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世界最強の特殊部隊ベスト10

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 テロリストの攻撃から国民を守るには、高度に訓練され、国に命を捧げる覚悟のある精鋭中の精鋭がいなければならない。

 それは架空の世界の『ジャスティス・リーグ』や『アベンジャーズ』のことではない。脅威に対抗する力を備えた特殊部隊のことだ。

 高まるテロの脅威から単なる警察や軍隊以上の集団が必要とされていた。多くの国家が導き出したそれに対する答えが特殊部隊であった。

 ほとんどの特殊部隊は機密扱いであり、詳しいことは不明である。分かっていることは、そこに所属する者たちは肉体的にも、精神的にもあらゆる事態に対応するべく鍛えられている超エリートだということだ。以下では世界で最も強力な特殊部隊を紹介しよう。

10. 反恐作戦分隊(台湾)

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 2013年に台湾政府が公開した特殊部隊のユニフォームは衝撃的だった。頭のてっぺんから爪先まで全身黒づくめである。

 見た目が与える威圧感はさることながら、機能面でも優れている。特徴的なマスクはケブラー製の防弾仕様で、脅威レベル11と評価される。つまり.357マグナム弾すら防ぐということだ。顔全体を覆えるために、敵がヘッドショットを決めるつもりなら、狭い目の開口部を狙うしかない。


9. サイェレット・マトカル(イスラエル)

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 イスラエル国防軍に所属。主要な任務はフィールドでの諜報活動と敵戦線の奥深くにまで潜入する偵察だ。

 いずれも国内の対テロ戦を念頭に置いたものだ。隊員は身体能力はもちろんのこと、知性においてもきわめて優れた者たちばかり。

 どちらも国内での対テロ作戦に不可欠な能力である。入隊が認められると、兵士は18~19ヶ月の訓練を受けることになる。その内容は、基礎歩兵訓練4ヶ月、上級歩兵訓練2ヶ月、パラシュート訓練3週間、対テロ作戦訓練5ヶ月、残りは偵察任務の訓練だ。


8. 国家憲兵隊治安介入部隊(フランス)

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 フランスの特殊部隊は国家憲兵隊治安介入部隊(GIGN)と呼ばれている。モットーは「人命を守るために」で、国民を救うためならいかなる危険も厭わない。

 創設されたのは、イスラエルのオリンピック選手11名が人質にとられて殺害された1972年のミュンヘンオリンピック事件発生後の1974年のこと。入隊するには、1週間の予備選抜試験をパスした後、実戦を想定した14ヶ月の訓練コースを受けねばならない。晴れて入隊が認められるのは、候補者のわずか7、8パーセントのみである。


7. フロッグマン中隊(デンマーク)

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 1957年創設のフロッグマン中隊はデンマークの精鋭特殊部隊である。特に水中での活動を得意としており、それゆえにフロッグマンと名付けられている。

 無論、陸上でも危険な存在であるが、シージャックのような状況ではきわめて優れた対応能力を誇る。

 創設以来、訓練を終えて無事入隊できた者は300名を超える程度でしかない。9ヶ月の訓練過程では水中での作戦遂行能力を厳格に見定められる。最後まで訓練を完了できる者はほんの一握りだけだ。


6. GIS(イタリア)

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 1977年、対テロ戦を念頭に置いた空挺特殊部隊がイタリア国家憲兵隊であるカラビニエリに組織された。

 特殊介入部隊(GIS)と呼ばれるこの部隊が創設されたのは、70年代に頻発したテロ事件への答えとしてだ。

 憲兵隊に所属するが、湾岸戦争やNATOによるリビアでの作戦など、国外にも派遣されたことがある。隊員は150名で、その内数名は凄腕のスナイパーだ。また武術太極拳やムエタイのような格闘技も習得しており、遠距離と近距離双方における任務を念頭に置いていることが窺える。


5. Navy SEALs(アメリカ)

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 アメリカ海軍の特殊部隊で、あらゆる状況で優れた力を発揮する。アメリカ最高の精鋭部隊として、高度に訓練されているのみならず、装備も世界最高クラスである。

