雨降りで肌寒い東京です
今日は久しぶりに映画を見に行きました
見たのは この映画 ↓
人気コミックを映画化したものです
我が家では次男が買ってきて
私が楽しんで読みました
ストーリー
札幌の進学校で落ちこぼれた主人公が
何の目的もなく帯広の農業高校に進学
この学校には牛・馬・豚・鶏などがいるから
寮で暮らすことになり
家族と折り合いの悪い主人公は
家から逃れるための進学だった
が、 そこで彼は・・・
コミックを読んだ時点で
作者の描き方が現実に忠実なことに驚きました
酪農業の現実をよく勉強した人なのか
はたまた農家出身者か・・・
個性あふれる登場人物は
実に上手いキャスティングでアッパレでした~
何度も申しておりますが
私は北海道は道東・摩周湖の町で
牧場主の妻をしていました
乳牛 50頭と
ペルシュロン種の馬(ばんえい競馬用)が 3頭
それに3週間から年単位で滞在した実習生たち
そして3人の子育て
まさしく年中無休のオカミサンでした
身体を壊して
夫との間に埋められない溝ができ
牧場は共に働き規模拡大したものの
もともとは夫が受け継いだものだから
離婚と同時に去らねばならず・・・
あれから7年が経ちました
今 出会う人たちは
私が農婦だったということは信じられないようです
でも確かに誇りを持って搾乳し
仔牛を育てていたのです
老朽化した牛舎ですけど
掃除は行き届いていました
厳しい職業だから敢えて跡継ぎは考えず
子供たちの選択に任せようと
そこだけは意見が一致していたので
数千万から億単位をかけて
施設をやり直そうとは考えませんでした
ミルカーという機械で搾った牛乳は
パイプラインを通ってバルククーラーという
超大きな冷蔵庫に入ります
このコは F1といって
ホルスタインと和牛を掛け合わせたものです
初産の母牛には体の小さい和牛の種付けをすることで
お産の時の負担を軽減できます
生まれた牛は肉牛になります
酪農の事と
英語教育について語ると
私は熱くなります(笑)
自分が自信と誇りを持ってできる仕事だからかな・・・
搾りたての牛乳は本当に美味しいから。
酪農業は25年間
本当になかなかできない貴重な体験だったと
今ではとっても感謝しています
映画『銀の匙』は
元酪農家が見ても納得のいく映画で、
でも私がかなり場違いだったことは否めず、
まさか東京のど真ん中に
元酪農家がいるなんて誰も思わないだろうから
なんでこのオバサンと思われても仕方ない
ただ都会っこたちも
ゆずのテーマ曲が流れ
エンドロールが流れ
照明がついても
なかなか席を立つ人がいなかったことには
元酪農家のオバサンは感動しましたよ
豊饒な十勝の大地を見て
北海道が私にとって
いかに大切な土地であるかを
再認識させられました
いつかきっと帰ろう・・・