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ピストン・バルブの仕組みとして、トランペットの場合、各バルブには1、2、3とナンバーが彫ってあり、ヤマハの楽器の場合これがマウスピースの向きに整列するように合わせてバルブ・ケーシングに挿入すると管内を通る空洞位置がズレないようになっている。またこのズレをなくすためにピストンには2箇所のガイドありケーシング側には溝が掘られ、ガイド幅も2箇所でサイズが異なりこれがきちんと合うようになっている。ところが、このガイドには若干遊びがある(精度の悪い技術的な問題というよりも、金属の摩耗を防ぐ観点から多少の遊びをとっていると思われる)ことから稀に2箇所で反対にはまってしまったり、ガイドがはまらないままバルブ・ケーシングにピストンを挿入してしまうことが起こる。
従来こうした問題の発生は、ピストン・バルブがピストン軸にバネを伴った形状のトランペットの場合であれば予測可能な(フリューゲルホーンなどのピストンとバネが分離しガイドが一つしかない構造では問題発見しにくい)ことなので、バルブ・ケーシングにピストンを挿入するときに完全に差し込んでしまう前に二、三回ピストンを上下させて位置が合っていることを確認する癖をつけておくとズレの発生を回避できる。 (※位置を決定するガイドには金属のものとプラスチックのものがあり、プラスチックのもは長く使用することで摩耗しガイドが滑る様なことも発生する可能性があり注意しておく必要が金属よりもあると思う。)