 いくつもの実績で彩られているが、最大の戦果は2011年のビンラディン暗殺だろう。本作戦は40名で構成されるSEALチーム6の支援を受けて達成された。

 入隊は至難の業だ。まず訓練への参加を認めてもらうために、SEAL体力審査テストを通過しなくてはならない。テストの内容は、460メートルを12分半以内で泳ぐ、2分以内に腕立て伏せ50回以上、2分以内に腹筋50回以上、懸垂10回以上、10分半以内に2.4キロ完走である。

関連記事:もはや拷問レベル。これがアメリカ海軍の特殊部隊、シールズ(SEALs)の水中訓練内容だ。


4. 第707特殊任務大隊(韓国)

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 ミュンヘンオリンピック事件はいくつかの国家に特殊部隊創設を決断させた。その1つが1988年にオリンピック開催を控えていた韓国である。

 通称「白虎部隊」。200名の男女で構成されるが、特徴的なのはテロリストに脅威とみなされにくい女性隊員のみの部隊があることだ。入隊は志願のほか、上官からの推薦によっても行われる。選抜試験では極寒の中、防寒具なしで水泳を行うといった課題が与えられる。


3. グリーンベレー(アメリカ)

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 Navy SEALsと双肩をなすアメリカの特殊部隊。アメリカ陸軍特殊部隊が正式名称だが、グリーベレーという通称のほうが有名だ。

 主な任務は、海外での国内防衛、不正規戦、特殊偵察、直接行動、対テロ作戦の5つ。設立は1952年のことだが、朝鮮戦争で兵士数名が各自の戦争経験に基づいて方針を定めるなど、それ以前にグリーンベレーの骨格作りが進んでいた。

 入隊は狭き門であり、ブーツなどを着用したうえで50メートルを水泳したり、陸軍体力テストで総合スコア240点を上回ったりといったいくつかの資格テストをパスしなければならない。

関連記事:米陸軍特殊部隊「グリーンベレー」に関する知られざる5つの事実


2. 特殊空挺部隊(イギリス)

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 SASの名で知られるイギリスの特殊部隊。世界でも屈指の作戦遂行能力を誇り、各国の多くの特殊部隊がSASの構成や訓練をお手本にしている。

 SASの選抜過程はきわめて過酷で、候補者を肉体の限界まで追い込む。隊員の持久力は驚異的で、候補者は訓練が終わるまでに6.4キロを30分以内に完走し、90分以内に3.2キロを泳げなければならない。

 1980年の駐英イラン大使館占拠事件での作戦は特に有名だろう。突入後17分で、SAS隊員は人質26名中25名を救出し、人質をとった犯人6名中5名を射殺した。


1. アルファ部隊(ロシア)

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 公共交通機関や建物内で発生したテロ事件に対応するロシアの精鋭部隊。1974年に創設された。KGB(現FSB)というだけでも恐ろしいが、そこに所属する特殊部隊と聞けば、その危険さが嫌が応にも分かるというものだ。

 事件解決のためには手段を選ばず、多くの市民が巻き添えとなっている。2002年のモスクワ劇場占拠事件では、詳細不明の化学兵器を使用し人質129人が死亡。2004年のベスラン学校占拠事件でも人質330人が犠牲となった。

via:Most Powerful Special Forces In The World/ translated by hiroching / edited by parumo
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世界最強の軍隊トップ10

世界最強の軍隊トップ10

2014年03月29日 ι コメント(-) ι 知る ι 歴史・文化 ι #
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 軍は国家にとって国民を守る毛布のようなものだ。強い軍がいる国こそが強い国家とみなされる。それ故、各国とも防衛予算と軍備増強に莫大なお金をかけている。海外サイト「omgtens」が、様々なデータを基に世界10の強い軍隊を持つ国をランキングしていたので見てみることにしよう。


 

 ※この記事は今年リリースされたもので、主に国家の防衛予算別に最強順位を決めたようなのだが、トルコ以外は通貨単位が記載されておらず、仮に記載されている防衛予算を米ドルで換算した場合、まったく計算があわなくなってしまう。おかしい点は訳注で補足したが、もし正しい数値や単位がわかる人は、コメント欄で教えてくれるとうれしい。

10.イスラエル

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イスラエルの人口は約750万人だ。軍に雇われている人は18万7000人もいて、56万5000人が交代要員として登録されている。イスラエルには総数で12552個の武器があり、1964機の飛行機と64の軍艦を保有している。勇猛で熱心な兵士が多い。

