初回記載:2009年6月3日
追記:2017年11月8日
整体・カイロ等民間療法者への呼びかけ
これは私見であり、反対意見があることも知った上でここに記載するものです。
根本原則として、病気の治療は医療機関で行われるべきものと考えます。医師、看護師、検査技師(検査部門)、理学療法士、作業療法士、社会福祉士、医療コーディネーター等々が医療設備を用いて、責任の明確な立場の方々が患者を検査し、治療し、看護するもの、と考えます。まして、子どもの病気に対してはそれが否定される理由がどこにあるのでしょう。 特発性側弯症は子どもの病気です。自分の症状や治療内容を理解できる大人ではありません。 子どもなのです。
民間療法者は、大人を対象としてビジネスをすることで何が不満なのでしょう? 自分達が子ども達を救っていると本当に信じているのであれば、その医学的証拠を、医学データととして認められるレベルのものを提示すべきです。施術前後の写真は証拠ではありません。患者さんからの感謝の手紙は証拠ではありません。医者を巻き込んで「これは凄い」とと語ってもらうことは証拠ではありません(そもそも医者であるならば、医学データの何たるかは知っているはず。医者の自分が凄いと言うのだから、これは事実だ。というのは権威を利用した「まやかし」「印象操作」です)。政治家を連れてきて、「これは凄い」と語らせることは証拠ではありません。〇〇協会や△△団体から表彰されることは証拠ではありません。 医学データを示すことなく、事情を理解しえない子どもを治療しようとすることは、もちろん医療ではなく、道義にも倫理にも反する行為です。
今回も私august03の意見です。
日本は国民皆保険制度をとっています。保険に加入している限り、全国の誰もが
自分の好きなどこの病院にでもかかることができます。北海道の患者さんが九州で
手術を受けてもそれは保険でカバーされることになります。日本が世界に誇れる大き
な医療制度の柱だと思います。
医学の世界では、先生がたはご自分の専門とされる領域の“学会”に参加しておら
れ、大半の先生がたが少なくとも2つから3つの学会には「登録」されているはずです
整形外科...具体的に脊椎脊髄を専らとされている先生でしたら、「日本整形外科学
会」「脊椎脊髄外科学会」、さらに側弯症も治療されている先生ですと、「側弯症
学会」にも登録されていると思います。
ここまで読まれて、はて? と気付かれましたでしょうか?
そうなのです、「学会」というところは、基本的に「登録」(医師の資格をもち、
登録料支払い)をすれば、どなたでも「学会登録医師」ということになります。
側弯症学会に登録している先生がたは、脊椎脊髄外科のなかで、さらに側弯症治療
についてもさらに研究を深め、学びたいという考えの先生がたが参加されている、
ということなのです。
私は、今回のタイトルとして「測湾整体と提携する整形外科医の存在」と書きました。
もうおわかりになられたと思いますが、世間には、測湾整体と提携し、紹介を受けた
患者さんのレントゲン写真をとり診察される整形外科(側弯症学会登録医)の先生が
存在します。
日本は国民皆保険制度ですから、患者さんはどこの病院にいくことも許されいます
ですから、測湾整体に出向くと「○○病院」でレントゲン撮影をして診断してもら
ってきてください。ということになるわけです。
測湾整体があたかも医師を雇用しているかのような雰囲気なのでしょうか。患者さん
とお母さんにしてみれば、医師が支持しているのだから、やはりこの整体は ! と
いう感覚になるのではないでしょうか。
医師といっても、その考え方は様々です。あくまでも「個人」の主権ですから、
どういう考えをもつもその医師の自由であり、何人もその思想信条も侵すことは
できません。ちょうど、私august03が、測湾整体は患者さんと日本の側弯症治療に
とっては害以外のなにものでもない。と主張していることと同じです。
ですから、私には、その医師が正しいとも間違っているとも述べるつもりはありま
せん。
別の方面から、皆さんに対して、私の意見と医療現場の「空気」をお伝えしたいと
思います。
整形外科に限らず、外科系の医学とは、その基本は「手術」です。最終手段としての
手術が上手いか、どうか。端的に言えば、このひとことにつきるはずです。
手術が下手な先生というのも現実におられます。だからダメということではありま
せん。最初はどなたでも下手なのです。訓練と研鑽を積んで技術が向上していきます。
下手な先生、まだ未熟な先生が存在するように、その対極として、私がここであえ
て述べるまでもなく、皆さんもご存知のように、日本にも、側弯症手術において
「名医」と呼ばれる先生がたがおられます。
仮に、私のこどもが側弯症で手術が必要な状態になったら、私はその先生がどんな
に離れていても、その病院にこどもを連れていくでしょう。国民皆保険に感謝しま
す。逆をいえば、絶対に、測湾整体を支持するような医師に手術をしてもらうこと
はありえません。なぜならば、手術が上手いかどうかわからないからです。
一年二年ほど前の「側弯症卒後セミナー」のベーシックコースだったでしょうか、
そこにくだんの○○先生が研修を受けに来ていて、鈴木信正先生より医師の風上に
もおけない者、というような批判を受けた。という話も聞いたことがあります。
実際にどういうお叱りの言葉であったかはわかりませんが、出席していたことは
事実です。
一生懸命勉強されることはすばらしいことだと思います。きっと、そこで学ばれた
ことを臨床現場でも利用されているのだと思います。
しかし、そのセミナーはベーシックコースであり、しかも、学問知識としての研修
ですから、「手術の技術」を学ぶことはできません。皆さんもわかりだと思います
が手術というのは、ある意味では一子相伝的な制限が生じてしまいます。手術室で
技術を教えるということには物理的、時間的制約が伴う、それが現実の姿です。
では、名医と呼ばれる先生がたが、かの○○医師に技術を教える機会があるでしょ
うか.......
