家族の車、アルトが12ケ月点検から帰ってきた。
「なんか、やたらこのシールの新しさが目立つね―」
「そうかー、平成22年に買ったから今年で10年かー。」
「そろそろ、買い替えかな。流行りの自動ブレーキも搭載されている車がいいかも・・」
「どうせ、10年落ちの軽なんて査定付かないから、いろいろ回って値段交渉してみようよ。」
「65歳になる叔母さんの名義で買えば、シニア割引ですこし安くなるかも、、、」
「よし、みんなで手分けして、カタログ集めよう」
ワイワイ家族会議の結果、数日で近所のディーラーからそれぞれがカタログをもらってきた。
僕は、ホンダのNーONEを見てみようと思って近くのホンダカーズに行ったが、
もう生産終了と言われた。
代わりにワゴンやボックスのカタログを渡された。
学生時代、N360が人気があり、けっこうNっころの愛称でみんな欲しがった。
もちろん、僕もバイトで資金を貯めて中古ではあったがN360を買うことができた。
そんな思い入れもあり、あの頃を思い出させるスタイルのN-ONEを買い替えの候補にと思っていたが、がっかりした。
さらに、ワゴンやボックスのフロントマスクは、我が家の女性群の好みではない。
案の定「N-ONEは生産終了だってさ」と言うと
「じゃあ、フロントマスクのイケメン度から言うとミラかピスシスねー。」
「そうだね、ダイハツがトヨタのピクシスも手掛けてるって言ってたから、この辺かな。」
「どっちみち、サポカー装備付きでしょうから、あとは各社の見積もり入札させてもらおうか。」
「下取りのアルト、いくらかでも値段が付けばいいけど、無理だったら、ナビとかドラレコとか、バックモニターなどのオプションでサービスしてくれるところにしようよ。」
「賛成!ディーラーがひしめき合ってるところだし、残念ながらN-ONEがなくなるんだから、どこの車だっていいよねー。」
結局、叔母さんが65歳になる誕生日を待って、軽を購入することになり、それまでの数か月を各人に割り当てられた資金準備期間となった。
それまで、大きな故障せず元気に動いてくれるよう今のアルトに願うのはおそらく僕だけだろうが。それにつけても、買ってみようと思っていたものが無くなってしまうとなぜか気が抜ける、、、モンキー、セリカ、そして復活はしたものの一時姿をけしたRAV4。売る方にとっては大所高所からの経営判断だというのは百も承知なのだけれど。