9.日本

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 日本の人口は約1億2600万人で、約23万9000人が自衛隊として兵役についている。6万人が予備役だ。日本の陸自の武器総数は5220個で、1953機の飛行機、110隻の船を所有している。防衛予算のうち、1兆2700億円が陸自のために計上されている。ハイテク関係で先進的な技術を持つことが知られる。小さな国なのによく頑張っている。


8.フランス

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 フランスの人口は約6500万人だ。フランスの兵士の総数は36万2000人位で、予備役に約42万人が控えている。陸軍の武器は約1万個、1757機の飛行機と、289機の船を持つ。防衛予算は500億(訳注:単位不明)。先進国の中では最強の軍隊の一つである。


7.韓国

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 韓国の人口は約5000万人。65万3000人が兵役についている。陸上兵器は約1万3000個。1568機の飛行機と170隻の船を保有する。防衛予算は約266億(訳注:通貨単位不明)で、320万人が予備役である。


6.トルコ

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 人口は約8000万人。防衛予算は2兆5000万円。兵士は100万人。陸上兵器は約7万個あり、1940機の飛行機と265隻の船を持つ。トルコがこのように強力な軍を持つのは称賛に価する。


5.イギリス

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 人口は約6300万人。約22万5000人の兵士が勤務しており、交代要員が18万7000人位いる。陸上兵器は約1万2000個。1663機の飛行機と99の船を持つ。防衛予算は740億(訳注:通貨単位不明)である。


4.インド

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 イギリスから独立して65年経った今、インドの軍隊はイギリスより強い。人口は12億人。160万人の兵士が国に仕えているが、予備役にも170万人ほどいる。インドには2462機の飛行機があり、175の船がある。防衛予算は360億(訳注:通貨単位記載なし)である。


3.中国

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 中国は常にベスト3にランクインされている。人口は13億人。兵士は228万5000人。防衛予算は1000億。(訳注:通貨単位記載なし)


2.ロシア

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 人口約1億3800万人。120万人の兵士がいる。また予備役には70万人がいる。武器はハイテクである。陸上兵器は約9万1000個。2500の飛行機と250の船を持つ。防衛予算は560億(訳注:通貨単位記載なし)とされている。


1.アメリカ

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 期待通り、アメリカが一位である。人口が3億1300万人。150万人の兵士が居る。予備役に同じく150万人居て、米軍の持っている武器は約5万2000個。1万8000機の飛行機と、2500の船だ。防衛予算は6920億(訳注:単位不明)であり、他の国を圧倒している。

via:Top 10 Strongest Armies in the World・原文翻訳:LK
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ロシア軍にアメリカ軍は手も足も出せない!

ロシア軍にアメリカ軍は手も足も出せない!

飯山一郎

2015/10/31(土)  

ロシア軍にアメリカ軍は手も足も出せない!

米軍の軍艦は 全艦役立たず!

DonaldCook
黒海に入ったイージス艦/ドナルド・クック。直後、露軍に徹底的に痛めつけられる

米軍は昨年4月10日、黒海へイージス艦のドナルド・クックを入れ、ロシアの領海近くを航行させた。

このときはロシアはジャミング・システムを搭載したスホイ24を米艦の近くを飛ばしている。

その際、米艦のイージス・システムが機能しなくなり、その間、ロシアの戦闘機は仮想攻撃を実施したという。

その直後にドナルド・クックはルーマニアへ緊急寄港、それ以降はロシアの領海にアメリカ軍は近づかなくなったという。

露軍のジャミング攻撃に米軍のイージス艦は手も足も出せず! という情報は、『ロシアの声』がビシッと書いている。 (記事)
この情報は信用してもE~!


