2021年9月3日
手術日8月16日から本日9月3日まで エクセルに記載した経緯のスナップショットを貼付しました。
下図は、今回の前立腺全摘手術 (da vinchi手術) での術創の箇所をネットから引用しました。
これらの術創の中で、私が特に痛みを感じた (感じている) 箇所を示したものです
最初に誤解のないようにお話しておきたいことは、
①da vinchiによる前立腺全摘手術を否定する為に これらを示したものではありません
②「痛み」の感受性は、個人に特有のものであって、ここに記載された内容は
あくまでも「私」という個人の経験です。
入院中に看護師さんから聞いた経験談でも、痛みの感じ方は本当に人によって様々、ということ
③癌を告知された後、手術を受けると決めるまでの期間、ネット検索で前立腺癌や全摘手術に
ついて病院のホームページ、医学文献、患者さんのブログや経験談など多く参照しました。
しかし、手術後にそれらをあらためて振り返りますと、術後の痛みについて記載されたものが
皆無であることに気づきました。ほぼ皆無であるがゆえに、私の個人的経験とはいえ
多少は参考になるのではないかと考えた次第です。
④痛みの感受性はひとりひとり異なりますので、私の痛みは他の誰にも理解してもらえません。
癌という宿痾を退治することが最大の目的であることを考えれば、手術による痛みは
二次的なものであって、通過儀礼として耐えるべきもの。ということは理解しています。
とはいえ、これらの情報から何か参考になるものがあるならば。と考えました。
⑤人は「記憶」する能力を持ち、そして「忘れる」能力をもっています。
忘れることができるがゆえに、つまり、8月16日に感じた “ 10 ” の痛みは、すでに忘れて
記憶として比較できるがゆえに、9月3日の痛みを “ 2 ” として記録することができます。
10から2に、確実に減少してきていることを確認できるがゆえに、まだまだ頑張ることが
できます。 10のときは、10という主観が全てでしたから、他のことは何も考えることが
できませんでした。 でも、数値が次第に下がってゆくに従って、自分の痛みを客観的に
とらえることができます。
記録を取っているもうひとつの目的があります。
次 (将来の手術あるいは治療時) にどう対処するかという指標を持つこと。
私の場合、今回の手術では幸いにも尿コントロール (漏れ・失禁など)は順調で、術後20日ほどで
尿コントロールには自信が持てる状態にまで回復できました。
しかし、この痛みとの付き合い方については、いまだに苦労しています。
この様子からしますと、痛みを意識せずに通常の生活・仕事に復帰できるのは、早くて9月中旬。
おそければ9月いっぱいかかるかもしれません。
すでに退職して、いまは趣味のカメラ撮影で業務委託で仕事をしている身ですので復帰が9月下旬
でも何も問題はないのですが、復帰時には、痛みは完全にゼロ状態で、撮影作業(これは肉体労働)
にまったく支障をきたさない状態であることが必須です。
前立腺癌で治療を受けられる方の平均的年齢は 65歳プラスマイナス5歳ほどのようですが、
これからはこの年代の方の大半は、現役として働いているのではないでしょうか。
勤めをもった身で、どういう治療法を選択するかという問題は、当然、どれくらいの期間で
勤めに復帰できるか、ということと表裏一体です。
そういう意味からも、多少でも参考になれば幸いです。
癌の治療は今回の手術で完了したとは思っていません。願わくば、再発なく寿命を終えられれば
それにまさる幸せはありませんが、こればかりは、まさに 神のみぞ知る という世界。
ふたりに一人は癌で死亡する時代ですから、癌は珍しくもありませんが、さすがに予想していなかった
事態を迎えて、かなり動揺したのは事実です。こころの動揺と、そして手術後の痛みという経験を経て
次第に落ち着きを取り戻す中で、改めてこれからの生き方を見直す契機となったことを
.......私は無宗教者ですが........「神様の思し召し」というような捉え方をしています。
神様が与えてくれた残りの時間をいかに有意義に「生きるか」
これに尽きるようです。
追記 2021年9月5日
9月4-5日の状況を追記しました。快方に向かってはいるのですが、なかなかに術創の痛みは手ごわい、
