それぞれの長所を生かす。(松下幸之助に学ぶ人生論 飯田史彦著)
織田信長の家臣、秀吉と光秀のお話です。
信長はとても粗暴な、剛勇闊達(ごうゆうかったつ)な元気いっぱいな大将であったそうです。
光秀は信長に嫌われていました。
秀吉は信長にとても可愛がられていました。
その違いはなんでしょう?
光秀は、秀吉よりも学問が出来て、律儀で正義感が強く、
言い換えると融通の利かない人ということになります。
秀吉の方はとても臨機応変な性格のような気がします。
さて、秀吉は主人の信長に対して、「うちの主人はとても偉い人ですなぁ」と
思っている、思っているからいつも主人を褒める。
主人も褒められるから気分がいい。
秀吉は、主人の信長はおだてている方が力が出る。
このオヤジは、おだてられる方が性に合っている。
おだてられて力が出たから、天下を取らんとするまで成功したんだ!と
秀吉は信長を褒めるだけでなく余計なことを言わずに、
信長の手となり足となり一生懸命働くことが一番であり
そうして今日の自分があるのだと信長に感謝の気持ちでいたのであります。
次に光秀の方はと言いますと、大将に向かって
「もうあなたはここまで成功されて、やがて天下を取るんだから、
今までみたいに撃ったり蹴ったりして暴れずに、
少しおとなしくしてこれからは徳を積んでいればもっと早く天下を取れる。
それが、一般万民の幸せになるのですよ。」と諌めてしまうのです。
諌める(いさめる=目上の人に忠告してしまうこと)
光秀にしてみたら信長を侮辱するつもりなどなく
律儀に誠心誠意仕えている訳ですが...
主人の信長は「偉そうに俺に意見するつもりか!」
「徳を積めとか何とかうるさいことを言うな!」と
憎まれてしまうのですよ。(-_-メ)
光秀が悪い人かというとそうではないのですが、
主人の性格を見抜いて、いらぬ意見をするよりも一生懸命働いてあげること。
相手をちゃんと見て物事を判断する秀吉の方が賢いといことですね。
信長のような個性の持ち主に対しては、個性を伸ばしていく為に協力してやるのが
秀吉の生き方であり、信長の個性を殺して活動させようとしたのが光秀だったのです。
人間が天から与えられた個性を変更することは出来ない。
その人の持つ特性というもの、個性を変えることは出来ないのでありますと。
個性を特性を生かすということは、適材を適所に当てるということが
特性、人を生かすということになるとあります。
一つの型にはめ込んでしまって特性を生かさないのが光秀の生き方であった。
例えば「寿司が好きですか?」「そうですか、それでは寿司をどうぞ」
「あなたは、お酒が好きですか?」「それならお酒を飲みましょう」
というように、好きなものならいいですが、嫌いなものを薦められたら...
嫌ですよね。心地良い方が人間ヽ(´ー`)ノですよね。
ただ、酒も寿司も過ぎれば弊害が出て来ます。
何事もほどほどにお互いが注意しあって
個性、特性を生かして協力しあっていくということ。
これが、会社、家庭、社会の発展になるそうです。
それではまたね