   日本人だけが知らない世界の軍事情勢

それは、世界最強だったアメリカ軍が、じつは、昨年の4月以降は、ロシア軍と中国軍には手も足も出せない!
そういう軍事情勢になっている! という現実だ。

日本海にいた米海軍の原子力空母「ロナルド・レーガン」に2機ロシア機が1カイリ(約1.9キロ)まで異常な接近をしたというのに、米海軍は「安全な接近でした。直接的な脅威を示すものは何もありませんでした…」 と、異常な反応。 (記事)

とにかく、ロシア軍の前では、世界最強だったはずの米軍が手も足も出ない、出せないのだ。

中国が南沙諸島の島々を滅多矢鱈に埋め立てて、強固な軍事施設をつくっている (記事) というのに…、アメリカは犬の遠吠えみたいな抗議をするだけ。 (記事)

アメリカは先日、その南沙諸島に軍艦を送って領海内を航海する!などと強がっていたが…、丸腰のイージス艦が1隻だけ遠慮がちに顔見世興行しただけ。 (記事)

とにかく、中国軍の前でも、世界最強だったはずの米軍が手も足も出ない、出せないのだ。 なに? これ。

シリアではロシア軍がアメリカやイスラエルに遠慮も会釈もなく、好き放題の軍事行動をとっているし…、中東の国々もモスクワ詣で。

いまや、アメリカにベタベタ・ベッタリなのは、日豪比のみ。

アメリカは、牛~世界最強ではない!
軍事面だけではなく、政治・経済・外交すべての面で、アメリカは、ロシア・中国コンビの後塵を拝することになった。

それでもアメリカは生き残れるからE~が…、日本は放塵(放射能の塵・チリ)を吸い過ぎたので生き残れない。
飯山 一郎
 
 
 
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米国はAFRINのトルコ軍事作戦を訴えた - ロシアの安全保障理事会

米国はAFRINのトルコ軍事作戦を訴えた - ロシアの安全保障理事会

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米国はAfrinのトルコ軍事作戦を訴えた - ロシアの安全保障理事会

説明的なイメージ

米国は、アフリカのシリア領域でトルコに軍事作戦を開始させ、その地域を支配するクルド人民保護ユニット(YPG)に先進的兵器を供給し、ロシア安全保障理事会のアレクサンダー・ベネディクトフ長官は、ニュースエージェンシーRia Novostiを運営しています。

クルド人は進歩した武器で盛り上がっている。現代の武器の配達とクルド人の分離主義的な感情の奨励は、実際にトルコに、アフリカ北部のアフロ地域で軍事作戦を実施させるよう促した。

アンカラは1月20日にYPGに対して軍事作戦を開始した。3月1日、トルコの一般スタッフはAfrin地域のオリーブ支店の操業開始以来、2222人のテロリストが中和されたとの声明を発表した。アンカラは、YPGはテロリスト集団であり、その地域での活動を停止するつもりはないと主張する。

ワシントンの主張によれば、いわゆるシリア民主勢(SDF)だけが武器を供給しているという主張は、アンカラに影響を与えていない。トルコおよび他の中立的なオブザーバーにとって、自衛隊はYPGに支配されており、主にプロパガンダのためにいくつかのアラブ軍ユニットが含まれていることは明らかです。

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シリア軍、東部GHOUTAのAL-BASHOURA防衛基地を武装勢力から解放(地図)

シリア軍、東部GHOUTAのAL-BASHOURA防衛基地を武装勢力から解放(地図)

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シリア政府軍は、ギニア東部のイスラム武装勢力からアル・バショウ大気防衛基地を解放したと、政府関係筋に報じた。

2月28日には、タイガー軍団とその同盟国が拠点に入り、ジャイア・アル・イスラムの加盟国が撤退することを余儀なくされた。武装勢力は一晩中反撃を行ったが、進歩を達成できなかった。3月1日、政府軍がこの地域を確保し始めた。

この地域で成功した後、タイガー・フォースと他の元政府勢力は、今や2つの方向で勢いを増すことができます:

  • 第274連隊基地とシフニヤ
  • Hawsh Khanim
シリア軍、東部GhoutaのAl-Bashoura防衛基地を武装勢力から解放(地図)

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北極開発でも存在感増す中国——ロシアの協力で狙う「氷上シルクロード」

北極開発でも存在感増す中国——ロシアの協力で狙う「氷上シルクロード」

北極の経済的価値が注目されている。地球温暖化の影響で氷がとけ、資源開発や北極海航路の使用が可能になった。そこに目を付けた中国は北極版の「氷上シルクロード」計画に乗り出した。開発の成否のカギを握るのは、最大の北極沿岸国ロシアとの協力だ。

