迷狂私酔の日々(再)

明鏡止水とはあまりに遠いこの日々。

天国への階段

2008年09月01日 | ただの日常。
9月1日

昔、学生時代によく行った中華料理屋は、名前を〈天園(てんえん)〉といった。でもボクたちは勝手に〈天国〉と呼んでいた。字面からいっても発音からいっても、〈天国(てんごく)〉の方がはるかにしっくりくるから。

その味は、ひとくちで記憶に刻まれるくらいまずかったが、なぜか不思議に通ってしまうのだった。

アパートから近く、値段も安くて、深夜~早朝まで営業していたからだが、一番の理由は幸薄そうな若おかみの発散する疲れた色気だったような気がする。

料理をしているダンナとは明らかに年の差があり、いかにもわけありで、しかも店では注文を取る以外は一切の会話がなく、衝動や葛藤を抱えた学生たちはただ黙々と食べるしかなかった。

その店へと行く道は少し登り坂になっていて、ボクは密かにその道を「天国への階段」と名付けて、満たされない好奇心をなぐさめていた。



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えー、このハナシに落ちはありません。

映画を見て〈天下一品〉で「こってり、並み」を食べ、ヨドバシカメラに行こうとしたら、ふと見つけた階段がフォトジェニックに思えた途端、アタマのなかで〈天下一品〉と「階段」というコトバが勝手に変形して結合して過去の記憶を呼び覚ましたみたいなんです。

それにしても〈天園〉のおかみさんは、いまどうしているんだろう?

Citta della

2008年09月01日 | 映画や音楽や舞台や本とか。
9月1日

せっかくの映画の日なので、川崎に出かける。

チネチッタで、結局いまさらながら「インディ・ジョーンズ4 クリスタル・スカルの王国」を見る。

久しぶりに昔の縁で入った店が、すっかりくたびれて馴染みの客しか来なくなってしまった………というたとえは酷評に過ぎるか。

映画はともかく、ここで結婚式をやっていて、何やらハレの雰囲気に包まれたCitta dellaはいつもより親密な感じがした。