コロシアム Colosseum
【活動期間】
①1968~1971
②1994~2015
③2020~
【メンバー】
①1968~1971
ジョン・ハイズマン/Jon Hiseman(drums, percussion) 在籍1968~1971
ジム・ローチェ/Jim Roche(guitar) 在籍1968
ジェイムス・リザーランド/James Litherland(guitar, vocal) 在籍1968~1969
デイヴ・"クレム"・クレムソン/Dave "Clem" Clempson(guitar, vocal) 在籍1969~1971
デイヴ・グリーンスレイド/Dave Greenslade(organ, piano, keyboards) 在籍1968~1971
ディック・ヘクストール=スミス/Dick Heckstall-Smith(sax, clarinet) 在籍1968~1971
トニー・リーヴス/Tony Reeves(bass) 在籍1968~1970
ルイス・セナモ/Louis Cennamo(bass) 在籍1970
マーク・クラーク/Mark Clarke(bass) 在籍1970~1971
クリス・ファーロウ/Chris Farlowe(vocal) 在籍1970~1971
②1994~2015
ジョン・ハイズマン/Jon Hiseman(drums, percussion) 在籍1994~2015
デイヴ・"クレム"・クレムソン/Dave "Clem" Clempson(guitar, vocal) 在籍1994~2015
デイヴ・グリーンスレイド/Dave Greenslade(organ, piano, keyboards) 在籍1994~2015
ディック・ヘクストール=スミス/Dick Heckstall-Smith(sax, clarinet) 在籍1994~2004
バーバラ・トンプソン/Barbara Thompson(sax, flute) 在籍2004~2015
マーク・クラーク/Mark Clarke(bass) 在籍1994~2015
クリス・ファーロウ/Chris Farlowe(vocal) 在籍1994~2015
③2020~
デイヴ・"クレム"・クレムソン/Dave "Clem" Clempson(guitar, vocal) 在籍2020~
マーク・クラーク/Mark Clarke(bass) 在籍2020~
クリス・ファーロウ/Chris Farlowe(vocal) 在籍2020~
キム・ニシカワラ/Kim Nishikawara(sax) 在籍2020~
マルコム・モルティモア/Malcom Mortimore(drums) 在籍2020~
エイドリアン・アスキュー/Adrian Askew(keyboard) 在籍2020~2021
ニック・スティード/Nick Steed(keyboard) 在籍2021~
1960年代後半のアート・ロック・ブームの中で活躍したジャズ・ロック・グループ。
プログレッシヴ・ロックのパイオニア的存在とも言われている。
1960年、ジョン・ハイズマン(drums)、デイヴ・グリーンスレイド(keyboard)、トニー・リーヴス(bass)、クライヴ・バロウズ、ポール・マクドウェルの5人によって、「ウェス・ミンスター・ファイヴ」(Wes Minster Five)が結成された。このバンドが、のちの「コロシアム」の源流である。
ウェス・ミンスター・ファイヴは高校の仲間によって作られたバンドで、彼らが卒業する1962年に解散した。
その後ジョン・ハイズマンは、「ニュー・ジャズ・オーケストラ」などを経て1966年5月に「グラハム・ボンド・オーガニゼイション」に加入するが、そこでサックス奏者のディック・ヘクストール=スミスと出会う。
ヘクストール=スミスはグラハム・ボンド・オーガニゼイションを脱退すると、1967年7月に「ジョン・メイオール&ブルース・ブレイカーズ」に参加する。
1968年4月には、ジョン・ハイズマンとトニー・リーヴスがジョン・メイオール&ブルース・ブレイカーズに加入。ハイズマン、リーヴス、ヘクストール=スミスの3人が参加したアルバムが『Bare Wires』(1968年6月発表)である。このアルバムはかなりジャズに傾倒したものになっている。
1968年8月、ハイズマン、リーヴス、ヘクストール=スミスの3人は、ブルース・ブレイカーズから脱退。
ジョン・ハイズマンは新しいグループの結成へ向けて、1968年8月17付メロディ・メイカー紙でメンバーの募集を告知。これを見て応募してきたジム・ローチェ(guitar)とジェームス・リザーランド(vocal)に加え、元ウェス・ミンスター・ファイヴのメンバーで、ローチェとも旧知の仲であり、「サンダーバーズ」や「ラム・ジャム・バンド」を経てセッション・ミュージシャンとして活動していたデイヴ・グリーンスレイド(keyboard)、そしてブルース・ブレイカーズから行動を共にしていたリーヴス(bass)、ヘクストール=スミス(sax)の計6人で、「ジョン・ハイズマンズ・コロシアム」を結成、リハーサルに入る。
同年10月11日~12日、スカボローの「シーン・トゥー・クラブ」でデビュー・ライヴを行い、11月にはクリームの解散コンサートに出演。
この11月にはさっそく英フォンタナ・レコードと契約し、12月にはファースト・アルバムのレコーディングが始まったが、1曲録音しただけですぐにローチェが脱退したため、リザーランドがギターも兼ねることになった。
こうしてラインナップが固まり、バンド名も最終的に「コロシアム」となった。
1969年5月、ファースト・アルバム『コロシアム・ファースト』がリリースされると、アート・ロック・ブームが席捲するロック界でたちまち注目のバンドとなった。
