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拉致の解決を願って
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「自衛隊による拉致被害者救出のシュミレーションその3

2006-03-03 | 集会テキスト
 講師:佐藤守氏」レポート その3

・・・資料紹介・・・

◆編成組織の一例
◆通信系の一例
◆目標の確認
◆洋上前進基地の一例
◆作戦の概要

結び

日本国民の一致団結
国内外における『秘密保全』

『百年兵を養うは、一日にこれを用いんがため』

・・・資料紹介終了・・・

編成組織について。
中央即応集団と言うのが約3200人。
第101特殊武器防護隊、これは大宮にあります。
第一ヘリ団、これは木更津・相模原にあります。
特殊作戦班、これが母体となって全国に広がるんでしょうが、習志野駐屯地にあります。
第一空挺団(=習志野駐屯地)これは昔から荒くれ者の集まる非常に精強な部隊である。

余談として。
御巣鷹山の時、場所が特定出来なかったので空挺団のヘリを翌日出したら朝日に散々叩かれた。
事故現場は三県の県境で最初現場は長野県と言われていた。(実際は群馬県)
今だから言うが、警察無線も自衛隊には入らなかったし、陸海の隊員が自らの非常呼集で出てきたんですけど、翌日よくやく場所を特定出来たが今度はこれを伝送する装置が無かった。
初め長野県だと言う事で派遣していたヘリを一回戻して出したら、何だあの指揮は!と朝日の記者や編集員から叩かれて酷い目にあった
あの時の自衛隊の装備・情報からすれば仕方の無い事だが、結果として救援が遅れた。
第一空挺団はホバリングが出来ない状況で、生存者の女子中学生をロープ一本で身を挺して救出した。

余談の余談として。
航空自衛隊も御巣鷹の事故の時には出動したが、平らな所で飛行機をいじるのが航空自衛隊。
足場の悪い山の現場では息切れがするがそれでも若い者は良くやってくれた。
軍手から下着から死臭が染み付く様な現場で、食事に出された牛肉の大和煮をぺろりと食べて活動したのが陸上自衛隊である。
これが空と陸の差だが、あのとき第一空挺団は山を削ってヘリポートを作り、そこへ水やYTRなどの物資を届ける為に新聞社のヘリが次々と降りてきたが、煽られて谷底に落ちて怪我をした人がたくさん出た。
余りにもひどいという事で航空自衛隊が上空をYSで飛んで空中管制をして、見事にヘリを左回りにさせて入っていくようにした。
それらの事実は表に報道されてはいない。

緊急即応連隊。
宇都宮に入るのは化学兵器、こういったものが入る。
主として南西方面の島しょ防衛をやっている。
非常に精強なようなので、こういったものに大いに期待する。

いずれにせよ(救出作戦の)中心となるのは陸上自衛隊に間違い有りません。

通信系について。
宇宙通信などサマワでもやっているので訓練済みである。
中央と現地その周辺などにおいてバンドは確立する。
これは装備部長、あるいは防衛部の通信課長は言わなくても確立するでしょう。
強いて言えば民間の周波数をどのように制限するのか?
電波法とかNTT法とかいろいろあるが、平時では有りませんからそういった物をどうやるのか?
なにせ(自衛隊は)憲法違反の組織なのでその辺の所はどうやるのか?

余談として。
演習の時は高速道路に車を通そうとしても陸運局に許可がいる。
御巣鷹に戻りますが、浜松や静岡から無断で行ったんですね。
全員作業服に着替えて飛び出したら、大半が財布を持っていなかった。
それで車に乗って東名高速に乗って行ったら、東京料金所で金を請求された。
「誰か金を持ってないか?」とやっていたら後ろで「こら!自衛隊何をやってるか!」と言われ「すみません」と謝ったりした。
田中慶秋先生が「お前らなにやってるか!」と言う事で、今度は災害派遣出動中と書いて運転席に貼って出したら「ご苦労様です」となったんですね。
やれば出来るのに政治家はやらない。

築城基地で行橋で大水害が派生、築城基地から空自を延べ1000人出した。
道路が冠水して車が動かずその中で自衛隊の部隊に優先権が無い。
警察にパトカーで優先しろといったが数台しかないパトカーが出払っていて無かった。
行橋警察署に特別許可をくれと言ったら自衛隊に任せるというので、シーツやベニヤ板で「災害派遣出動中」とトラックの脇や後ろに全部貼らせた。
そうしたら長距離のトラックの運転手も「ご苦労さん」と皆道を空けてくれて警察の誘導無しで現場に行く事が出来た。
今は大分法律も変わったが、昔はそれが実態です。

御巣鷹の事故のとき、警察の日当が3000円か4000円付いた時に、自衛隊は一泊二日で640円だった。
それも一泊二日で24時間以上勤務した時に初めて一日分640円の手当が付く。
苦労して深夜朝の3時に出動して行って夜中の11時に帰ってきたら、日当は出ない。
あれは汚いなぁと言う事で何をやってるんだという話になったら、すぐ改正があってちょっと上がった。
我々は差別される事には慣れているから構わないが、そういった事はたくさんある。

