財部剣人の館『マーメイド クロニクルズ』「第一部」幻冬舎より出版中!「第二部」朝日出版社より刊行!

(旧:アヴァンの物語の館)ギリシア神話的世界観で人魚ナオミとヴァンパイアのマクミラが魔性たちと戦うファンタジー的SF小説

第三部からお読みになった方へ

2018-11-19 12:18:12 | 私が作家・芸術家・芸人

 財部剣人です! 前回のエピソードで悪魔姫ドルガが登場しましたが、もしかして「マーメイド・クロニクルズ」第二部魔女マクミラ篇の内容を忘れてしまった方や、第三部闘龍孔明篇から読み始めた方もいるかと思います。ドルガは、第二部のラスボスです(^0^)。

 第二部がお読みになりたい方は、どうぞ以下のリンクをクリックしてください。次回から、また第三部のエピソードに戻りたいと思います。

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「第二部 序章」

「第二部 第1章−1 ビックアップルの都市伝説」
「第二部 第1章−2 深夜のドライブ」
「第二部 第1章−3 子ども扱い」
「第二部 第1章−4 堕天使ダニエル」
「第二部 第1章−5 マクミラの仲間たち」
「第二部 第1章−6 ケネスからの電話」
「第二部 第1章−7 襲撃の目的」
「第二部 第1章−8 MIA」
「第二部 第1章−9 オン・ザ・ジョブ・トレーニング」

「第二部 第2章−1 神々の議論、再び!」
「第二部 第2章−2 四人の魔女たち」
「第二部 第2章−3 プル−トゥの提案」
「第二部 第2章−4 タンタロス・リデンプション」
「第二部 第2章−5 さらばタンタロス」
「第二部 第2章−6 アストロラーベの回想」
「第二部 第2章−7 裁かれるミスティラ」
「第二部 第2章−8 愛とは何か?」

「第二部 第3章−1 スカルラーベの回想」
「第二部 第3章−2 ローラの告白」
「第二部 第3章−3 閻魔帳」
「第二部 第3章−4 異母兄弟姉妹」
「第二部 第3章−5 ルールは変わる」
「第二部 第3章−6 トラブル・シューター」
「第二部 第3章−7 天界の議論」
「第二部 第3章−8 魔神スネール」
「第二部 第3章−9 金色の鷲」

「第二部 第4章−1 ミシガン山中」
「第二部 第4章−2 ポシー・コミタータス」
「第二部 第4章−3 不条理という条理」
「第二部 第4章−4 引き抜き」
「第二部 第4章−5 血の契りの儀式」
「第二部 第4章−6 神導書アポロノミカン」
「第二部 第4章−7 走れマクミラ」
「第二部 第4章−8 堕天使ダニエル生誕」
「第二部 第4章−9 四人の魔女、人間界へ」

「第二部 第5章−1 ナオミの憂鬱」
「第二部 第5章−2 全米ディベート選手権」
「第二部 第5章−3 トーミ」
「第二部 第5章−4 アイ・ディド・ナッシング」
「第二部 第5章−5 保守派とリベラル派の前提条件」
「第二部 第5章−6 保守派の言い分」
「第二部 第5章−7 データのマジック」
「第二部 第5章−8 何が善と悪を決めるのか」
「第二部 第5章−9 ユートピアとエデンの園」

「第二部 第6章−1 魔女軍団、ゾンビ−ランド襲来!」
「第二部 第6章−2 ミリタリー・アーティフィシャル・インテリジェンス(MAI)」
「第二部 第6章−3 リギスの唄」
「第二部 第6章−4 トリックスターのさかさまジョージ」
「第二部 第6章−5 マクミラ不眠不休で学習する」
「第二部 第6章−6 ジェフの語るパフォーマンス研究」
「第二部 第6章−7 支配する側とされる側」
「第二部 第6章−8 プルートゥ、再降臨」
「第二部 第6章−9 アストロラーベ、スカルラーベ、ミスティラ」
「第二部 第6章ー10 さかさまジョージからのファックス」

「第二部 第7章ー1 イヤー・オブ・ブリザード」
「第二部 第7章ー2 3年目のシーズン」
「第二部 第7章ー3 決勝ラウンド」
「第二部 第7章ー4 再会」
「第二部 第7章ー5 もうひとつの再会」
「第二部 第7章ー6 夏海と魔神スネール」
「第二部 第7章ー7 夏海の願い」
「第二部 第7章ー8 夏海とケネス」
「第二部 第7章ー9 男と女の勘違い」

「第二部 第8章ー1 魔女たちの二十四時」
「第二部 第8章ー2 レッスン会場の魔女たち」
「第二部 第8章ー3 ベリーダンスの歴史」
「第二部 第8章ー4 トミー、託児所を抜け出す」
「第二部 第8章ー5 ドルガとトミー」
「第二部 第8章ー6 キャストたち」
「第二部 第8章ー7 絡み合う運命」
「第二部 第8章ー8 格差社会−−上位1%とその他99%」
「第二部 第8章ー9 政治とは何か?」
「第二部 第8章ー10 民主主義という悲劇」

「第二部 第9章ー1 パフォーマンス開演迫る」
「第二部 第9章ー2 パフォーマンス・フェスティバル開幕!」
「第二部 第9章ー3 太陽神と月の女神登場!」
「第二部 第9章ー4 奇妙な剣舞」
「第二部 第9章ー5 何かが変だ?」
「第二部 第9章ー6 回り舞台」
「第二部 第9章ー7 魔女たちの正体」
「第二部 第9章ー8 マクミラたちの作戦」
「第二部 第9章ー9 健忘症の堕天使」