この年秋、ヴァーティゴへ移籍。まもなくセカンド・アルバム『ヴァレンタイン組曲』の制作が始まるが、リザーランドが自己のグループ「Brotherhood」(のちの「モーグル・スラッシュ」)を結成するため、アルバム録音が終わった10月に脱退。後任としてデイヴ・"クレム"・クレムソン(元ベイカールー)が加入した。
同年11月、セカンド・アルバム『ヴァレンタイン組曲』を発表。このアルバムは、ジュリアス・シーザーの最期の3ヵ月を主題としており、アート・ロックあるいはジャズ・ロックの名盤として高く評価されている。
なお、1970年にアメリカでのみリリースされた『grass is greener』はアメリカ編集盤であり、クレムソンを含むラインナップで録音されている。ジャケットは『ヴァレンタイン組曲』と同じ構図で、曲目も4曲が『ヴァレンタイン組曲』と重複しており、ギター・パートはクレムソンがオーヴァー・ダビングしたものである。
1970年8月にナショナル・ジャズ・アンド・ブルース・フェスティヴァルに出演したのち、プロデューサー業に専念するためリーヴスが脱退(のち「グリーンスレイド」に参加)し、後任として元ルネッサンスのルイス・セナモが参加するが、9月には元セント・ジェームス・インファーマリーのマーク・クラークに交替。この時に英国ロック界のベテラン・ヴォーカリスト、クリス・ファーロウも迎えられた。このラインナップで制作されたのが、『ドーター・オブ・タイム』(1970年11月発表)である。ただし、このアルバムのベースは、半分以上ルイス・セナモが弾いている。
1971年3月に行なったツアーでは圧倒的な演奏力を見せつけているが、そのうちマンチェスター大学とブライトンのクラブ「ビッグ・アップル」で行ったライヴの模様を収録したライヴ・アルバムが、同年6月にリリースされた『コロシアム・ライヴ』である。
そしてコロシアムは、このライヴ・アルバムを発表したのちに解散。
1971年11月6付メロディ・メイカー紙は、コラシアムの解散を報じ、これを惜しんでいる。
解散後、クレムソンはピーター・フランプトンの後任として「ハンブル・パイ」に、クリス・ファーロウは「アトミック・ルースター」に、マーク・クラークは「ユーライア・ヒープ」に加入。
グリーンスレイドは、リーヴスを誘って自己のグループ「グリーンスレイド」を結成。
ヘクストール=スミスは1972年7月にアイランドからソロ・アルバム『A Story Ended』をリリース。
そしてハイズマンは、1972年6月に「テンペスト」を、1975年に「コロシアムⅡ」を結成している。
1994年、アルバム『コロシアム・ライヴ』のラインナップ(ハイズマン、ファーロウ、クレムソン、グリーンスレイド、ヘクストール=スミス、クラーク)で23年ぶりに再結成。
1997年、27年ぶりとなるスタジオ・アルバム『Bread & Circuses』を発表。
1999年、一時期、オリジナル・メンバーのベーシスト、トニー・リーヴスがサポートとして参加。
2003年、『Tomorrow's Dream』制作中にヘクストール=スミスが体調不良で休養に入り、ハイズマンの妻であり英国ジャズ界を代表するサックス奏者のバーバラ・トンプソンがサポートとして参加。2004年にヘクストール=スミスが亡くなると、トンプソンがそのまま正式メンバーとなった。
2007年初来日。2月17日~18日に、ハイズマン、ファーロウ、クレムソン、グリーンスレイド、トンプソン、クラークというラインナップで、クラブチッタ川崎でライヴを行った。
2014年、11年ぶりにスタジオ・アルバム『タイム・オン・アワ・サイド』をリリース。
2015年、2月28日のロンドンのシェパーズ・ブッシュ・エンパイアで行われた公演を最後に、コロシアムは活動を終了することが発表された。
2018年、バンドの創設者であるドラマー、ジョン・ハイズマンが死去。
ハイズマン死去のあと、残されたクリス・ファーロウ、クレム・クレムソン、マーク・クラークを中心に、2020年コラシアムは再始動する。
2022年4月、コラシアムは8年ぶりとなるフル・アルバム『Restoration』を発表。
【ディスコグラフィ】(*=ライヴ・アルバム)
1969年 コロシアム・ファースト/Those Who Are About to Die Salute You(全英15位)
1969年 ヴァレンタイン組曲/Valentyne Suite(全英15位)
1970年 ドーター・オブ・タイム/Daughter of Time(全英23位 ドイツ36位)
1971年 *コロシアム・ライヴ/Colosseum Live(全英17位 オーストラリア48位)
1995年 *LiveS The Reunion Concerts 1994
1997年 Bread & Circuses
2003年 Tomorrow's Blues
2003年 *コロン1994-リユニオン・コンサート/Live Cologne 1994
2003年 *The Complete Reunion Concert
2007年 *コロシアム・ライヴ!05/Live05
2009年 *Theme for a Reunion
2014年 タイム・オン・アワ・サイド/Time on Our Side
2015年 *Live At Boston Tea Party, August 1969
2020年 *Live At Montreux Jazz Festival 1969
2020年 *Live At Ruisrock, Turku, Finland, 1970
2020年 *Live At Oioer Club, Rome, Italy 1971
2020年 *Live '71, Canterbury, Brighton & Manchester
2022年 Restoration