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米大統領選は人を見るための試金石

2021-03-03 08:33:31 | 時事
あの大統領選は、その人の判断力や識別能力を見る為の、いい試金石になったと思います。あの選挙で、特に選挙後もトランプが勝った、とか、バイデンは陰謀でこれだけ・・・じきに逮捕される!とか、メディアが揃って陰謀を働いているなどと叫んでいた人は、今後は多少は疑うようにした方がいいでしょう。彼らは、情報を集める能力や選ぶ能力、分析する力に欠けていたのですから。

 ちなみに私自身は、昨年初頭、新型コロナで世界経済がおかしくなりだした頃からトランプの勝利は怪しくなったと思いましたし、春頃にはおそらく負けるだろうと予想しました。とりわけ、ある維新の会の国会議員がフェイスブック上で、トランプの無軌道な発言の数々を問題にしているのを見て、彼は多分、今回の選挙を乗り切れないだろうと確信しました。

 選挙陰謀論にも与することはありませんでしたし、このブログ上で、トランプに対する陰謀を宣伝する記事を載せたこともありませんでした。

 ウォールストリートジャーナルを読んでいたことも、そうならなかった理由の一つでしょう。あの新聞は、米国のメディアの中でも、決してリベラルではなく、むしろ保守側に位置していました。誰もがトランプを非難するような問題でも、日本語版のある海外メディアの中ではただひとつWSJだけが敢然とトランプ大統領を絶賛したりもしていたものでした。保守系であったその新聞までもが米国で拡大中のQAnon問題を冷静に報じ、選挙陰謀論にも冷静に接し、しばしばその不合理性を指摘していたのを見て、私はトランプやQアノンの主張する選挙陰謀論とは距離を置きました。





 あの選挙期間中は実にさまざまなフェイクニュースが流れました。ペロシ下院議長が逮捕された、もうすぐトランプ大統領が戒厳令を発する、軍が動員された、米特殊部隊がドイツでサーバーを押収し選挙不正が証明された・・・どれも当たることはありませんでした。それらは、数日後に、すぐに嘘とわかりました。主要メディアを信じるな、情報源を広げろ、Twitterには真実が・・・等々、彼らは言いますが、このように当時のTwitterの特にネトウヨ界隈はガセネタだらけでした。



 私は決してバイデン大統領を支持するわけではありません。好感を持ってもいませんし、その政策の全てが正しいとは思っていません。むしろ、一抹の不安を感じています。しかし、Qアノンには問題が多いですし、あの時の大統領選で、様々なガセネタを吟味もせずに鵜呑みにし、選挙終了後にこれからさも大逆転が起きてトランプが勝つかのように言っていた人の情報は、今後は疑うようにした方がいいでしょう。その人たちは判断力や情報を取捨する能力が明らかに欠けていたからです。

 こういう陰謀論に完全に与して、ふるいにかけることもなく、片端から垂れ流してしまった大紀元(母体は宗教団体:法輪功)も、随分と株を下げてしまったと思います。それまで、保守派の中に多少なりとも築いてきた信用を全て失ってしまいました。

 ちなみにNHKによると、欧米ではフェイクニュースが産業化していると聞きます。とにかく耳目を集める記事を載せて、サイトを作り、大勢の読者を集めることで莫大な広告料収入を稼ぐことができるので、それが既に産業になってしまっているそうです。ショッキングな記事だからと言って、下調べせずに鵜呑みにするのはやめましょう。たとえ保守系等の記事でも、フェイクニュースを流して収入源にする人たちが大勢いるのです。


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