測湾整体は、手術をする医師はあたかも保存療法(理学療法、装具療法)が下手だ、
重要視していない、かのような喧伝をしていますが、実際に手術を多数を行い、
外来患者さんも大勢集まってこられている先生が、保存療法を無視したり、軽視
したり、さらには「下手」なのでしょうか?
外科というのは、保存療法ありき = 最終手段としての手術 というのが鉄則です
手術を多く経験してきているからこそ、保存療法期間での患者さんに対する診察も
適確に行えるのです。
Step by stepのなかでも説明を加えていますが、側弯症治療では、レントゲン撮影
とその読影(どくえい)が正しく行われることがまず何にもまして重要であり、これ
を間違えたら、とんでもないことになってしまいます。
そして、現実に、コブ角を正確に測定できない医師も存在します。
どのような信念と医学的根拠にもとづいて、かの医師は測湾整体を支持している
のかはわかりませんが、仮にも、医師であるならば、その根拠と、医学的効果に
ついて、医学にもとづくデータを集めて、ぜひとも、鈴木信正先生にその研究成果
測湾整体の効果を示して、議論していただきたいものだと期待せずにおられません。
日本側弯症学会第7回卒後研修セミナー ベーシックコースのご案内
http://www.sokuwan.jp/semi08_7th.html
追記:2017年11月8日
整体・カイロ等民間療法者への呼びかけ
これは私見であり、反対意見があることも知った上でここに記載するものです。
根本原則として、病気の治療は医療機関で行われるべきものと考えます。医師、看護師、検査技師(検査部門)、理学療法士、作業療法士、社会福祉士、医療コーディネーター等々が医療設備を用いて、責任の明確な立場の方々が患者を検査し、治療し、看護するもの、と考えます。まして、子どもの病気に対してはそれが否定される理由がどこにあるのでしょう。 特発性側弯症は子どもの病気です。自分の症状や治療内容を理解できる大人ではありません。 子どもなのです。
民間療法者は、大人を対象としてビジネスをすることで何が不満なのでしょう? 自分達が子ども達を救っていると本当に信じているのであれば、その医学的証拠を、医学データととして認められるレベルのものを提示すべきです。施術前後の写真は証拠ではありません。患者さんからの感謝の手紙は証拠ではありません。医者を巻き込んで「これは凄い」とと語ってもらうことは証拠ではありません(そもそも医者であるならば、医学データの何たるかは知っているはず。医者の自分が凄いと言うのだから、これは事実だ。というのは権威を利用した「まやかし」「印象操作」です)。政治家を連れてきて、「これは凄い」と語らせることは証拠ではありません。〇〇協会や△△団体から表彰されることは証拠ではありません。 医学データを示すことなく、事情を理解しえない子どもを治療しようとすることは、もちろん医療ではなく、道義にも倫理にも反する行為です。
今回も私august03の意見です。
日本は国民皆保険制度をとっています。保険に加入している限り、全国の誰もが
自分の好きなどこの病院にでもかかることができます。北海道の患者さんが九州で
手術を受けてもそれは保険でカバーされることになります。日本が世界に誇れる大き
な医療制度の柱だと思います。
医学の世界では、先生がたはご自分の専門とされる領域の“学会”に参加しておら
れ、大半の先生がたが少なくとも2つから3つの学会には「登録」されているはずです
整形外科...具体的に脊椎脊髄を専らとされている先生でしたら、「日本整形外科学
会」「脊椎脊髄外科学会」、さらに側弯症も治療されている先生ですと、「側弯症
学会」にも登録されていると思います。
ここまで読まれて、はて? と気付かれましたでしょうか?