プーチンと習近平

ウクライナ危機で借りを作った中国。「氷上シルクロード」においてロシアの協力は不可欠だ。

Sputnik Photo Agency/Reuters

中国の北極開発の意図はどこにあるのだろう。中国外務省は1月26日、白書「中国の北極政策」を発表。中国を「北極圏に最も近い国の一つ」とし、「経済や環境など幅広い分野における北極の利害関係国」と位置付けた。そして「中国はエネルギーの消費大国であり、北極海航路や資源開発は中国経済に大きく影響する」と、経済権益を確保する意欲をにじませた。

記者会見した孔鉉佑次官は駐日公使も務めた日本通。資源乱獲や環境破壊に関する質問に、「中国は北極圏の国々の主権を尊重する。中国が資源を奪い環境を破壊するとの懸念が一部にあるが、無用な心配」と答え、軍事利用の可能性についても否定した。

日本や韓国も関心を示す北極航路については「国際貿易の重要な輸送ルート。関係国と協力し開発したい」と、排除ではなく協力開発する姿勢を示した。

世界の4分の1の埋蔵量

2017年暮れの12月8日、北極に面したロシア・ヤマル半島で「ヤマルLNG(液化天然ガス)」が正式稼働し、記念式典にはプーチン大統領も姿を見せた。「ヤマル」は北極最大のLNG開発プロジェクトで、中国も資金協力する中ロ協力案件。2019年に全面竣工した後、3本の生産ラインで毎年中国に400万トンのLNGを供給する。この量は中国が輸入するLNG総量の8%に相当し、中国はここを「氷上シルクロードの重要拠点」と位置付ける。

北極に眠る資源はいったいどのぐらいか。米国地質調査所が2018年公表した石油・天然ガス資源の埋蔵量に関する報告書によると、「未発見で技術的に採掘可能な世界資源のうち約22%が北極圏にある」。

アメリカ政府は2015年、石油メジャーのシェルに北極海での石油・天然ガス開発を承認、試掘を許可した。またロシア最大の石油国営会社「ロスネフチ」は2011年、北極の石油開発で米石油大手エクソンモービルと開発提携で合意。ロスネフチは、中国企業との間でも北極陸棚プロジェクトについてさまざまな協議を進めている。

北極資源をめぐる米中ロ3国の争奪は既に始まっている。

航海距離3分の2に短縮

北極海

北極航路の通年開通によって物流のコストは格段に安くなる。

VikOl/Shutterstock

第2の狙いは北極航路である。

北極海ルートはこれまで、氷がとける夏以外に航行はできなかった。地球温暖化による影響だろう、航行可能期間は長くなり、2030年ごろには夏に氷海がなくなる可能性があるとされる。北極海ルートの商業利用が現実性を帯びてきた。

「日本一オーラのない監督」に聞く 最強のチーム作りのために、今すぐやるべきこと
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東アジアと欧州を往来する船の大半は現在、スエズ運河経由の航路を使っている。これを北極海航路に変えると、航海距離は約3分の2に短縮され、航行時間も約1カ月と約10日短くなる。このため燃料消費量も最大50%削減できるとされ、二酸化炭素や窒素酸化物の排出削減にもつながる。中東情勢の緊迫化という政治リスクを低減できるのも大きい。

新シルクロード経済圏「一帯一路」に全力を注ぐ中国にとり、欧州・中国間の新たな海上輸送ルートになれば言うことはない。中国の北極進出は2004年、初の北極観測基地「黄河基地」をノルウェー・スバールバル諸島に建設したのが始まり。2017年は3カ月かけて、気象や航路調査、海洋生物多様性調査などで北極を一周する調査活動もした。

日本も2015年、「我が国の北極政策」を発表し、航路や資源開発に取り組む姿勢を示しているが、中国に先鞭をつけられその差は開いている。

5沿岸国の中で対立する主張

北極開発は自由に行えるわけではない。国際海洋法に基づいて5沿岸国(米、ロ、カナダ、デンマーク、ノルウェー)が主権を主張し、排他的経済水域(EEZ)を設定している。EEZ内での開発には主権国家の同意が必要になる。安全保障上の問題では、航行の自由を主張するアメリカに対して、自国沿岸の管轄権行使を主張する他の沿岸国との対立が続く。法的規範はまだ整っていない。

