のビデオ」
NHKロゴ入りの音楽無しビデオ。
春の訪れを告げる草花たちをボケーッと眺めているのも心地がいい。