アルマゲドン Armageddon
【活動期間】
1974年~1975年
【メンバー】
キース・レルフ/Keith Relf(vocals, harmonica)
マーティン・ピュー/Martin Pugh(electric-guitars, acoustic-guitars)
ルイス・セナモ/Louis Cennamo(bass, electric-bowed-bass)
ボビー・コールドウェル/Bobby Caldwell(drums, percussions, piano, backing-vocals)
アルマゲドンは1974年に結成されたイングランドのロック・バンド。
イギリス人3人、アメリカ人1人から成る英米混成バンドである。
キース・レルフとルイス・セナモは「ルネッサンス」でバンドメイトであった。
ルネッサンスを脱退したセナモは1971年「スティームハマー」に加入し、ここでマーティン・ピュー(guitar)に出会う。バンドはしばしばメンバー・チェンジを行ったのち、1973年夏にはバンド名を「アクシス」と変えたが、同年の終わりに活動を停止する。そこでセナモとピューは新バンド結成を計画する。
一方レルフはプロデューサーとして活動していたが、1971年から72年にかけて「メディシン・ヘッド」にべーシストとして在籍。
1971年冬、レルフは「スティームハマー」の4作目『Speech』の共同プロデューサーとしてアルバムの制作に関わり、その時にピューとも意気投合する。
1974年にセナモと再会したレルフは、セナモとピューによる新バンド結成の計画に興味を持った。そして三人で音楽的方向性について話し合った結果、レルフも新バンドに加入することになった。
イギリスのレコード会社は契約に対して消極的だったたため、1974年に3人はアメリカへ渡る。
ロサンゼルスのハリウッドに着いた夜、彼らは「レインボー・バー」で元キャプテン・ビヨンドのドラマー、ボビー・コールドウェルと知り合った。ドラマー候補はほかにも数人いたが、名ドラマー、エインズレー・ダンバーからも推薦されたことによってコールドウェルとジャム・セッションすることになった。このセッションをA&Mレコードのスタッフが聴いており、翌日にはさっそくA&Mからオファーを受けたのである。
こうして3人はコールドウェルをバンドに迎えた。バンドは「アルマゲドン」と命名され、1974年末にリハーサルを開始した。
ヤードバーズ、ルネッサンス、キャプテン・ビヨンド、スティームハマーの元メンバーで構成されたアルマゲドンは、一部で「スーパー・グループ」と呼ばれ、期待された。
1975年、ファースト・アルバム『アルマゲドン』を発表。イギリスで制作されたこのアルバムは、プログレッシヴ感覚豊かで個性的なハード・ロックが詰め込まれている。
『アルマゲドン』は一部からは高く評価されたが、商業的な成功を得ることはできなかった。またバンドとマネージメント側とのコミューニケーションがうまく取れておらず、そのうえピューとコールドウェルの薬物問題もバンドに影を落とすようになった。
これらの理由から、アルマゲドンはデビュー・アルバムのみを残して、1975年暮れには活動を停止したのである。
アルマゲドンの解散後、レルフはセナモや妹のジェーン・レルフらルネッサンスの元メンバーを中心として新たなバンド(「Now」と名付けられ、のち「イリュージョン」と改名)を結成するべくリハーサルを行っていたが、1976年5月12日に自宅地下室でエレキ・ギターを弾いている時に感電死した。
セナモはイリュージョンに参加し、1979年までに2枚のアルバムを残した。
コールドウェルは1976年にキャプテン・ビヨンドへ復帰。
ピューはアルマゲドン解散後は音楽業界から離れてカリフォルニアに住んでいたが、21世紀になって「セヴンス・オーダー」の一員として活動を再開させている。
【ディスコグラフィ】
<アルバム>
1975年 アルマゲドン/Armageddon