というのが実感です。ただ、それ以外は1度だけ発生した血尿を除けば問題なく療養は進んでおり、その意味では安心しています。
前立腺全摘手術後の「痛み」について患者さんのブログを検索していますと、やはり個人差があることがわかります。私より年齢の高い方でも、まったく術創の痛みを感じたという内容の記載のない方もおり、痛みを感じた方の場合も多くは記載がないところを推察しますと、私のようではなかったのか、と思えました。
患者さんのブログから伺える術後の悩みとしては、一番はやはり尿漏れのようです。二番目としては、再発への不安、という感じです。珍しいケースとしては「術後1カ月ほどしての感染症のひとつとしての急性精巣上体炎」を経験された方もおられました。相当の激痛だったようです。抗生物質の処方で軽快されていました。また da vinchi手術時の体位に関連して、術後に肩がとても痛く辛かった、という方もおられました。46歳で全摘手術をされた方の場合、性欲についての心情を吐露されている方もおられました。
癌の告知を受けますと、私たち患者が最初に気になって調べるのは、やはり「どれくらい生きられるか?」についてだと思います。その情報に伴って、どういう治療法が良いのだろう? と。
情報では、手術にともなう不具合・副作用・合併症についても記載されているわけですが、その部分はあまり多くは頭に入ってこないように感じます。 なによりもまずは「命を長らえたい」という欲求が一番ですから。
私は、長らく特発性側弯症について調べて、このブログ step by stepを書いてきましたが、調べるほどに、書くほどにいつも感じていたのは、「特発性側弯症の治療」は「癌治療」に似ているなあ、という思いでした。
端的に言えば、両者とも 手術をすればそれで終わり とはならないからです。
長い間、側弯症についての記事を休んでいましたが、自分の癌手術を終えて、ようやく少し肉体的にも余裕が見えてきましたので、自分の経験も踏まえながら、特発性側弯症についても思うところを書いていこうと考えて始めています。
august03
手術日8月16日から本日9月3日まで エクセルに記載した経緯のスナップショットを貼付しました。
下図は、今回の前立腺全摘手術 (da vinchi手術) での術創の箇所をネットから引用しました。
これらの術創の中で、私が特に痛みを感じた (感じている) 箇所を示したものです
最初に誤解のないようにお話しておきたいことは、
①da vinchiによる前立腺全摘手術を否定する為に これらを示したものではありません
②「痛み」の感受性は、個人に特有のものであって、ここに記載された内容は
あくまでも「私」という個人の経験です。
入院中に看護師さんから聞いた経験談でも、痛みの感じ方は本当に人によって様々、ということ
③癌を告知された後、手術を受けると決めるまでの期間、ネット検索で前立腺癌や全摘手術に
ついて病院のホームページ、医学文献、患者さんのブログや経験談など多く参照しました。
しかし、手術後にそれらをあらためて振り返りますと、術後の痛みについて記載されたものが
皆無であることに気づきました。ほぼ皆無であるがゆえに、私の個人的経験とはいえ
多少は参考になるのではないかと考えた次第です。
④痛みの感受性はひとりひとり異なりますので、私の痛みは他の誰にも理解してもらえません。
癌という宿痾を退治することが最大の目的であることを考えれば、手術による痛みは
二次的なものであって、通過儀礼として耐えるべきもの。ということは理解しています。
とはいえ、これらの情報から何か参考になるものがあるならば。と考えました。
⑤人は「記憶」する能力を持ち、そして「忘れる」能力をもっています。
忘れることができるがゆえに、つまり、8月16日に感じた “ 10 ” の痛みは、すでに忘れて
記憶として比較できるがゆえに、9月3日の痛みを “ 2 ” として記録することができます。
10から2に、確実に減少してきていることを確認できるがゆえに、まだまだ頑張ることが
できます。 10のときは、10という主観が全てでしたから、他のことは何も考えることが
できませんでした。 でも、数値が次第に下がってゆくに従って、自分の痛みを客観的に