そこでアジアー欧州航路の大半を占め、優位に立つのがロシア。ロシアは沿岸国として一方的行為が許容されている。

例えば、北極海航路を通る船舶は、ロシアに事前申請を求め許可を受ける必要があり、ロシア砕氷船のエスコートを義務付けられる場合もある。ロシアとの協力抜きには「氷上シルクロード」は成り立たない。

中ロ接近させた「ウクライナ」

中国にとって幸いなのは、アメリカの一極支配に反対し、多極化を主張するロシアとは、朝鮮半島や中東など主な国際政治や安全保障で、ほぼ立場を共にしていることだ。両国関係は旧ソ連を構成した中央アジア諸国を含め、友好・協力関係を維持している。

一方で、中国に隣接するシベリアや極東では、中国「経済覇権」への警戒も根強く、中ロ関係も一筋縄ではいかない。しかし日ロ関係改善が、日米同盟をめぐり足踏みしているのに対し、中ロ間に重荷は少ない。

先に紹介した「ヤマルLNG」を手掛けるロシア企業は「ノバテク」。このプロジェクト、実は国際政治の荒波にさらされた「政治案件」だった。ウクライナ危機があった翌2015年、アメリカが導入した対ロシア経済制裁で、「ノバテク」は、欧米資本市場から締め出されてしまった。

資金調達で困難に見舞われた同社は、提携先の中国石油天然気集団(CNPC)に泣きついた。手を差し伸べたのが、中国政府のシルクロード基金(Silk Road Fund)。ヤマルの株式の9.9%を保有し窮状を救った。ウクライナ危機が中ロを接近させ、中ロ協力による北極資源開発の象徴にもなったというわけだ。


岡田充(おかだ・たかし):共同通信客員論説委員、桜美林大非常勤講師。共同通信時代、香港、モスクワ、台北各支局長などを歴任。「21世紀中国総研」で「海峡両岸論」を連載中。

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ロシアはなぜ強いのか?~欧米技術も欧米融資も外債も不要~

 
世界各国の状況
324424 ロシアはなぜ強いのか?~欧米技術も欧米融資も外債も不要~
 
村上祥典 ( 40歳代 島根 電気設計 ) 17/02/20 PM03 【印刷用へ】
ロシアはなぜ強いのか?

欧米よりも優れた軍事技術、豊富な天然ガス・石油の資源、そこから生まれる貿易黒字。これは、不安定でがたがたな欧米とは比較にもならない。

以下、ロシアを混乱させることを狙う欧米権益 リンク よて転載。
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“石油とエネルギー・ニュースのNo. 1情報源”と自ら謳うoilprice.comのロバート・バーク記事は、既得権益集団が、いかにして政策選択肢を自ら形成し、物事の成り行きを支配しているかをまざまざと示している。

ロシア、イランと中国の同盟を崩壊させ、石油民営化により、アメリカ政府と密接に連携して動く私営石油会社のおかげで、各国で石油を支配する主権を失わせ、アメリカが、覇権を維持し、拡大しようとしているかをバークの記事は明らかにしている。

ヘンリー・キッシンジャーがトランプ大統領に、ロシアのプーチン大統領をイランと中国との同盟から引き離すのに、ロシア経済制裁解除を利用するたくらみを売り込んだと、バークは報じている。万一プーチンがそのような策略にはまることがあれば、そこからロシアが回復できない致命的な戦略上の大失敗となろう。だがプーチンは、この大失敗をするよう圧力をかけられるだろう。

プーチンに対する圧力の一つは、欧米とのつながりに物質的利益をもっていて、ロシアを欧米世界に統合されたがっている大西洋主義統合主義者によるものだ。もう一つの圧力は、経済制裁というロシアにとって公然たる侮辱だ。ロシアに対する経済制裁は、実害になっていないとは言え、ロシア人にとって、この侮辱を取り除くことは大切なのだ。

経済制裁は、ロシアを、自給自足と、中国とアジアとの関係を発展させる方向に進めたのだから、実際にはロシアのためになっているというプーチン大統領に我々は同意する。しかも、覇権という動機をもった欧米は、 経済関係を、相手を支配する目的で利用する。中国やアジアとの貿易の場合は、ロシアの独立に対し、同じ脅威とはならない。

