宮崎:安倍さん。
安倍:さっき西岡さんがおっしゃった、かつては信組は自治体が所管をしていた、現在金融庁がやっておりますが、自治体の時代には全くノーチェックだった時代がありました。一度入って、あとでいろんな問題がおこって全くずーと一回も調査をせずに、今日まで、問題破綻をするまでに至っていて。全くチェックをしていませんから、その金が何処に行ったか判らない。そして、穴が開いたら、穴が開いたらですね、今の法律ではそこに資金を埋めなくてはならない。そこに埋めた資金が、それが北朝鮮に行くということは基本的に仕組みとしてはないようにしていると思います。ただ、既に穴が開いてしまったという問題が一点ある。そういうこと出はないかと思います。
宮崎:はい。重村さん。
重村:1兆4000億、朝銀の問題に関連して、北朝鮮、今一番関心を寄せているのは、日本の警察が朝鮮総連の財政幹部を逮捕するのではないかという・・・(一部不明)情報が流れています。(拍手)こういう情報が流れています。これいわゆる不良債権に絡んで、朝鮮総連幹部が不正な融資を指示したんではないかと。警察が証拠を集めてほぽ握っているんですね。(一部不明)北朝鮮としては、もし逮捕されるんだったら、是非帰国命令を出して帰国させたいと。「ほんとに何時逮捕されるんだ」と、「何時なんだ」と、さかんにいろんなルートを使って、いろんな人を使って、情報収集して、戦々恐々になっている状況だというのがこの春から最近の状況ですね。
宮崎:それは外交の切り札にならないんですか?バーゲニングカード(barganing card)には?
重村:それをバーゲニングにするかどうかは政府がどういう風に決めるかと言うことだと思いますが。たぶん大きな、バーゲニングにはなるでしょうけれども。ま、実際どういう風に、切り札にするかどうかは状況をみて待つしかないと。
安陪:宮崎さん、いいですか?
宮崎:はい。
安倍:今重村さんのおっしゃった事についてですが、日本と北朝鮮との関係、たとえば国内にある総連系組織に対する課税の問題、あるいは、行われていたかもしれない、関連する犯罪に対する捜査の問題。これは、当たり前のことを当たり前にやっていくというのが大切だと思うんですね。
特別に規制したりすると言うことではなくて、今まで余りにもやはり、お目こぼしがあったんじゃないか。つまり日本と北朝鮮の関係をある意味、適正化する。対北朝鮮組織に対しての政府の調査、検査、あるいは逮捕すべき人物は逮捕する。課税するべき点は課税するという<適正化>が私は大切ではないかなと思っています。(拍手)
宮崎:はい。方針としては『対話と圧力』。ところが、先程来、いらっっしゃる前にここで話していたんですけど、対話と圧力も出来ていないのではないかという意見が出ていたんですが。まぁ、安倍さんが一生懸命やろうとしているのはわかりますけれど、どうしてできないんでしょうか?何をしたらいいでしょうか。
安倍:対話と圧力というのは基本的には、我々はまず、武力的選択肢は取らないと言う中においてですね、「核の問題」「拉致の問題」をどうやって解決するのか。解決をするためには、武力的選択肢は採らないいんですから、対話によって最終的に解決をする、今はこれしかないと思います。
しかし、彼らは、ただ話し合いに乗ってくる国ではないというのは、もうみなさん判っていると思います。かつて我々は米を援助したり、こちらの善意を示す中で、彼らの善意に期待をしている。しかし残念ながら、我々がいくら善意を示しても、彼らは善意を示さないということは、もうきわめて明解にはっきりしてきていると言う風に思います。
その中で彼らに対して「プレッシャーをかける」「このままの姿勢で行けばもっともっと北朝鮮は困ってきますよ」ということを彼らに理解させた上で、「では、しょうがないから、対話に持ってこようか」というふうにさせなければ、対話に彼らは乗ってこない、と言う中にあって我々は圧力をかけようということで、実際圧力はかけてはいるんですけれども、明確な圧力という意味においての「経済制裁」は行っていません。我々が行っているのは、たとえば食料援助をしていない。これは圧力といえるかどうかというのはですね、善意は示していないけれど、圧力にはなっていないと言う風に思いますね。
それ以外、たとえば麻薬、偽ドル等の、日本への持ち込みを厳しく制限しています。これが制裁かと言えば、北朝鮮が態度が良くなったから、では麻薬を入れていいでしょうかと言う話にはならないんですから、これは先ほど言ったように、ある意味<適正化>をしっかりかけていく。
しかしそれを非常に強くやるというのは、アメリカが言うところの「ソフトサンクション」にはなっているんですね。今までやっていないことを、ちゃんとやって行くことによって、じわじわと締まっていくと言うことに置いては、ある種、制裁的役割を担っているんですが、国家意思としての制裁、圧力をかけていくことにはならないんで。表では圧力かかけていないけれども、実はじわじわ責めていく。これももちろんひとつの方法ではありますが。表でかけている圧力は、今のところ私は経済制裁をかけていないのでそういう圧力はかかっていないと思います。かかっていませんから、なかなか日朝の対話に彼らは乗ってこないんだろうと、こう思います。
それ以外に対話の場に彼らを引き出す方法はですね、我々が大幅に譲歩するしかないですね。たとえば、もう拉致問題については、我々は「この問題は横に置いておきます」と言ったら、対話は簡単です。すぐ正常化交渉に入っていく。「では戦後の保証をしますか」という話にはなっていくわけですね。
ある識者に言わせればですね、「そうやって、国交正常化すれば何時の日にか、もしかしたら拉致の事件も解決するかもしれない」と。こういう事を言う人がいるわけですね。私は、それは100年200年たっても不可能であり、そんなに時間が経過してしまっては、そもそも意味がないと思いますね。
ですからここで我々が考えなくてはいけない事は、やはり今の段階で彼らが対話に乗ってこないのは、圧力が足りないと言う風に考えた方がよい。そして圧力かけたらすぐに対話再会するというわけではないですけれども、それしか恐らく選択肢はないんだろうとこういうふに思います。(拍手)
宮崎:具体的圧力というものとして想定されている、いわゆる経済制裁ですか?