とらえることができます。
記録を取っているもうひとつの目的があります。
次 (将来の手術あるいは治療時) にどう対処するかという指標を持つこと。
私の場合、今回の手術では幸いにも尿コントロール (漏れ・失禁など)は順調で、術後20日ほどで
尿コントロールには自信が持てる状態にまで回復できました。
しかし、この痛みとの付き合い方については、いまだに苦労しています。
この様子からしますと、痛みを意識せずに通常の生活・仕事に復帰できるのは、早くて9月中旬。
おそければ9月いっぱいかかるかもしれません。
すでに退職して、いまは趣味のカメラ撮影で業務委託で仕事をしている身ですので復帰が9月下旬
でも何も問題はないのですが、復帰時には、痛みは完全にゼロ状態で、撮影作業(これは肉体労働)
にまったく支障をきたさない状態であることが必須です。
前立腺癌で治療を受けられる方の平均的年齢は 65歳プラスマイナス5歳ほどのようですが、
これからはこの年代の方の大半は、現役として働いているのではないでしょうか。
勤めをもった身で、どういう治療法を選択するかという問題は、当然、どれくらいの期間で
勤めに復帰できるか、ということと表裏一体です。
そういう意味からも、多少でも参考になれば幸いです。
癌の治療は今回の手術で完了したとは思っていません。願わくば、再発なく寿命を終えられれば
それにまさる幸せはありませんが、こればかりは、まさに 神のみぞ知る という世界。
ふたりに一人は癌で死亡する時代ですから、癌は珍しくもありませんが、さすがに予想していなかった
事態を迎えて、かなり動揺したのは事実です。こころの動揺と、そして手術後の痛みという経験を経て
次第に落ち着きを取り戻す中で、改めてこれからの生き方を見直す契機となったことを
.......私は無宗教者ですが........「神様の思し召し」というような捉え方をしています。
神様が与えてくれた残りの時間をいかに有意義に「生きるか」
これに尽きるようです。
追記 2021年9月5日
9月4-5日の状況を追記しました。快方に向かってはいるのですが、なかなかに術創の痛みは手ごわい、
というのが実感です。ただ、それ以外は1度だけ発生した血尿を除けば問題なく療養は進んでおり、その意味では安心しています。
前立腺全摘手術後の「痛み」について患者さんのブログを検索していますと、やはり個人差があることがわかります。私より年齢の高い方でも、まったく術創の痛みを感じたという内容の記載のない方もおり、痛みを感じた方の場合も多くは記載がないところを推察しますと、私のようではなかったのか、と思えました。
患者さんのブログから伺える術後の悩みとしては、一番はやはり尿漏れのようです。二番目としては、再発への不安、という感じです。珍しいケースとしては「術後1カ月ほどしての感染症のひとつとしての急性精巣上体炎」を経験された方もおられました。相当の激痛だったようです。抗生物質の処方で軽快されていました。また da vinchi手術時の体位に関連して、術後に肩がとても痛く辛かった、という方もおられました。46歳で全摘手術をされた方の場合、性欲についての心情を吐露されている方もおられました。
癌の告知を受けますと、私たち患者が最初に気になって調べるのは、やはり「どれくらい生きられるか?」についてだと思います。その情報に伴って、どういう治療法が良いのだろう? と。
情報では、手術にともなう不具合・副作用・合併症についても記載されているわけですが、その部分はあまり多くは頭に入ってこないように感じます。 なによりもまずは「命を長らえたい」という欲求が一番ですから。
私は、長らく特発性側弯症について調べて、このブログ step by stepを書いてきましたが、調べるほどに、書くほどにいつも感じていたのは、「特発性側弯症の治療」は「癌治療」に似ているなあ、という思いでした。
端的に言えば、両者とも 手術をすればそれで終わり とはならないからです。
長い間、側弯症についての記事を休んでいましたが、自分の癌手術を終えて、ようやく少し肉体的にも余裕が見えてきましたので、自分の経験も踏まえながら、特発性側弯症についても思うところを書いていこうと考えて始めています。
august03