そうなのです、「学会」というところは、基本的に「登録」(医師の資格をもち、
登録料支払い)をすれば、どなたでも「学会登録医師」ということになります。
側弯症学会に登録している先生がたは、脊椎脊髄外科のなかで、さらに側弯症治療
についてもさらに研究を深め、学びたいという考えの先生がたが参加されている、
ということなのです。
私は、今回のタイトルとして「測湾整体と提携する整形外科医の存在」と書きました。
もうおわかりになられたと思いますが、世間には、測湾整体と提携し、紹介を受けた
患者さんのレントゲン写真をとり診察される整形外科(側弯症学会登録医)の先生が
存在します。
日本は国民皆保険制度ですから、患者さんはどこの病院にいくことも許されいます
ですから、測湾整体に出向くと「○○病院」でレントゲン撮影をして診断してもら
ってきてください。ということになるわけです。
測湾整体があたかも医師を雇用しているかのような雰囲気なのでしょうか。患者さん
とお母さんにしてみれば、医師が支持しているのだから、やはりこの整体は ! と
いう感覚になるのではないでしょうか。
医師といっても、その考え方は様々です。あくまでも「個人」の主権ですから、
どういう考えをもつもその医師の自由であり、何人もその思想信条も侵すことは
できません。ちょうど、私august03が、測湾整体は患者さんと日本の側弯症治療に
とっては害以外のなにものでもない。と主張していることと同じです。
ですから、私には、その医師が正しいとも間違っているとも述べるつもりはありま
せん。
別の方面から、皆さんに対して、私の意見と医療現場の「空気」をお伝えしたいと
思います。
整形外科に限らず、外科系の医学とは、その基本は「手術」です。最終手段としての
手術が上手いか、どうか。端的に言えば、このひとことにつきるはずです。
手術が下手な先生というのも現実におられます。だからダメということではありま
せん。最初はどなたでも下手なのです。訓練と研鑽を積んで技術が向上していきます。
下手な先生、まだ未熟な先生が存在するように、その対極として、私がここであえ
て述べるまでもなく、皆さんもご存知のように、日本にも、側弯症手術において
「名医」と呼ばれる先生がたがおられます。
仮に、私のこどもが側弯症で手術が必要な状態になったら、私はその先生がどんな
に離れていても、その病院にこどもを連れていくでしょう。国民皆保険に感謝しま
す。逆をいえば、絶対に、測湾整体を支持するような医師に手術をしてもらうこと
はありえません。なぜならば、手術が上手いかどうかわからないからです。
一年二年ほど前の「側弯症卒後セミナー」のベーシックコースだったでしょうか、
そこにくだんの○○先生が研修を受けに来ていて、鈴木信正先生より医師の風上に
もおけない者、というような批判を受けた。という話も聞いたことがあります。
実際にどういうお叱りの言葉であったかはわかりませんが、出席していたことは
事実です。
一生懸命勉強されることはすばらしいことだと思います。きっと、そこで学ばれた
ことを臨床現場でも利用されているのだと思います。
しかし、そのセミナーはベーシックコースであり、しかも、学問知識としての研修
ですから、「手術の技術」を学ぶことはできません。皆さんもわかりだと思います
が手術というのは、ある意味では一子相伝的な制限が生じてしまいます。手術室で
技術を教えるということには物理的、時間的制約が伴う、それが現実の姿です。
では、名医と呼ばれる先生がたが、かの○○医師に技術を教える機会があるでしょ
うか.......
測湾整体は、手術をする医師はあたかも保存療法(理学療法、装具療法)が下手だ、
重要視していない、かのような喧伝をしていますが、実際に手術を多数を行い、
外来患者さんも大勢集まってこられている先生が、保存療法を無視したり、軽視
したり、さらには「下手」なのでしょうか?
外科というのは、保存療法ありき = 最終手段としての手術 というのが鉄則です
手術を多く経験してきているからこそ、保存療法期間での患者さんに対する診察も
適確に行えるのです。
Step by stepのなかでも説明を加えていますが、側弯症治療では、レントゲン撮影
とその読影(どくえい)が正しく行われることがまず何にもまして重要であり、これ
を間違えたら、とんでもないことになってしまいます。
そして、現実に、コブ角を正確に測定できない医師も存在します。
どのような信念と医学的根拠にもとづいて、かの医師は測湾整体を支持している
のかはわかりませんが、仮にも、医師であるならば、その根拠と、医学的効果に
ついて、医学にもとづくデータを集めて、ぜひとも、鈴木信正先生にその研究成果
測湾整体の効果を示して、議論していただきたいものだと期待せずにおられません。
日本側弯症学会第7回卒後研修セミナー ベーシックコースのご案内
http://www.sokuwan.jp/semi08_7th.html