安陪:経済制裁以外の圧力というのは考えられませんから。それ以外のいわゆるソフトサンクションとしてさっき申し上げましたように、北朝鮮の収入というのは、ほとんど非合法の収入ですから、その非合法の収入を、我々はしっかりとその収入の道を断っていくということが大切だと思います。
それもう一つは、合法であっても、彼らの日本に寄港する船に対しては、厳しく検査をしていく。保険の問題もそうなんですが、しっかりと検査をし、保険に入っていない船は絶対に入れないと言うことも大切ですし。
あるいは先ほど申し上げましたように、国内にある朝鮮総連系の施設に対して、大使館等々と同じ優遇処置をやめて課税をする。(拍手)何と言っても、一部の施設において、拉致について、そこで陰謀を企んだかもしれない場所もあるにもかかわらず、その場所、その施設を非課税にするというのは、ちょっと考えられない話なんだろうと思います。(拍手)
宮崎:是非速やかに実行できるといいと思うわけなんですが。
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安倍:さっき西岡さんがおっしゃった、かつては信組は自治体が所管をしていた、現在金融庁がやっておりますが、自治体の時代には全くノーチェックだった時代がありました。一度入って、あとでいろんな問題がおこって全くずーと一回も調査をせずに、今日まで、問題破綻をするまでに至っていて。全くチェックをしていませんから、その金が何処に行ったか判らない。そして、穴が開いたら、穴が開いたらですね、今の法律ではそこに資金を埋めなくてはならない。そこに埋めた資金が、それが北朝鮮に行くということは基本的に仕組みとしてはないようにしていると思います。ただ、既に穴が開いてしまったという問題が一点ある。そういうこと出はないかと思います。
宮崎:はい。重村さん。
重村:1兆4000億、朝銀の問題に関連して、北朝鮮、今一番関心を寄せているのは、日本の警察が朝鮮総連の財政幹部を逮捕するのではないかという・・・(一部不明)情報が流れています。(拍手)こういう情報が流れています。これいわゆる不良債権に絡んで、朝鮮総連幹部が不正な融資を指示したんではないかと。警察が証拠を集めてほぽ握っているんですね。(一部不明)北朝鮮としては、もし逮捕されるんだったら、是非帰国命令を出して帰国させたいと。「ほんとに何時逮捕されるんだ」と、「何時なんだ」と、さかんにいろんなルートを使って、いろんな人を使って、情報収集して、戦々恐々になっている状況だというのがこの春から最近の状況ですね。
宮崎:それは外交の切り札にならないんですか?バーゲニングカード(barganing card)には?
重村:それをバーゲニングにするかどうかは政府がどういう風に決めるかと言うことだと思いますが。たぶん大きな、バーゲニングにはなるでしょうけれども。ま、実際どういう風に、切り札にするかどうかは状況をみて待つしかないと。
安陪:宮崎さん、いいですか?
