扁鵲(へんじゃく)のつぶやき

東洋鍼灸専門学校 鍼灸科50期卒業生の同窓ブログです。
日頃の不安、悩みを率直に語り合いましょう。

Book Review 『老乱』 久坂部 羊著

2016-12-19 20:36:13 | 読書
帯の宣伝文によれば「在宅医療を知る医師でもある著者が描く
”不都合な真実” 新たな「認知症小説」!


とても衝撃的かつ考えさせられる小説でした。

認知症の父親とその長男夫婦のやりとりを通じて
介護の問題点、認知症患者の心理、そして
解決策の提案まで。一気に読了しました。

介護者あるいは第三者から見れば良かれと思って
やっていたことがこんなに認知症高齢者を傷つけて
いたとは知りませんでした。

例えばしがちなのが、名前、生年月日を聞いたり
すること!これって認知症高齢者にとっては
とてもプライドを傷つける行為なんですね。

また早期発見が大事とばかり、無理やり病院に
連れて行くのも良くない。

当人はプライドをずたずたにされて余計事態を
悪化させてしまうらしいです。

解決のキーワードは「恩返しの発想」。

常に感謝の念をもって接すれば認知症患者も
それを察して無茶なことはしないらしいです。

今往診の患者さんがまだら認知っぽいので
早速家族にもこの本を勧めてみようかなと
思います。

コメント (2)
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