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拉致の解決を願って
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六団体共同集会より 特定失踪者問題調査会荒木和博氏の発言

2008-12-21 | 記録
北朝鮮テロ全体主義国家の実情を訴える6団体共同集会 <アジア人権人同学会の設立準備期成会>
第3部「共催6団体他、北朝鮮の人権改善を目指す人々による大発言会」より
08.12.14 明治大学リバティータワーにて

★荒木和博特定失踪者問題調査会代表

どうも、荒木でございます。
今日は長時間皆さん本当に有難うございます。

空中戦、あのバルーンプロジェクトは今、今日増元さんご夫妻もお見えですが家族会と今は一緒と言う形で、要は資金的にご支援を頂いて、そしてこちらでいろんな事をやりながら飛ばしております。
ただ、最近いろいろニュースが出ておりますように、北朝鮮が物凄く敏感になっておりまして、韓国政府ももう「やらないでくれ、やらないでくれ」という事をずいぶん各NGOに言っております。
現在バルーンは3つくらいのNGOがやっておりまして、我々が一緒にやっておりますキリスト北韓人連合と言う団体は、普段テレビに出ているのとは違う団体です。

あれはパフォーマンスでやってしまうとですね。
実際には風船上げたけれど飛んでいかないという事もありまして、キリスト北韓人連合の方々は余り見えないところで飛ばしております。
この間、西海岸でビラが落っこってですね。
軍隊を大慌てで動員したというのは、我々と一緒にやっている方の団体のビラでございまして、ちょっと前に北朝鮮にすぐ近いハクリョウ島まで行って、ビラを飛ばしてもらっています。
今後もこれは協力をして一緒にやっていこうというふうに思っている次第でございます。

我々のビラは10センチ角くらいの小さなビラなんですが、向こうのビラは大きなA3くらいのビラで両面刷りのビニールのものを飛ばしておりまして、この中にも拉致被害者あるいは帰国者などの問題が一緒に書いてございます。
調査会の連絡先なども書いて頂いております。
これを何とか効果が上がるようにしていきたいと。

「しおかぜ」は隣の部屋でずっと収録も続けておりましたが、一時期報道でですね。
金が無くて時間が短縮になりそうだとか、そういうのが流れまして、そのお陰でいろいろ助けていただいてですね。
何とか当分の間は1時間の放送は続けられるという事でやっております。
現在朝鮮語・英語・中国語・日本語という事でですね。
隣の部屋にありますメッセージとか、あるいはその時その時の拉致問題のニュースを流しているという事でございます。

この放送とビラに併せまして、北朝鮮からの内部情報の収集の活動をひとまとめにして「しおかぜプロジェクト」というふうに言っておりますが、この活動を更に我々としては強力にやってまいりたいと。
ただ、情報収集は中々表に出せる部分が少ないんですけども、これはまさに今日ご一緒にやっているほかの団体の皆さんにもご協力頂いていることでございまして、これは連携をとりながらですね。
今後ともやってまいりたいと思っているところでございます。

実は空中戦と言う意味で言いますと、もうひとつプランがあるんですが、これはまだ申し上げられる状態になっておりませんけども、更にドギツイ奴がもう一つありまして、上手く行けば来年くらいに実現できるかもしれないと。
ただ、これはちょっと金がかかることで、うちの財務大臣であります真鍋副代表がいると怒られますから、いないときにチラチラとそういう事があるとだけ、ちょっとお伝えしておきたいと思います。

それからもう一つ、先ほどの高さんの話とも関係するんですが、やはりですね。
向こうに対してともかくアクションを起こしていくと、いう事が一番大事であると思います。
現在は先ほど松原議員の話にもありましたが、日本政府はずっと経済制裁は続けていくと。
これは世論によってですね。
引き下がらないという形で続けておりますので、これはそのままやって更に強力にやってもらいたいと思います。
その上でバックの下にですね。
今度は北の中にどういうふうに手を突っ込んでいくか?と言う事が問題であろうと思います。