宮崎:はい。
安倍:今重村さんのおっしゃった事についてですが、日本と北朝鮮との関係、たとえば国内にある総連系組織に対する課税の問題、あるいは、行われていたかもしれない、関連する犯罪に対する捜査の問題。これは、当たり前のことを当たり前にやっていくというのが大切だと思うんですね。
特別に規制したりすると言うことではなくて、今まで余りにもやはり、お目こぼしがあったんじゃないか。つまり日本と北朝鮮の関係をある意味、適正化する。対北朝鮮組織に対しての政府の調査、検査、あるいは逮捕すべき人物は逮捕する。課税するべき点は課税するという<適正化>が私は大切ではないかなと思っています。(拍手)
宮崎:はい。方針としては『対話と圧力』。ところが、先程来、いらっっしゃる前にここで話していたんですけど、対話と圧力も出来ていないのではないかという意見が出ていたんですが。まぁ、安倍さんが一生懸命やろうとしているのはわかりますけれど、どうしてできないんでしょうか?何をしたらいいでしょうか。
安倍:対話と圧力というのは基本的には、我々はまず、武力的選択肢は取らないと言う中においてですね、「核の問題」「拉致の問題」をどうやって解決するのか。解決をするためには、武力的選択肢は採らないいんですから、対話によって最終的に解決をする、今はこれしかないと思います。
しかし、彼らは、ただ話し合いに乗ってくる国ではないというのは、もうみなさん判っていると思います。かつて我々は米を援助したり、こちらの善意を示す中で、彼らの善意に期待をしている。しかし残念ながら、我々がいくら善意を示しても、彼らは善意を示さないということは、もうきわめて明解にはっきりしてきていると言う風に思います。
その中で彼らに対して「プレッシャーをかける」「このままの姿勢で行けばもっともっと北朝鮮は困ってきますよ」ということを彼らに理解させた上で、「では、しょうがないから、対話に持ってこようか」というふうにさせなければ、対話に彼らは乗ってこない、と言う中にあって我々は圧力をかけようということで、実際圧力はかけてはいるんですけれども、明確な圧力という意味においての「経済制裁」は行っていません。我々が行っているのは、たとえば食料援助をしていない。これは圧力といえるかどうかというのはですね、善意は示していないけれど、圧力にはなっていないと言う風に思いますね。
それ以外、たとえば麻薬、偽ドル等の、日本への持ち込みを厳しく制限しています。これが制裁かと言えば、北朝鮮が態度が良くなったから、では麻薬を入れていいでしょうかと言う話にはならないんですから、これは先ほど言ったように、ある意味<適正化>をしっかりかけていく。
しかしそれを非常に強くやるというのは、アメリカが言うところの「ソフトサンクション」にはなっているんですね。今までやっていないことを、ちゃんとやって行くことによって、じわじわと締まっていくと言うことに置いては、ある種、制裁的役割を担っているんですが、国家意思としての制裁、圧力をかけていくことにはならないんで。表では圧力かかけていないけれども、実はじわじわ責めていく。これももちろんひとつの方法ではありますが。表でかけている圧力は、今のところ私は経済制裁をかけていないのでそういう圧力はかかっていないと思います。かかっていませんから、なかなか日朝の対話に彼らは乗ってこないんだろうと、こう思います。
それ以外に対話の場に彼らを引き出す方法はですね、我々が大幅に譲歩するしかないですね。たとえば、もう拉致問題については、我々は「この問題は横に置いておきます」と言ったら、対話は簡単です。すぐ正常化交渉に入っていく。「では戦後の保証をしますか」という話にはなっていくわけですね。
ある識者に言わせればですね、「そうやって、国交正常化すれば何時の日にか、もしかしたら拉致の事件も解決するかもしれない」と。こういう事を言う人がいるわけですね。私は、それは100年200年たっても不可能であり、そんなに時間が経過してしまっては、そもそも意味がないと思いますね。
ですからここで我々が考えなくてはいけない事は、やはり今の段階で彼らが対話に乗ってこないのは、圧力が足りないと言う風に考えた方がよい。そして圧力かけたらすぐに対話再会するというわけではないですけれども、それしか恐らく選択肢はないんだろうとこういうふに思います。(拍手)
宮崎:具体的圧力というものとして想定されている、いわゆる経済制裁ですか?
安陪:経済制裁以外の圧力というのは考えられませんから。それ以外のいわゆるソフトサンクションとしてさっき申し上げましたように、北朝鮮の収入というのは、ほとんど非合法の収入ですから、その非合法の収入を、我々はしっかりとその収入の道を断っていくということが大切だと思います。
それもう一つは、合法であっても、彼らの日本に寄港する船に対しては、厳しく検査をしていく。保険の問題もそうなんですが、しっかりと検査をし、保険に入っていない船は絶対に入れないと言うことも大切ですし。
あるいは先ほど申し上げましたように、国内にある朝鮮総連系の施設に対して、大使館等々と同じ優遇処置をやめて課税をする。(拍手)何と言っても、一部の施設において、拉致について、そこで陰謀を企んだかもしれない場所もあるにもかかわらず、その場所、その施設を非課税にするというのは、ちょっと考えられない話なんだろうと思います。(拍手)
宮崎:是非速やかに実行できるといいと思うわけなんですが。
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