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厚生労働省はなぜ側弯整体の広告を罰しないのか? 元厚生労働大臣が訪問したことで忖度が働いているのではないか ?

2018-05-15 15:25:32 | 特発性側弯症と民間療法

霞が関の厚生労働省庁舎内に入ったことはおありでしょうか?  私は他の省庁の様子は逆に知らないのですが、厚労省(医療関連部門)にはしばしば足を運んだことがあります。役人の皆さんの働いている「現場」をもしご覧になったら、おそらくは「ええっ?」と驚かると思います。狭い・汚い(雑然としている、という意味で) 21世紀の日本の働く社会環境や働き方改革を推進している役所とはよほどかけ離れたオフイス。ここで働く大半の役人の方々はいわゆる裁量労働制の先駆者なのでしょうか? この制度については素人ですので、詳しくは分かりませんが、ほぼ毎日終電車で帰宅するような「働き」を続けているのが現実。様々な意味で、厚労省という役所や医療関連法規を見つめながら過ごしてきた数十年でした。

個人的には彼らに対する批判の目のほうが大きいのですが、本日(2018年5月15日)付け読売新聞の記事を読み、少し期待しているところです。

 

ここでは、期待も込めて、あの過酷な現場で働いている厚労省の役人の方々へのお願いを記載します。

 

  病院の違反広告の規制とともに、

  民間療法者(側弯整体等)のインターネット上の広告も規制してください

 

民間療法者の広告規制は、過去すでに法規として定められているにも関わらず、相変わらず放置され続けています。 医療機関の広告をパトロールすることと共に、いま一度、民間療法者のネット広告規制に乗り出していただきたいのです。

なぜ、あの整体を取り締まりしないのか?  穿った見方をすれば、かつて厚生労働大臣が訪問し、施術者とともに写真撮影し、それがホームページをはじめとした様々な形で広告宣伝に使用されていたことを思い出します。「役人(官僚)」という方々は、森友や加計で取り沙汰されているように、「上の指示」は絶対です。(与党)政治家や(与党)政党が絡んでくればなおのこと......  民間療法者が「側弯症」治療をしてはいけない、という法律は平成初頭から存在していたにも関わらず、まして、あの整体では、「器具」を特発性側弯症治療に用いているのは、いわば未認可医療器具を取り締まる法に反するのでは? と考えるのは、私ひとりでしょうか?   それもこれも全ては「忖度」が働いていたから、と考えてしまうのは、私ひとりでしょうか?  

 

特発性側弯症という病気において、日本の子ども達が世界の他の国の子ども達よりも恵まれた環境にあるのは、過去から現在に繋がる多くの整形外科の先生方の働きがあったことは明らかです。法律という確たる形で、子どもを守る制度を築いてきたのは先生がたであって、民間療法者ではありません。その医療体制の構築を阻害してきたのが、誰か、ということも明確なはず。

 

.....困難に直面したときに人がほしいのは「私にはあなた(整形外科医)にはない能力がある。その私が保証するのだからこれさえやれば大丈夫」といった高みからの声、なのだ....(信じぬ者は救われる 香山リカ・菊池誠対談 かもがわ出版 - 一部改変)

 

その声をあたかも厚生労働大臣が支持するかのような写真が広告宣伝に使用され、かつ、これまで厚生労働省は一切の注意喚起も何もせずに放置してきたこと、それが日本における特発性側弯症治療の妨げになってきた、と言っても過言ではないでしょう。

 

「大丈夫、この療法を行えば 側弯症は治る」と言って、ビフォーアフターの写真を掲載されていたら、誰が、わざわざ大勢の患者で込み合って、何時間も待つことになる医療機関を訪問しようとするでしょう?  患者(その両親は)必ずインターネットで情報を得ようとします。そして、そこで目にするのは「側弯症は病院に行かなくても 治る 」という言葉。それは、いわば病院に行かなくてもいい程度の病気 という認識を患者(両親)に植え付けることになる。

 

整形外科の先生方が長い年月をかけて、病気の啓蒙活動に取り組んできていることを、そのたった一言が、すべて打ち消してしまう。 そのことが、いかに患者さんの利益に反することであるか、ということを厚生労働省の役人の方々には十二分に理解できているはずです。

そして、さらに言えば、「早期発見」により皆さんが頭を抱えて取り組んでいる医療費の削減に寄与することに、どうか気づいて欲しいと願うのです。

 

 

私などが申し上げるまでもなく、脊柱固定術が減少するならば、例えば年間100例少なくなるだけで「億単位」の医療費削減効果が得られるはず。 手術が少なくなる、ということは、その年の医療費削減のみならず、将来起こりうる医療機器不具合のリスクを減らすことであり、また「再手術」というコストも削減することになります。それは、イコール患者にとってのベネフィットです。厚生労働省がすべきことをしない(してこなかった)がゆえに、患者が得られるベネフィットが喪失している。という図式がそこには生じていることになります。


患者を守るはずの厚生労働省が、なぜに側弯整体を擁護し続けるのでしょう。


法律も、通知も、存在するのに.....


august03


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