プーチンに提案されている取り引きの一部は“全てロシアが大いに必要としている、巨大なヨーロッパ・エネルギー市場へのアクセス増大、欧米の財政的信用回復し、欧米技術の入手、世界的意思決定の場への参加”だとバークは言う。魅力を高めるおとりは“クリミアはロシアの一部”だという公式認定だ。

ロシアは全部を欲しいのかも知れないが、ロシアがそのどれかを必要としているというのはたわごとだ。

かつて300年間そうだったように、クリミアはロシアの一部で、これについては誰も何もできない。もしメキシコが、テキサス州とカリフォルニア州が、アメリカの一部だと認めなかったら、一体どんな意味があるだろう? 皆無だ。

ヨーロッパにとって、ロシア・エネルギーに置き換わるものはほとんどない。

ロシアは欧米技術を必要としていない。実際ロシアの軍事技術は欧米のものより優れている。

しかもロシアは、欧米融資など必要としていない。実際、そんなものを受けるのは狂気の沙汰だ。

ロシアが外債を必要としているというのは虫のいい欧米神話だ。この神話は、ネオリベラル経済学で崇められている、欧米が他国を搾取し支配する道具だ。ロシアにとって最も危険な脅威はロシアのネオリベラル・エコノミスト連中だ。

ロシア中央銀行は、中央銀行債権発行によって、ロシアの開発プロジェクトに資金供給するとインフレを誘発するだろうといって、ロシア政府を説得している。しかし、中央銀行債権が、開発プロジェクトへの資金供給に使われれば、ルーブルの供給は増すが、プロジェクトからの産出も増大する。だから、商品とサービスは、ルーブルの供給と共に増加する。ロシアが外国から外国通貨を借りれば、マネー・サプライも増加するが、外債も増えるのだ。ロシアは、外国通貨をプロジェクトに使わず、それをロシアの外貨準備金に繰り入れている。外債がない場合には、中央銀行は、プロジェクト経費を支払うために同じ金額のルーブルを発行する。外債がすることと言えば、ロシアに外国債権者への利払いを負わせるだけだ。

ロシアや中国のような国々にとって、外資は重要ではない。両国とも自らの開発への資金供給が完全に可能だ。実際、中国は世界最大の債権国だ。発展のための内部資源がなく、輸出では、そういうものを取り込むのに不十分な事業ノウハウ、技術や、資源を外国から、外国通貨で購入しなければならない国々にとってのみ、外債が重要なのだ。

これは膨大な天然資源と、貿易黒字があるロシアにはあてはまらない。中国の発展は、労賃と規制対応の経費の差額を稼ぐため、アメリカ市場向けの製造を海外移転したアメリカ企業によって後押しされた。

ネオリベラル連中は、ロシアが財政赤字を穴埋めするには民営化が必要だと主張している。ロシアの政府債務は、ロシアGDPのわずか17パーセントだ。公式基準によれば、アメリカ連邦債務はGDPの104パーセントで、ロシアの6.1倍大きい。もしアメリカ連邦債務が、実質的に補正されたもので評価されれば、アメリカ連邦債務は、アメリカGDPの185パーセントだ。もしアメリカ政府の膨大な債務が問題でなければ、ロシアのわずかな債務は明らかに問題ではないのだ。

バーク記事は、ロシアの繁栄は、欧米との不利な取り引きにかかっているとロシア政府を説得して、ロシアを騙す取り組みの一環だ。ロシアのネオリベラル・エコノミスト連中はこれを信じているので、騙しが成功する可能性がある。

ロシア政府に影響を与えているもう一つの妄想は、民営化は資本を呼び込むという考え方だ。この妄想が、ロシア政府に、石油会社の20パーセントを、外国所有にさせてしまった。この戦略的大失敗でロシアが得た唯一のものと言えば、石油で得る利益の20パーセントを外国の手に引き渡したことだった。一回の支払いのために、ロシアは、石油で得る利益の20パーセントを永久に手放したのだ。

何度も繰り返すが、ロシアが直面している最大の脅威は経済制裁ではなく、アメリカ権益に仕えるよう徹底的に洗脳されているロシア・ネオリベラル・エコノミストの無能力だ。

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北朝鮮、「米国が南北対話努力を無視」としてトランプ政権をけん制

