10月23日水曜日。用事があって休みをとったのだが、どうしても観たいというので付き合って朝早く新宿まで行った。今日までだったのでちょうどよかった。水曜日で割引されてるし。
正直、この人を知らない。歌もたぶん聴いたことない。大ヒットしたとかカントリーのすごい人だといわれてもぴんとこない。何も先入観なかったのがよかったのかも。素直に観られた。
アルツハイマーと診断されるところから。覚えていない、思い出せない、忘れている・・・ でも本人はなぜか明るい。前向きだ。それがいいのかな。何より本人がやる気だが、周りもそれを受け入れてツアーを始めてしまうのがすごい。他のことは忘れるのに歌い始めると遜色ない。ギターもちゃんと弾けてる。症状が進み、周りは大変だが本人はたぶん変化を感じていないのだろう。それでもステージはかろうじてこなしていた。
奥さんと子どもたち、家族のようなスタッフたち。周りの人たちがひとりの歌手のために協力を惜しまない。いいことばかりでなく、アルツハイマーのありのままをも見せる。もちろんその映像はほんの一部で、たぶんその何倍も周りは振り回されているだろう。特に奥さんの苦労は並大抵ではないと想像できる。周りの人たちの支えと本人の前向きな気持ちと何よりそれでも歌をギターを聴きたいと願うファンの存在が大きい。幸せな人だな~と思う。最後までみんなに愛されて好きな仕事をできたのだから。