若い頃の私は、植物には大して興味はありませんでした。
でもある事情で、十数年前東京から埼玉に越してきたんです。そして交通誘導員(警備員)という職を数年間やりました。仕事柄県内のいろいろな所に行きました。(越谷、所沢、川口、川越、秩父、大宮…)
春夏秋冬、暑い日も寒い日も屋外での仕事でしたから大変なこともありましたが、体全体で自 然というものを感じる良い機会となりました。
その一つが、鈴なりの柿の木を見た時のことです。私はずっしり重そうにたくさんの実を付けた柿の木が、そこにもここにもあってすっごく感動したんです。
「きっと今年は柿が豊作なんだわ!」と勝手に思い込んでいました。(*^▽^*)
でも実は毎年の普通の光景だったんですね。柿をもらって帰宅したときは「今日はお土産があるのよ!」と、なぜか妙に幸せな気がしました。
またある冬の寒い日に、仕事のため早朝の電車で鉄橋を渡ろうとしていた時、眼下にきらきら輝くすばらしい光景を見たんです。それは枯れたすすきや植物に霜が降り、朝日が反射してまぶしいくらいに輝いていました。「はぁ~!何て綺麗なんだろう!」自然が作るすばらしさに目をみはり感動したんです。
新緑の季節の所沢では、散り遅れた桜がぱらぱらと舞う中を、武蔵野の雑木林を散歩することができて、とても良い所だと思いました。そんなわけで私はすっかり埼玉が気に入ってしまいました。
だんだんと身近なところに緑があるっていいなぁ!と思うようになりました。
ある日、ある家の前で仕事をした時、無造作に踏まれていた名前も知らない植物をもらって帰って来ました。 それが私の鉢植えの第1号になり、それからは、もらったり買ったりして徐々に増えてゆきました。その最初の鉢植えは今でも季節になると黄色の可愛い花を咲かせてくれるんですよ。
【追伸】
今なら花の名前がわかります。「三時草」といいます。午後3時くらいになると花が咲くのですよ。 2008,7,13