飼い主さん次第！

さて、今日は　「ワンコ協力隊の新隊員」　をご紹介致します！　

　　　　　　　　　　　タロウ君です！

　　　　　　　　　　
　　　　　　　　　　　　「初めましてタロウと言います！今年１４歳、もうじいちゃんですがヨロシクお願いします。」

タロウ君はお隣の町内に住む犬なのですが、この子の話をする前に少し説明をしないといけない事があります。

りんごより２歳年下で小さい頃から散歩中に会っていたのですが、この子の名前を知ったのはつい最近です。

　「○さんちに犬がいるけど、あの子なんて名前なんだろうね？」　ず～っと昔、義母に聞かれて思わず・・・

　　　　　「タレオだよ！だって耳が一個垂れてるもん！」　

　　　　　　　　　　
　　　　　　　　　　　　ねっ！右のお耳が垂れてるでしょ。１４年間我が家ではタレオと呼んでいたの。

実は、飼い主のおじさん・・・近所でも評判の変わり者でした。　（決して悪口ではありません、事実のみ書きます）

とにかく人と関わるのが苦手、と言うより他人が大嫌いなようでして・・・

遠くに人を見つけるとカバンや帽子で顔を隠します。時には通りすがりの人にブツブツ文句も言うし・・・

　「お前の家は一日に何回、犬を散歩させてるんだ！」　

　ある日突然こんな罵声を浴びせられ、カーっとなったパパさんがおじさんと喧嘩をしたんです。　

当時は日に何度も外に連れ出してもらっていたりんごちゃんです。それがどうも気に入らないみたいで・・・

自分だって一日に３回も４回もタロウを連れてお散歩してるの、ちゃんと知ってるんだからね～だ　

　　　
　　　　タレオ・・・タレオ・・・タロウ・・・似てるやん！

犬は飼い主さんと違い、人懐っこい感じがしていたんですよ。本当はそばに寄って相手とかしてやりたいのに。　

『うちの犬に関わるな！』　『俺達に近づくな！』　みたいな殺気がおじさんからビンビン出ています。　

犬見知りのりんごにしては珍しくタレオ君が気になる様子、タレオ君だってりんごが好きみたいだし・・・・

犬同士が挨拶しようと少しでも近づくと、グイグイリードを引いて遠ざけようともしていましたし。　（もちろん顔を隠しながら）

　「あっタレオ君が来た！向こうの道へ行こう！」　

自然とタレオ君とは・・・いいえ犬は関係無いのです！例のおじさんとは関わらないようにと思い始めたんです。

「変人」　と呼ばれたおじさんは今年、お亡くなりになりました。タロウくんは現在、この家の普通のおばさんと暮らしています。

　　　　　タロウ君、こんなに可愛い子だったんだ。　

　　　　　　　　　　
　　　　　　　　　　　　「僕、本当はりんごちゃんと遊びたかったんです。」
　　　　　　　　　　　　「りんごもタロウ君が気になってたんだよ。残念だったね・・・」
　　　　　　　　　　　　「残念です。りんごちゃん、ゴメンナサイ・・・」

　　　　　タロウ君、昔の事なんかもういいよ・・・時効デス！

　　　　　　　　　　
　　　　　　　　　　　　「それって、タロウ君の替え歌なの？」
　　　　　　　　　　　　「だって、タロウっていいお名前があるのに、１４年間も知らなかったなんて可哀相だよ」
　　　　　　　　　　　　「そうやね～でもこれからは、タロウ！タロウ！って可愛いがるからネ！」　　　　　　　　

　この日撮ったタロウ君の写真をおばさんに渡しました。すごく喜んでくれたの。

　おばさんとタロウ君はそれ以来、散歩途中に我が家へ寄り道もしてくれるようになりました。

　会話の中でタロウ君が保護犬出身だと知り、変わり者だと毛嫌いしていたおじさんを少し見直した私です。

　もっと早くからそれが分かっていたら、りんごとタロウ君は仲良しになれたかもしれないのに・・・　

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　りんちゃんはね～りんごって言うんだ本当はね～　　唄い足りないりんごより　　　　

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