今回行ってきたのは、名古屋は大須にある「神戸屋 カレー厨房」だ。以前この店を見かけたことがあるが、チェーン店のようなたたずまいだったので敬遠したんだよね。ところが栄付近のカレー屋をググってみたら案外評判が良いので行ってみたってわけ。
外観はまさにチェーン店のそれで、店内の券売機で食券を買うタイプ。CoCo壱ほどではないがメニューも豊富だ。まず驚いたのがその値段。なんとビーフカレーが350円!!いまどきこんな値段でやってるところあるの?
最初だからこれで良いかなと思ったのだが、隣にある「須賀哲夫カレー」の文字が俺の心を捉えて放さない。写真を見るとかなりのボリュームだが、それでも650円ってんだからこれまた驚きだ。もちろん須賀哲夫カレーを注文。
カレーが出てくる間店内を見回すと、「カレーと神戸屋の始まり」という題でこの店の由来が書かれているのを発見。
日本のカレーはインドカレーを英国が改良したやつをベースにしているのはご存じだと思うが、英国カレーが日本カレーに変化していくのに外国航路のコックが果たした役割が大きいとか。須賀哲夫という人はまさにそのコックの1人で、直接ではないにせよその系譜は確実に受け継いでいるものと思われる。
須賀哲夫カレーというのはその当時のカレーを再現したと言うのだから、日本カレーの元祖と言っても過言じゃないわけだ。現在須賀哲夫氏が存命かどうかは分からないが、その味は息子であるチャーリー須賀氏が引き継いでいるんだとか。
さらに言うと、須賀哲夫は八事にある「ステーキ神戸屋 本店」の創始者であり、フランス料理店「シェ・コーベ」は姉妹店だ。 そしてこの「シェ・コーベ」は以前伊勢丹で食べた「ビストロ シェ・コーベ」の本丸だってんだから、案外世間は狭いものだね……
まぁ、そんな感じで須賀哲夫の歴史に浸っていたらカレーが出てきた。
ルウはスープ状でサイコロ大の肉は牛肉、スライスされているのは豚肉だ。ライスの上に乗っているのはフライドオニオン。お世辞にも品が良いとは言えない見た目だが、これはこれで嫌いじゃないね。
肝心のお味のほうはというと……濃い。というかしょっぱい。スパイスが効いていて深みもあるのだが、ちょっとしょっぱい。CoCo壱のカレーもしょっぱいが、こちらの方がベースの味が良いから許せる範囲だ。このしょっぱさは、海の上で培われたカレーというのと関係があるのだろうか?
たっぷり乗っかった肉に関しては可も不可も無い。ただルウも含めた全体のバランス感は良いと思う。何よりもこれだけのボリュームで650円というのは特筆すべきだろう。
プレーンに近いビーフカレーはそのしょっぱさから頼む気にはならないが、チキンカツカレー(650円)、ロースカツカレー(650円)はまた来て食べても良いと思わせる。
平日とはいえ大須という場所から考えると恐ろしいほど客はいなかったが、カレー好きなら食べてみる価値はあるので、大須に立ち寄った際には足を運んでみてはいかがだろうって話(´∀`)
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