真夜中のカップらーめん

作家・政治史研究家、瀧澤中の雑感、新刊情報など。

麻生太郎よ、醜態をさらすなかれ

2009-09-01 15:59:15 | Weblog
たとえば。
惨憺たる負け方をしたかつてのドイツで、
もしヒトラーが自決せずに、敗戦となった後も、
「次の総統が決まらないから、オレが引き続き国家の代表だ」
と言ったとして、はたして通用しただろうか。

敗戦の責任は、誰が何と言おうと、戦い(選挙戦)を指揮したトップにある。
もちろん、総理大臣が空席になることは絶対にあってはなない。
とりあえず選挙後の特別国会で、次の総理大臣が指名されるまで、総理としての業務は続けるべきである。

しかし。
自民党総裁としては、敗戦の責任をとって即刻辞職すべきである。
特別国会の首班指名で、自民党敗戦の最大の責任者の名を、自民党議員に書かせるというのは、非常識というより、人間としての神経を疑う。
恥ずかしくないのか。
選挙で大惨敗した政党の代表が、そのまま居すわって直後の国会で首班指名に臨む。

自民党がなぜ負けたのか、その原因の一つが、何となくわかった。
自分の行動や発言が、常識として正しいのかどうか判断できない者が指揮官として選挙を戦った。これでは、勝てるわけがない。

ではどうすべきか。
もちろん、拙速に次の総裁を決めるべきではない、という意見はもっともだ。
だとすれば、総裁の臨時代理を置くべきである。

とにかく、責任をとるべき人間がいつまでもトップの座に居すわるべきではない。「自民党再生」を本当に考えているのなら、こんなバカげた行為が議員や党員のやる気を削いでいることに気がつくべきだ。

もしかしたら、周囲の腰巾着から、
「負けたのはあなたのせいではない」
と、ささやかれているのかもしれない。

繰り返す。
戦いを指揮した人間は、誰がなんと言おうと戦いの責任がある。
まずは辞職し、潔さを示し、臨時代理によって総裁選を行なう。
これが「けじめ」というものではなかろうか。

漢字が読めない、と小学生にまでバカにされた麻生総裁だが、
せめて最後くらい、小学生に「けじめ」のつけ方を見せてほしい。

麻生さん、醜態をさらすなかれ。

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