初回記載:2017年11月15日
「Scoliosis schroth(側弯・シュロス) で PubMed検索:トップ20の医学文献の和訳:中間報告2」
を読みますと、フォロー6か月後の結果は後日報告すると書かれてありました。
上記の中間報告2をアップした後、再びグーグル検索をしましたところ、この後日報告の文献を発見しましたので、情報をご提供いたします。
No. 20 引用
Schreiber S, The effect of Schroth exercises added to the standard of care on the quality of life and muscle endurance in adolescents with idiopathic scoliosis-an assessor and statistician blinded randomized controlled trial: "SOSORT 2015 Award Winner : Scoliosis. 2015 Sep 18;10:24
・6か月後のコブ角のデータについては、今後論文を作成して報告する予定である。
新たに発見した報告 (引用)
→→→ Sanja Schreiber, Schroth Physiotherapeutic Scoliosis-Specific Exercises Added to the Standard of
Care Lead to Better Cobb Angle Outcomes in Adolescents with Idiopathic Scoliosis an Assessor and
Controlled Trial Statistician Blinded Randomized : PLOS ONE | DOI:10.1371/journal.pone.0168746
December 29, 2016
下記は同文献表紙
下記は同文献内の表(一部抜粋)
(comment by august03)
☞表中のグループ 0 は標準装具群を、グループ1は体操+装具群を示します。しかしながら、前回の報告と人数に矛盾があるように思われました。 先の報告では、体操+装具群は23人(このうち17人が装具併用)、標準経過観察と装具群が24人(このうち17人が装具)。このことから、私は、この研究調査は、「体操療法のみ6名」「体操療法+装具 17名」「経過観察のみ7名」「装具療法のみ17名」のアウトカムを見るものと考えたのですが、どうも、そうではなかったようです。
なにか、研究調査上のプロトコール、あるいは分析方法が関与しているようですが、私には意味がよくつかめませんでした。
いずれにしましても、この表中で、開始時のコブ角と6か月後のコブ角を比較することができます。
標準装具群 体操+装具群
開示時平均コブ角 27.9° 29.1°
↓ ↓
6か月後平均コブ角 29.1° 27.7°
・同文献によりますと、結論として、体操+装具群は 1.2° 減少した。一方、標準装具群は 2.3°増加した。
この1.2+2.3=3.5°は 統計解析上、有意な差がある。 ゆえに、体操+装具群は優れている。とのこと。
☞調査人数がどういう理由で前の報告書と今回の報告書で変化しているのか、よく理解できませんでした。
☞一方は装具のみで 29.1°、 一方は、6か月の間 週に5日の体操をして、かつ装具をしていて、27.7°
この差にどれだけの意味があるのか......?
かつ、これは6か月のフォローです。骨成熟後まで観察を続けなければ、本来のアウトカムはわかりません。
あるいは、半年で、3.5°の差があるのだから、1年後も当然、「差」が広がっているはず、というのでしょうか?
☞コブ角の測定では、5°の測定誤差がありうる、と言われています。この5°を加味したら、どういうことになるのでしょう。
3.5°の差などは、打ち消されてしまうと思うのですが、文献中にそのことに触れた説明を見つけることはできませんでした。
☞国内でもShrothシュロス法を導入されようとしている先生がたがおられるようです。将来、先生方がこの報告書をどのように説明されているかを、今後興味深くお待ちしたいと思います。
☞august03は、メディカルドクターではありません。治療、治療方針等に関しまして、必ず主治医の先生とご相談してください。 医学文献の拙訳を提示しておりますが、詳細においてはミスが存在することも否定できません。もしこれらの内容で気になったことを主治医の先生に話された場合、先生からミスを指摘される可能性があることを前提として、先生とお話しされてください。
☞原因が特定できていない病気の場合、その治療法を巡っては「まったく矛盾」するような医学データや「相反する意見」が存在します。また病気は患者さん個々人の経験として、奇跡に近い事柄が起こりえることも事実として存在します。このブログの目指したいことは、奇跡を述べることではなく、一般的傾向がどこにあるか、ということを探しています。
☞原因不明の思春期特発性側弯症、「子どもの病気」に民間療法者が関与することは「危険」、治療はチームで対応する医療機関で実施されるべき。整体は自分で状況判断できる大人をビジネス対象とすることで良いのではありませんか?
