初回記載:2017年12月7日
多くの人には「病院」と「民間療法者」の違いは区別がつきます。民間療法の中でも足つぼマッサージ等のリラックス系に、多くの場合は医学的効果を求めたりはせず、気分転換、なんだかスッキリした、脚のだるさが取れた、血行が良くなったみたい、という「リラクゼーション」としての効果を求め、またそれが満たされたと感じます。費用対効果の面からも、リーズナブルな価格と思っています。
しかし、区別の違いが曖昧を通り越して、医学/医療の中に乗り込み、あたかも自分達が治療の担い手であると患者を惑わせているのが民間療法者による「特発性側弯症」です。
インターネットを見ますと、昨今はここに新たにふたつの流れがあるように感じます。
ひとつは、理学療法系の先生がたによるもの。
もうひとつは、柔道系の皆さんによるもの。
私は「ビジネス」は否定はしません。ただし「ビジネスの在り方」については、ウオッチングし、そして患者の皆さんやご両親に情報提供を続けたいと考えています。なぜならば、「特発性側弯症」は病気であって、リラックス系の範疇ではないからです。
下記に思春期特発性側弯症における治療の流れを、デフォルメ・単純化したチャートでお示しします。ここで示した内容は、かなり広範囲ですが、このStep by stepの様々な記事トピックスの中に記載してきているものです。具体的内容については、皆さんのニーズに合わせてブログ内検索なども活用しながら、見ていただけますと幸いです。
患者の皆様、並びにご両親にお伝えしたいのは、今後、皆さんはインターネット上に、これまで以上に思春期特発性側弯症治療に関する多くの宣伝広告を目にすることになるだろう、ということです。「経過観察をしている間にカーブは進行します」「待っていては手遅れです」「待つ必要はありません」「側弯症は治せます」「海外の実績に基づいた、数多くの医学データがあります」「装具でお子さんを悩ませることから解消できます」「手術はしなくても側弯症を治すことはできます」等など。
おそらく、それらの宣伝には、実際の整形外科医師が「これが医学的エビデンス」です、とデータらしきものを示すことでしょう。
もしかすると、どこかの政治家が協力するかもしれません。
そのようなことが起こらないことを願っているのですが、たぶん1年以内にはその傾向が見えてくると思います。もしかすると、皆さんの中にはそのことにすで気づいておられる方もいらっしゃるかもしれませんね。
それらの治療法で「思春期特発性側弯症」が本当に治るのであれば、それこそがベストのなかのベストだと思います。その可能性までを否定するものではありませんが、これまでに私が調べた中には、それはありませんでした。
そして、私がもっとも心配するのは、「ありえない可能性に期待と願いを賭けて、心惑わされ、振り回されるお子さんとご両親、特にお母さんの気持ち」についてです。
もしそれらの治療法に医学的エビデンスが明らかになった時には、私自らがこのStep by stepのなかで、それを支持する記事を書かせていただきたいと思います。でも、それがない限り、皆さんが迷うことのないように、どこに医学的事実があるのかを書き続けていきたいと思います。
原書房「最悪の医療の歴史」伊藤はるみ訳 p134より
1847年、ニューヨークジャーナルメディシンにアメリカ医師会創立メンバーのひとり N.S.ディヴィス博士はこう書いた
「互いに矛盾する内容、これらの理論の不合理さ、
あるいは真偽の疑わしい医学思想のせいで
多くの人に医学はあいまいで不確かで、
ほとんど当てずっぽうと同じだと思わせることになった」
関連:「あなたは何を信じますか? (医学的事実を調べる、ということ) 追記」
「側弯症:発見から治療、経過予想図作成 - 参考として (脊椎アライメント良好、不良例付)」
「側弯(そくわん)をもう一度基礎から - これまで作成した説明チャートを集めてみました - update」
august03
☞august03は、メディカルドクターではありません。治療、治療方針等に関しまして、必ず主治医の先生とご相談してください。
医学文献の拙訳を提示しておりますが、詳細においてはミスが存在することも否定できません。もしこれらの内容で気になったことを主治医の先生に話された場合、先生からミスを指摘される可能性があることを前提として、先生とお話しされてください。
☞原因が特定できていない病気の場合、その治療法を巡っては「まったく矛盾」するような医学データや「相反する意見」が存在します。また病気は患者さん個々人の経験として、奇跡に近い事柄が起こりえることも事実として存在します。このブログの目指したいこと は、奇跡を述べることではなく、一般的傾向がどこにあるか、ということを探しています。
☞原因不明の思春期特発性側弯症、「子どもの病気」に民間療法者が関与することは「危険」、治療はチームで対応する医療機関で実施されるべき。整体は自分で状況判断できる大人をビジネス対象とすることで良いのではありませんか?