※関連記事 佐藤守氏のBlogより「災害に学ぶ」
http://d.hatena.ne.jp/satoumamoru/20050907

レーダーなどはペトリオットなどを持っていって出すと、周辺に影響を及ぼす。
だから中々出せない。
障害物の無い所人家の無い所で非常に訓練は厳しく、従って我々自衛隊は外に出て行きたい。
国内ではモテないが外ではモテる。
外に行った方が弾もバンバン撃てるし電波もバンバン出せるので、アメリカへ行くぞと言うところで、PKOの話が出たらみんな喜んで行ってしまった。

サマワで死ぬかもしれない。
「いや、死んでもいい。我が家でひとり靖国に入ったのがいないといかんので私が最初に入ったらと(サマワに行ったが)この間生きて無事に帰って来てしまいました」
そう言うのがたくさんいるわけです。
国際平和協力活動の経験は、こういった救出活動のときに当然使えるんですね。

何度も申しますが、目標の確認であります。
平壌周辺の防衛施設です。(スクリーンにはSAPIOに掲載された平壌の詳細図を映す)
この地図を作った人にぜひ先遣隊をやってもらいたい。
小学館にはこういう作戦室が有るのかもしれない。(会場笑い)
これら現地の写真と衛星写真を合わせて、どこに集合地を作るか、どこに集めるか、どういう手段があるか?まずはこれなんです。
もちろんこの周辺にどんな警備隊がいてどんな装備があって・・・中々難しい所ですが、これさえクリアできれば、かなりの所まで作戦は進捗するような気がします。

洋上前進基地について。
スマトラ沖の地震災害派遣でバンダアチェへおっとり刀で行かされて、海上自衛隊もこういった船からホバークラフトを使い資材を上げてヘリを上げて、航空自衛隊は余り表に出ませんでしたがC130で支援をした。
これが一つのモデルケースになる。
洋上前進基地としての、これは災害派遣ではあるが、こういった物はある意味で訓練済みであると私は思う。

作戦の概要について。
邦人救出の流れをどうするか?
情報を通知をして拉致被害者の皆さんへ終結指令を出す、これが一番難しい。
皆さんが自力で非難していただく、これも非常に困難である。
全員が一緒にいなくなると拙いから遅れるとか何とか出てくるんでしょう。
お歳の方もおられるでしょうし、妊娠している方もおられるでしょう。
そういう方々がどうやって自力で非難して来られるか?
受け入れ場所も極秘にさりげなく分散して、怪しいと思われてはいけない。
そこへだ~っと乗り入れて基地へと移動して、あるいは洋上の中継基地へ移動する。
このまま船か輸送機か日本へ帰る。

邦人のAグループと邦人のBグループ、いろんな人をここへ終結させねばならない。
普通の邦人救出であれば、集合地への誘導は大使館員がするが、だいたい実情を見るとこういう非常時の時には自然と現地の駐在員の中からリーダー的な役割をする人が出て誘導するのですが。
混乱の地でリーダーがどういう形で出るか?
拉致された皆さんは隣に誰がいるのか分からない状況ですから、これも非常に困難である。
ともかく邦人救出は1ヶ所かせいぜい2ヶ所に絞って救出すると言う形になります。

結びとして。
日本単独の奪還作戦は非常に困難性がある。
それをどのように持っていくか?
一つのサンプルとして普段やっている本物の軍隊、これを変える必要がある。

自衛隊は今まで鵺のような存在であった。
自衛隊は何のためにあるかといったら災害派遣がたくさん占める様に非常に国民に親しまれているけれど、軍事を拒否した国の非常に難しい所があった。
こういったいろいろな困難に対して、元々部隊が少ないのでそれに適応した救出作戦をやっていく必要がある。
出来ればアメリカには出て行っていただいて、我が国を自分で守る。
月に3回も家族で外食をするのをせいぜい半年に一回くらいにして、めざしを食べてでも自分の国は自分で守るというような事にすればそれが一番望ましい。
でも一旦味わった味は忘れられないだろうから、ならば将来を見据えてどの種の装備・訓練をするのか?

余談ですが今度の戦争、中国は間違いなく間接侵略に来ていると思います。
日本国内に来ている大学教授や留学生を1000名、これは王毅(駐日中国大使)さんのスタッフとしてやっているようですが、これはどこの国でも国家戦略として自分の国がやりやすいようにやるのは常識。
特に中国はそういう所は強い。
それに対応するには、ある程度の基準の航空戦力・陸上戦力は必要でしょうが、とにかくコンパクトで迅速に対応できる事。
どうしましょうか?などと言っている間に(敵に)やられるのだから、迅速な対応が出来る作戦能力を高める事が重要である。

・・・レポートその4に続く・・・
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