来年度から、大学で『コンプライアンス』の
授業を担当させていただけることになり、
大変うれしく光栄に感じ入っております。
一般に、企業では『コンプライアンス』
公務組織では『公務員倫理』と
表すことが多いです。
企業においてのコンプライアンス遵守は、
経営の土台です。
法令順守は当然のこと、ハラスメント問題や
人が眉をひそめるような常識からの逸脱は
企業イメージを壊し、倒産への坂道を
転がることになりかねず、
経営の「足元を固める」最重要課題のひとつです。
例えば、過去に産業廃棄物を
違法に投棄していたことが、
何年もたってから発覚したり、
サービス残業が、もう伝統のように
常態化していたり
過去には「ウチだけじゃない」「フツウ」だったことでも、
時代が変われば、『違法』や『非常識』となり、
社会問題として表面化し、大問題となります。
違法行為は、法に則って裁かれるのが
法治国家である日本では、当然です。
しかし、『世間感情』は、
そこにとどまらないことも多いですね。
その企業が現在成功していれば、
嫉妬や競争も絡んで、
なお厳しく追及されて話題になりますし、
なにか鼻につくところがあると、
さらに潰しにかかる勢いで追及が
厳しく話題になるのは、
今までのニュースなどからも
見てとれるところです。
そもそも叩かれる材料がなければ、
良いわけです。
(それをめざすことが正しい姿です。)
しかし、
ちょっとしたことから足を掬われて
徹底的に叩かれる会社や組織や人がい
る一方で、
同じようなことをしても、
叩かれない会社や組織や人もいますよね。
周囲を敵に回してしまう一方と
周囲を味方につける一方の
違いはなんなのでしょうか。
一言で表すのは難しいかもしれませんが、
敵意の怒りに火をつけてしまう一方と
義憤や共感のエネルギー(『同情』なのかもしれません)に
火をつける一方の違いでもあるような気がします。
例えば、
不合理なクレームを受けたとき、
クレームの受け方がうまくなくて
クレームの内容よりも、対応のしかたを問題視されて追及されると
ダブル不合理なことになりますよね。
しかも、こういうときって、
問題が感情問題にすり替わっていて、
内容が正しいとか、もう通用しなくなっていたりします。
(過去に私も軽く身に覚えが…そんな深刻な話ではなかったけど、
思い出すと……あいたたた(><))
怒りへの対応も、
やりかたによっては
周囲を敵に回したり、そこまでじゃなくても
周囲を遠ざける結果になってしまったりする一方もあれば、
逆にうまく対応できれば、
周囲を味方につけることができる一方もあるのです。
できれば、周囲を味方につけられる
怒り対応、感情対応ができればいいですよね。
研修などでは、アンガーマネジメントを含めて
具体的な対応のしかたを、お伝えしたりしています。