以前に、『グレン・グールド ロシアの旅』(KIBM-1026)というタイトルのDVDを紹介しましたが、その時にモスクワとレニングラードで4回ずつ、計8回のコンサートを行っています。左のCD「グレン・グールド・イン・レニングラード&モスクワ」はその時の録音と思われます(CDVE24235)。VENEZIAレーベルで、解説がロシア語なので残念ながら内容は詳しくは分かりません。1957年(グールドが24歳の時)の演奏です。
モノロル録音ですが、ライブ録音なので、その時の緊張感が伝わってくるような雰囲気です。特に「フーガの技法」はSONYを含め今まで発売されているどの録音よりも感動的な演奏に思います。会場の反響音も入っているのでしょうか、モノルとは思えない雰囲気です。「ピアノ協奏曲第1番」の演奏も、SONYから出ているバーンシュタイン指揮の演奏と比べても遜色ないように思います。
グールドも聴衆を意識して弾いているのかも知れませんが、生々しい、生き生きとした演奏です。
最近、バッハの音楽をアレンジしたCDを聞いています。その中でなかなかいいなっと思ったのが左の3つのCDです。
左かtら、①「バッハtoキューバ」(エミリオ・アラゴン&オルケスタ・シンフォニカ・テネリフェ演奏)(UCCH1021)、②「ジャック・ルーシェ・トリオ バッハ ブランデンブルク協奏曲」(UCCT1173)、③「バッハ・インスピレーシション-ブランデンブルク・コンチェルト」(アムステルダム・ギター・トリオ演奏)(BVCC35005)です。
①は傑作で、思わず笑みがこぼれてしまいそうな楽しい演奏です。ブランデンブルク協奏曲の3,4,5番と管弦楽組曲2,3番をアレンジしています。バッハの音楽とキューバン・リズムがこれほど合うのかと感心してしまいました。聞いていない方は是非聞いて見て下さい。本当に楽しいアレンジです。②はおなじみのジャック・ルーシュの変奏です。ブランデンブルク協奏曲を全曲編曲していますが、演奏時間はかなり凝縮させており、彼らしいこなれた演奏です。2006.10.25発売の彼の最新作です。③はブランデンブルク協奏曲2,3,5,6番を3台のギターとチェンバロに編曲されています。繊細で、華麗な演奏に、こころ和む演奏です。特に有名なチェンバロが活躍する第5番・第1楽章ではチェンバロとギターの音の融合が絶妙で、通常の演奏ではチェンバロの音が掻き消されそうになりますが、むしろこの演奏ではチェンバロの音が最も明瞭に聞き取れ、まさしくチェンバロ協奏曲といった感じです。これも是非必聴です。
いつも感じることですが、色々なアレンジで聞いてみて原曲を聞きなおしてみると、改めてその曲の良さが分かります。それにしても①のキューバン・リズムのバッハは楽しくて傑作です。
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