私は去る11月の26日に開城(ケソン)に行ってまいりました。
今は28日で遮断されてしまいましたけども、ソウルからの日帰りの開城観光ツアーがですね。
28日まで行われておりまして、そのツアーで26日、丁度もう終わる間際だったんですが、運よく行って来ることが出来ました。
加藤さん(加藤博氏=北朝鮮難民基金)だと北朝鮮の中で指名手配でお尋ね者なので、おそらく入った途端に捕まってですね。
しめた!と向こうは思うと思うんですけども、私はそれ程大物では無い者でですね。
入っても誰も相手にしてくれませんでした。

入る前にですね。
北朝鮮に入ったら俺は、だから入ろうと思っても入れてくれないか、それとも喜び組みでも動員してですね。
大歓迎してくれるかと思っていたらどっちもございませんでして、入るのも簡単に入れたし喜び組みもおりませんでした。
ガイドやってる女の子で可愛い子はいたんですが、まったくこっちに目も向けてくれなかったということでですね。
本当に私は大物ではなかったんだという事を実感したんですが、その時にですね。
いくつかなるほどな、と思った事がいくつかございます。

これは開城の観光で私が行ったときなんですけど、大型の観光バス8台連ねて行くんですが、途中開城の市内をですね。
市内にいくつも観光地がありますので、そこを通ります。
で、観光バスの通る横のところをですね。
自転車とか歩行者もいるんですが、市民があまり関心なさそうに歩くんです。
これはおそらく「やらせ」の要因で、確かに韓国人と同じようないい物を着ていますので、いい物を着せて歩かせているみたいなんです。
その「やらせ」だと思われる人たちの向こう側にいる人たちは、こっちをじ~~っと見ています。

開城の町並みと言うのはですね。
私が韓国に最初に行ったのは1977年なんですが、あのときの韓国よりももっと酷い状態です。
今の日本だったらほとんど廃墟に近い15階建てくらいのアパートとか、そんなのもありましたけども、おそらくエレベーターも何も当然動かないでしょうし窓ガラスも入ってないとかですね。
そんな物もざらにございました。

そういうところの状態の町なんですけども、それでも「韓国からの旅行者を入れてもいい」というふうに北朝鮮が判断したのがそういう町です。
おそらく平壌を別にすれば、かなりいい状態の町なんでしょうけども、それがそれくらいの状態でした。
開城百貨店と言うのがありましたけど、これも全く電気が点いておりません。
人が入っている様子が無かったんです。

ですからそういうようなところに韓国の豪華な観光バスが8台も列を連ねて走って来る。
そこから降りてくる人間は北朝鮮の一般の市民と話は出来ませんけども、遠巻きにすれば見えるんですね。
いい物を着てですね、顔色も良い訳です。
こういう人たちが降りてきて、接触するのは北朝鮮のガイド、それから売店のお姉ちゃんとかですね。
そういう人たちですけども、1週間に1ドルあれば一家族が食える北朝鮮で、ミネラルウォーターが1ドルです。
それを平気でバンバン買っていく。
お土産でも何でも、高いものをものすごく買っていきます。

丁度行ったところに朝鮮語の大辞典と言うのが売ってる本屋がありまして、2冊で112ドルで買ってきたんですね。
それをバスの中に持っていったらばですね。
隣に座っていた北朝鮮のガイドが「これはいくらするんですか?」と聞いてきました。
「2冊で112ドル」と言ってですね。
その次冗談のつもりで「いやぁ、こんな高いものを買っちゃったから、東京に帰ってもう飯が食えませんよ」と言ったらですね。
向こうは全然顔が笑ってなくて引きつってました。
向こうからすれば112ドルのものを平気でポンと買ってきて持ってくるという事自体が、やはり相当にですね。
ショックだったんじゃないだろうか?と。

こういうものをですね、開城観光と言うのは実は去年の11月5日から始めまして、約1年間続きました。
11万7千人行ったそうです。
こういうのを毎日見せ続けられたらどうなるだろうか?と。
いくら「北朝鮮がいい国だ」と言っても、そこに「あのバスに乗ってきたのは一部のブルジョアだけだ」って言ったって、ブルジョアが11万7千人も来ちゃったらですね。
さすがに「それはないだろう」とおそらく思うだろうと。
あるいは「南朝鮮の人民は飯も食えなくて苦しんでいる」と言ってもですね。
みんないい物を着て出てくるわけですから、これはいくらごまかしたってどうしようもない。
おそらくそういうものを直接見た人のところにビラが届き、あるいは放送が聴こえると。
いう事が行われているという事で、おそらく向こうの中も励まして行く事が出来るのではないだろうか?というふうに思いました。