多くの人には「病院」と「民間療法者」の違いは区別がつきます。民間療法の中でも足つぼマッサージ等のリラックス系に、多くの場合は医学的効果を求めたりはせず、気分転換、なんだかスッキリした、脚のだるさが取れた、血行が良くなったみたい、という「リラクゼーション」としての効果を求め、またそれが満たされたと感じます。費用対効果の面からも、リーズナブルな価格と思っています。
しかし、区別の違いが曖昧を通り越して、医学/医療の中に乗り込み、あたかも自分達が治療の担い手であると患者を惑わせているのが民間療法者による「特発性側弯症」です。
インターネットを見ますと、昨今はここに新たにふたつの流れがあるように感じます。
ひとつは、理学療法系の先生がたによるもの。
もうひとつは、柔道系の皆さんによるもの。
私は「ビジネス」は否定はしません。ただし「ビジネスの在り方」については、ウオッチングし、そして患者の皆さんやご両親に情報提供を続けたいと考えています。なぜならば、「特発性側弯症」は病気であって、リラックス系の範疇ではないからです。
下記に思春期特発性側弯症における治療の流れを、デフォルメ・単純化したチャートでお示しします。ここで示した内容は、かなり広範囲ですが、このStep by stepの様々な記事トピックスの中に記載してきているものです。具体的内容については、皆さんのニーズに合わせてブログ内検索なども活用しながら、見ていただけますと幸いです。
患者の皆様、並びにご両親にお伝えしたいのは、今後、皆さんはインターネット上に、これまで以上に思春期特発性側弯症治療に関する多くの宣伝広告を目にすることになるだろう、ということです。「経過観察をしている間にカーブは進行します」「待っていては手遅れです」「待つ必要はありません」「側弯症は治せます」「海外の実績に基づいた、数多くの医学データがあります」「装具でお子さんを悩ませることから解消できます」「手術はしなくても側弯症を治すことはできます」等など。
おそらく、それらの宣伝には、実際の整形外科医師が「これが医学的エビデンス」です、とデータらしきものを示すことでしょう。
もしかすると、どこかの政治家が協力するかもしれません。
そのようなことが起こらないことを願っているのですが、たぶん1年以内にはその傾向が見えてくると思います。もしかすると、皆さんの中にはそのことにすで気づいておられる方もいらっしゃるかもしれませんね。
それらの治療法で「思春期特発性側弯症」が本当に治るのであれば、それこそがベストのなかのベストだと思います。その可能性までを否定するものではありませんが、これまでに私が調べた中には、それはありませんでした。
そして、私がもっとも心配するのは、「ありえない可能性に期待と願いを賭けて、心惑わされ、振り回されるお子さんとご両親、特にお母さんの気持ち」についてです。
もしそれらの治療法に医学的エビデンスが明らかになった時には、私自らがこのStep by stepのなかで、それを支持する記事を書かせていただきたいと思います。でも、それがない限り、皆さんが迷うことのないように、どこに医学的事実があるのかを書き続けていきたいと思います。
原書房「最悪の医療の歴史」伊藤はるみ訳 p134より
1847年、ニューヨークジャーナルメディシンにアメリカ医師会創立メンバーのひとり N.S.ディヴィス博士はこう書いた
「互いに矛盾する内容、これらの理論の不合理さ、
あるいは真偽の疑わしい医学思想のせいで
多くの人に医学はあいまいで不確かで、
ほとんど当てずっぽうと同じだと思わせることになった」
関連:「あなたは何を信じますか? (医学的事実を調べる、ということ) 追記」
「側弯症:発見から治療、経過予想図作成 - 参考として (脊椎アライメント良好、不良例付)」
「側弯(そくわん)をもう一度基礎から - これまで作成した説明チャートを集めてみました - update」
august03
☞august03は、メディカルドクターではありません。治療、治療方針等に関しまして、必ず主治医の先生とご相談してください。
医学文献の拙訳を提示しておりますが、詳細においてはミスが存在することも否定できません。もしこれらの内容で気になったことを主治医の先生に話された場合、先生からミスを指摘される可能性があることを前提として、先生とお話しされてください。
☞原因が特定できていない病気の場合、その治療法を巡っては「まったく矛盾」するような医学データや「相反する意見」が存在します。また病気は患者さん個々人の経験として、奇跡に近い事柄が起こりえることも事実として存在します。このブログの目指したいこと は、奇跡を述べることではなく、一般的傾向がどこにあるか、ということを探しています。
☞原因不明の思春期特発性側弯症、「子どもの病気」に民間療法者が関与することは「危険」、治療はチームで対応する医療機関で実施されるべき。整体は自分で状況判断できる大人をビジネス対象とすることで良いのではありませんか?