 

北朝鮮、「米国が南北対話努力を無視」としてトランプ政権をけん制

北朝鮮、「米国が南北対話努力を無視」としてトランプ政権をけん制

2018年02月28日 09:17短縮 URL
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朝鮮民主主義人民共和国(北朝鮮)のハン・デソン大使はスイスのジュネーブに開催される軍縮会議で27日、北朝鮮が米国に対して確実な措置をとる可能性を指摘した。NHKが伝えた。

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韓国の康京和外相が、「オリンピックによって南北対話が実現したが現実を見失ってはならない」と述べ、核・ミサイル開発する北朝鮮に圧力をかけ続ける必要があると強調した。

北朝鮮のデソン大使はこれに対し、「韓国は、圧力に効果があるといまだに勘違いしている」として、「核・ミサイル開発は米国の敵視政策と核の脅威に対抗するための自衛の手段だ」と強調した。

 

また、「米国が南北対話の努力を無視して対立を求めるのであれば、わが国は確実に対抗措置をとる」と述べて、新たな制裁を導入しているトランプ政権をけん制した。

 

米国のウッド軍縮大使は北朝鮮側がペンス副大統領との会談を取りやめたことを指摘し、北朝鮮が非核化に向けた対話に応じないかぎり、今後も最大限の圧力をかけ続けると強調した。

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エジプトで手つかずの大型ネクロポリが発見 知恵の神縁の墓所【写真】

 

エジプトで手つかずの大型ネクロポリが発見 知恵の神縁の墓所

エジプトで手つかずの大型ネクロポリが発見 知恵の神縁の墓所【写真】

2018年02月28日 08:30短縮 URL

エジプトで今までに一度も開けられたことのない、古代のネクロポリス(埋葬場所)が見つかった。ネクロポリス内には少なくとも8つの棺と40個のサルコファガス(石棺)があることが確認されている。科学ニュース専門のサイト「サイエンス・アラート」が報じた。

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発見されたネクロポリスはカイロの南のミニヤー県にあり、内部からは聖具や宝石が見つかった。

 

 

エジプトで発見されたマミーの司祭を持つ2,300歳の墓地https:// shar.es/1LW0iE   @ LiveScienceさんから

エジプトで発見されたマミーの司祭と2,300歳の墓地

エジプトの考古学者は、神のトートを崇拝した聖職者の遺物が埋葬された古代の地下墓地を発見しました。

livescience.com

 

 

ある墓には知恵を司るトート神に仕える神官が葬られていた。トートはエジプトでは知恵の神、書記の守護者として尊ばれた。

 

研究者の話では、ネクロポリスの見つかったミニヤー県は古代エジプトではトート神とゆかりの深い場所だった。ミニヤー県ではかつて鳥のトキが大量に葬られている場所が見つかっている。古代エジプトではトキは聖なる鳥とされ、文字の神と関連する存在とされてきた。

 

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シリア 「人道的休戦」2日目に武装戦闘員らが攻撃

 

シリア 「人道的休戦」2日目に武装戦闘員らが攻撃

シリア 「人道的休戦」2日目に武装戦闘員らが攻撃

2018年02月28日 20:05(アップデート 2018年02月28日 20:10)短縮 URL
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シリアの東グータでの「人道的休戦」は開始から2日目の28日、武装戦闘員側からの迫撃砲の攻撃で幕を開けた。スプートニクの記者が現地から伝えた。

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現地時刻、午前9時以降、武装戦闘員らは迫撃砲、小火器を使い、人道回廊付近にある政府軍の陣地に向かって攻撃を続けている。

 

シリア政府はロシアのシリアにおける敵対方面和解センターの支援のもとで、首都ダマスカスと東グータをつなぐ唯一の人道回廊を通しての一般市民の受け入れ条件を準備してきた。

人道回廊から出る場所での安全はロシアの軍事警察およびシリア軍の軍人らが確保しており、付近には移動用の医療施設も設けられている。

ロシアのショイグ国防相は26日、プーチン大統領からの指令で2月27日からダマスカス郊外の東グータにおいて毎日、現地時刻の午前9時から14時までの5時間、人道的休戦が行われることを明らかにしていた。

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