ですから可能な限りですね。
私は向こうに行ける人間は向こうに行ってですね。
それは加藤紘一さんでも山拓さんでも和田春樹さんでも何でも良いですから、ともかく行ってですね。
可能ならば行く中に誰かこちらの人間もまぜこぜに入ってですね、来ると。
開城でほんの少しの観光ツアーでしたけど、軍事施設じゃないか?と思われるようなものとか、そういうものくらいは多少は分かることもありました。

だから行って見て、こちらも話をして、こちらのいう事を言ってという事をやっていけばですね。
向こう側にも変化はありますし、向こう側の情報がともかく取れる。
こう言ったら向こうがどう反応するか?とかですね。
そういう事を分かってくると、あるいは町を流してこういうところにこういうものがあると分かってくるとですね。
それがやはり次のための情報につながってくるというふうに思います。

非常に面白かったのはですね。
その北朝鮮へのバスに2台ずつ男が乗っかりまして、そういう人たちと色々話をしたんですけども、こっちは朝鮮語で話をしますから、むこうも答える。
一応日本人には何か、経済制裁がどうとか何とか、そういう事を言えと言われているらしいんですね。
ところが向こうがいい加減で、ちょこちょこっと言うだけで、あとはこっちから話を聞きたいという事が結構あった。

で、ひとり若いガイドでですね。
ある観光地で降りて歩いている時にパッと目が合ったんで、何が日本の経済制裁はどうかとか、聞いて来たんですね。
うるせ~なと思いながら、適当に受け答えをしていたら、私の横をこの開城観光をやっている現代アサンのスタッフの、可愛い女の子が横を通っていったんです。
顔見知りらしくてですね。
突然この女の子に声をかけて、後は私に見向きもしない。
こっちもですね。
何か放り出された感じでですね。
言ったら何か文句を言うかな?と思ったら、ずっとその女の子と話をしていると。
なるほど、これくらいの感じなんだなというのが非常に良く分かりました。

それ以外にも色々あったんですけども、やはり行ってみてですね。
いろいろ話を聞くとそういうものが情報がたくさん、それこそ石丸さんの得てくる情報とかいろんなものを併せてですね。
大体の事が分かってくる。
そんなに大きな国ではありませんから、12万平方キロの国なので、決して情報を集めて集められない事はないわけでございます。
それをやっていくことがやはり必要なのではないか?と。
今までどうも我々受身になり過ぎてですね。
専守防衛で何となく北朝鮮がやってくることに対して、それをどうするか?という事が多かったと思うんですが、そうじゃなくて今度はですね。
こちらから手を突っ込んでいく時であると、いうふうに私は思っております。

それでですね、丁度今回こういうふうに行けて私としては非常に幸運でしたし、この次は平壌に乗り込みたいと。
本当であれば私は迷彩服を来て乗り込みたいと思っているんですが、背広でも何でも良いですからともかくですね。
乗り込ませて頂きたいと、いう事でございまして、そういう事も含めてこれやっていく中で我々自身が、もちろん特定失踪者問題調査会は拉致問題を解決するための団体でございますが、そのためにもですね。
この北朝鮮の人権問題全体をやっていくということは、我々の活動自身にとって必要不可欠だというふうに考えております。

これは日本人の拉致の問題だけを取り上げて、この問題だけ解決するなんて、これは絶対に出来ないので、全ての拉致被害者を取り戻すという時は、北朝鮮の中で誰でも自由に物の言える、自分の考え方を表現できるという状態になっていなければ、拉致被害者全員の救出は出来ませんから。
我々は今後共ですね。
各団体の皆さんとご協力をしながらこの問題に取り組んでまいりたいと思いますので、ご支援の程宜しくお願いいたします。
ありがとうございました。

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※ このテキストの音声ファイルはこちらから 
http://www.netlive.ne.jp/archive/event/081214.html
※ 特定失踪者問題調査会 
http://www.chosa-kai.jp/index.html


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