日本国内で使える抗インフルエンザ薬は5種
タミフル 1回1カプセルを朝夕に5日間服用します。
大人1回処方分の薬価:¥2,050
タミフルのジェネリックであるオセルタミビル 使用法はタミフルと同じです。
大人一回処方分の薬価:¥1,100
リレンザ 朝夕2回、5日間薬を吸入します。
大人一回処方分の薬価:¥2,400
イナビル:処方された日1日だけ一気に4吸入します。
大人一回処方分の薬価:¥4,360
ゾフルーザ:処方された日1日だけ20㎎錠を2錠服用します。
大人一回処方分の薬価:¥4,880
大人一回処方分の薬価:¥4,880
ラピアクタ:1日だけ1パックor2パック点滴にて使用します。
大人一回処方分の薬価:¥6,331または¥12,662
大人一回処方分の薬価:¥6,331または¥12,662
タミフル、リレンザはどちらも5日間使います。
イナビル、ゾフルーザ、ラピアクタは一回だけの使用となります。
ラピアクタは注射薬なので、通常の外来患者に使う事は稀です。
坂根医院ではタミフルのジェネリックであるオセルタミビルとイナビルを採用しています。オセルタミビルは使用経験が長く、誰でもなじみのある飲み薬で値段も安いことで主力です。只、子供さんには以前異常行動が問題になったころもあって出しにくい事もあり吸入が可能な6歳以上にはイナビルを出すことが多いです。
本日、8歳の子供さんのインフルエンザA患者さんを診察、イナビルを処方しました。その子は10歳の兄からインフルエンザをうつされたのですが、その兄の症状が改善しないと言うのです。彼に処方されていたのがゾフルーザでした。インフルAの子供にゾフルーザを処方するのは間違いだと私は思っています。それは、子供にゾフルーザを処方すると、耐性ウィルスを獲得してしまう率が高いと言われているからです。ゾフルーザを処方されてから4日が経過しているのに38度台の熱と、倦怠感、咳などの症状が続いています。ゾフルーザは効くときには投与2日目くらいで症状が劇的に改善することが多いのですが、耐性ウィルスが出来ると全く効かなかったり、一旦効いても再増悪することがあります。耐性ウィルスだとは思いましたが、タミフルやイナビルだと問題は無いはずです。妹さんに処方したイナビル、多分効くと思います。お兄ちゃんもしんどそうでしたが、発症から時間がたっているので、抗インフルエンザ薬の再投与は意味が無いと考えました。しんどそうでしたが、自力で治ってくれるのを待つしかなさそうです。
私は、20歳以下にゾフルーザを処方するのは間違っていると思っています。
小児科学会でもゾフルーザは、12歳未満の小児に対しては耐性ウイルスの問題から積極的な投与が推奨されていません。
ゾフルーザは、12歳未満の子どもを対象とした臨床試験では、23.4%の患者で薬の効き目が低下する「耐性ウイルス」が見つかりました。また、ゾフルーザを服用した12歳未満のA型インフルエンザ患者においても、ゾフルーザ耐性ウイルスが高い頻度で出現することが明らかになっています。
ゾフルーザ耐性ウイルスは、哺乳類間を効率よく空気伝播することができ、感染者から周囲の人々に感染伝播する可能性が高いことが示されています。
2023/2024年シーズンは、小児科ではタミフルを全年齢で推奨し、リレンザやイナビルを吸入可能な6歳以上に推奨されています。
Chicago - Hard To Say I'm Sorry (Official Music Video)