「第二部 第10章ー1 魔女たちの目的」
「第二部 第10章ー2 人類は善か、悪か?」
「第二部 第10章ー3 軍師アストロラーベの策略」
「第二部 第10章ー4 メギリヌ対ナオミと・・・・・・」
「第二部 第10章ー5 最初の部屋」
「第二部 第10章ー6 ペンタグラム」
「第二部 第10章ー7 ナオミの復活」
「第二部 第10章ー8 返り討ち」
「第二部 第10章ー9 最悪の組み合わせ?」

「第二部 第11章ー1 鬼神シンガパウム」
「第二部 第11章ー2 氷天使メギリヌの告白」
「第二部 第11章ー3 最後の闘いの決着」
「第二部 第11章ー4 氷と水」
「第二部 第11章ー5 第二の部屋」
「第二部 第11章ー6 不死身の蛇姫ライム」
「第二部 第11章ー7 蛇姫ライムの告白」
「第二部 第11章ー8 さあ、奴らの罪を数えろ!」
「第二部 第11章ー9 ライムの受けた呪い」

「第二部 第12章ー1 ライムとスカルラーベの闘いの果て」
「第二部 第12章ー2 責任の神の娘」
「第二部 第12章ー3 リギスの戯れ唄」
「第二部 第12章ー4 唄にのせた真実」
「第二部 第12章ー5 アストロラーベの回想」
「第二部 第12章ー6 勝負開始」
「第二部 第12章ー7 逆襲、アストロラーベ!」
「第二部 第12章ー8 スーパー・バックドラフト」
「第二部 第12章ー9 さかさまジョージの魔術」

「第二部 最終章ー1 魔神スネール再臨」
「第二部 最終章ー2 ドルガのチョイスはトラジック?」
「第二部 最終章ー3 ナインライヴス」
「第二部 最終章ー4 ドルガの告白」
「第二部 最終章ー5 分離するダニエル」
「第二部 最終章ー6 ドルガの回想」
「第二部 最終章ー7 ドルガの提案」
「第二部 最終章ー8 ドルガの約束」
「第二部 最終章ー9 ドルガの最後?」

「第二部 エピローグ 神官マクミラの告白」

 第一部人魚ナオミ篇がお読みになりたい方は、以下のリンクをクリックしてください。

  

「第一部 神々がダイスを振る刻」をお読みになりたい方へ

第三部闘龍孔明篇 第8章−5 悪魔姫ドルガ、降臨!

2018-11-19 00:00:00 | 私が作家・芸術家・芸人

 青龍の言葉を聞いたとたん、眠眠に姿形が醜い故に忌み嫌われ、モンスター扱いされる彼らの悲しみが伝わってきた。
 夢魔の技に囚われていただけで、何の怨みがあるわけではなかったのだ。
 眠眠の目から、涙が一粒こぼれた。モンスターたちの動きが止まった。
 誰も分かってくれない悲しみを分かってくれる存在に出会った感動が、彼らにこみ上げた。モンスターたちは、ヒビキムに攻撃をしかけ始めた。
 まあ、なんてこと。タトゥーにしてやった恩も忘れて!ヒビキムは、夜叉の表情になるとモンスターたちを爪で切り裂いてしまった。
「なんてことをするの、自分の仲間を!」
「仲間などではない。手下のくせに逆らうとは許せない。モンスターたちには頼らない。今度こそ、本物の怪物に会うがよい。カモン・ダウン、悪魔姫!」
 最初は、深層世界の入り口に開いた小さな点に見えた。だんだん近づくにつれて、それは一羽の巨大なチョウに見えた。
 嵐の吹き荒れる部屋での闘いで、命を絶ったはずの「爆破するもの」悪魔姫ドルガであった。翼竜の羽の羽ばたきの度に小さい竜巻が起こる。

     

「眠眠よ、心して闘うがよい。この相手は桁違いの強さじゃ」
 四人の夢魔は、女王シュリリスの命を受けて、精神世界で復活したが記憶を失いさまよっていたドルガを発見した。「操るもの」ヒビキムは、悪魔姫に偽りの記憶を与えることで傭兵として使役していた。
「さあ、ドルガよ。お前の技を見せてやるがよい」
 ドルガが、翼の羽ばたきを強めていく度に起きる竜巻も、大きくなっていく。それにつれて、ドルガもだんだん巨大化していく。ドルガの目が輝いた瞬間、翼から自ら意志を持ったかのように荒れ狂う竜巻が眠眠を襲った。
 バリ、バリ、バリ・・・・・・ドリルのような音を立てて竜巻が爆発すると、眠眠が巻き込まれて異次元空間に飛んでいってしまう。冥界最強技の一つとおそれられたドルガのファイナル・フロンティアであった。消え失せた眠眠がどこにいくかは、ドルガ自身にも分からない。
 一つだけ分かっているのは、彼女がもう二度とこの世界に戻ってくることはないはずだった。しかし、天空に黄金の裂け目が現れた。光り輝く裂け目から、艶やかな天女姿から、黒い網笠をかぶった黒装束の女戦士に進化した眠眠が飛び出してきた。左手で魔剣ドリームカリバーの柄を、右手で鞘を掴んでいる。
「眠眠は夢魔の血を引いているんだ。うつし世こそまこと!」
 グルグル身体を回転させながら魔剣を振り回すと、竜巻には竜巻とばかりに秘剣レインボートルネードを振るった。


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