august03
「Scoliosis schroth(側弯・シュロス) で PubMed検索:トップ20の医学文献の和訳:中間報告2」
を読みますと、フォロー6か月後の結果は後日報告すると書かれてありました。
上記の中間報告2をアップした後、再びグーグル検索をしましたところ、この後日報告の文献を発見しましたので、情報をご提供いたします。
No. 20 引用
Schreiber S, The effect of Schroth exercises added to the standard of care on the quality of life and muscle endurance in adolescents with idiopathic scoliosis-an assessor and statistician blinded randomized controlled trial: "SOSORT 2015 Award Winner : Scoliosis. 2015 Sep 18;10:24
・6か月後のコブ角のデータについては、今後論文を作成して報告する予定である。
新たに発見した報告 (引用)
→→→ Sanja Schreiber, Schroth Physiotherapeutic Scoliosis-Specific Exercises Added to the Standard of
Care Lead to Better Cobb Angle Outcomes in Adolescents with Idiopathic Scoliosis an Assessor and
Controlled Trial Statistician Blinded Randomized : PLOS ONE | DOI:10.1371/journal.pone.0168746
December 29, 2016
下記は同文献表紙
下記は同文献内の表(一部抜粋)
(comment by august03)
☞表中のグループ 0 は標準装具群を、グループ1は体操+装具群を示します。しかしながら、前回の報告と人数に矛盾があるように思われました。 先の報告では、体操+装具群は23人(このうち17人が装具併用)、標準経過観察と装具群が24人(このうち17人が装具)。このことから、私は、この研究調査は、「体操療法のみ6名」「体操療法+装具 17名」「経過観察のみ7名」「装具療法のみ17名」のアウトカムを見るものと考えたのですが、どうも、そうではなかったようです。
なにか、研究調査上のプロトコール、あるいは分析方法が関与しているようですが、私には意味がよくつかめませんでした。
いずれにしましても、この表中で、開始時のコブ角と6か月後のコブ角を比較することができます。
標準装具群 体操+装具群
開示時平均コブ角 27.9° 29.1°
↓ ↓
6か月後平均コブ角 29.1° 27.7°
・同文献によりますと、結論として、体操+装具群は 1.2° 減少した。一方、標準装具群は 2.3°増加した。
この1.2+2.3=3.5°は 統計解析上、有意な差がある。 ゆえに、体操+装具群は優れている。とのこと。
☞調査人数がどういう理由で前の報告書と今回の報告書で変化しているのか、よく理解できませんでした。
☞一方は装具のみで 29.1°、 一方は、6か月の間 週に5日の体操をして、かつ装具をしていて、27.7°
この差にどれだけの意味があるのか......?
かつ、これは6か月のフォローです。骨成熟後まで観察を続けなければ、本来のアウトカムはわかりません。
あるいは、半年で、3.5°の差があるのだから、1年後も当然、「差」が広がっているはず、というのでしょうか?
☞コブ角の測定では、5°の測定誤差がありうる、と言われています。この5°を加味したら、どういうことになるのでしょう。
3.5°の差などは、打ち消されてしまうと思うのですが、文献中にそのことに触れた説明を見つけることはできませんでした。
☞国内でもShrothシュロス法を導入されようとしている先生がたがおられるようです。将来、先生方がこの報告書をどのように説明されているかを、今後興味深くお待ちしたいと思います。
☞august03は、メディカルドクターではありません。治療、治療方針等に関しまして、必ず主治医の先生とご相談してください。 医学文献の拙訳を提示しておりますが、詳細においてはミスが存在することも否定できません。もしこれらの内容で気になったことを主治医の先生に話された場合、先生からミスを指摘される可能性があることを前提として、先生とお話しされてください。
☞原因が特定できていない病気の場合、その治療法を巡っては「まったく矛盾」するような医学データや「相反する意見」が存在します。また病気は患者さん個々人の経験として、奇跡に近い事柄が起こりえることも事実として存在します。このブログの目指したいことは、奇跡を述べることではなく、一般的傾向がどこにあるか、ということを探しています。
☞原因不明の思春期特発性側弯症、「子どもの病気」に民間療法者が関与することは「危険」、治療はチームで対応する医療機関で実施されるべき。整体は自分で状況判断できる大人をビジネス対象とすることで良いのではありませんか?
august03