お久しぶりです。花粉にも寒さにも負けず、生きていけたらいいなと思っております。
最近ちょっとあまり小説が浮かばず、blog内小説で、という感じになっておりますが。
バレンタイン小説の続きを考えてみました。
バレンタイン小説と統合して載せてみます。
・‥…━…‥・‥…━…‥・‥…━…‥・‥…━…‥
・‥…━…‥・‥…━…‥・‥…━…‥・‥…━…‥
「キスの甘さ」
静かに、飛影は広い廊下を歩いた。百足の中でも上層部の部屋があるのは上の階なのだ。
何層もの階段を上り、ため息をついて飛影は廊下を歩いた。
今回は僻地への視察で……対して相手にならない部族の討伐に、行った手間の分だけ
無駄だったと、思いながらそれでも口の端を上げる。
知っている。この気配。
部屋の中にいるその人の空気に、気付かないはずがない。
だから、そっと扉を開けた。キイ、と音も立てずに……。
……蔵馬……
声を飲み込み、静かにベッドに近づいていた。
夜になりかけの空が、窓から見えた。
濃い青に染まった空が、ベッドに眠る飛影の肌を照らしていた。
魔界のものより白い肌が、月と空に浮かぶ上がれば、一瞬飛影は息を飲んだ。
起こしたくは、ないけれど……でも、今日は……。
そう思えば、そうっと手を握っていた。座れば、小さく軋むベッドで、飛影は蔵馬を見つめた。
見ていれば、ずっとこのままで……思いながら、それでも瞳が開けばと胸がざわつく。
いるのは、廊下を歩く時から分かっていた。
だから、ベッドのその人に、飛影は近づいた。
百足の、飛影の部屋。
閉じられた瞳が、…知ってはいたが、きれいだ。
深い碧の瞳が見つめるその真っすぐな視線が、愛しい。
口に指を近づけ…差し込んだ小さな塊。
……だから、な
今度は、飛影は言葉を音にしていた。
だから、起きろ、と……。
ん、と開く小さな口。
ゆっくり、瞳が開いた。
……飛影、と言う声が、した。
小さく、蔵馬は笑っていた。
「おかえり…なさい」
甘い、と蔵馬。
「バレンタインだからな」
飛影は、小さな塊を自分も含んでいた。
・‥…━…‥・‥…━…‥・‥…━…‥・‥…━…‥
ふっと、瞳を開ければ、隣にあったのは飛影の大きな身体だった。
自分を包む様に手を伸ばし抱き込んでいる飛影が、閉じている瞳が美しい。
そっと、頬に手を伸ばせばその指を掴まれた。
「……あ」
小さく声を落とし、蔵馬が青と黒の狭間の飛影の瞳を見た。
深く揺れる飛影の瞳がまだ現実を取られずにいる緩やかな感覚が、優しかった。
「来ていたのか」
言ったのは、飛影だった。
「……うん」
恥ずかし気に言って、蔵馬は飛影の黒衣に顔を埋めた。
「何してる」
振ってくる飛影に、顔を上げて蔵馬が笑った。
「チョコ…ありがとう」
「お前のだけだぞ」
こつん、と蔵馬の額を突くと、ぎゅっと抱きしめた。
・‥…━…‥・‥…━…‥・‥…━…‥・‥…━…‥
という感じで たまには甘くて素直な飛影もいいかなと思い、書いてみました。
こういう時飛影は素直に言葉を伝える気がします。
飛影は大事な時には言うんだ!!と言う私の主張です。
・‥…━…‥・‥…━…‥・‥…━…‥・‥…━…‥
2022冬~2023年 1月までに出した本を、 通販しております。
その通販のお知らせを、サイトトップに載せておきます。
サイトトップ➡Pink &Cherry
直接通販サイトに行きたい方はこちら➡
フロマージュ様
🌹R18 鈴蘭の口づけと秘めやかな花の蜜 飛蔵
蔵馬の片思い小説です。
ある屋敷の主人、飛影。世話係蔵馬の話。飛影に恋をして、
その気持ちに耐え切れず主人の部屋に忍び込む。
言葉に出来ず、近くにいればいるほど想いが募る。優しくされればされるほど苦しくなる。
そんな蔵馬に目をつけ、手に入れようと手を伸ばす男がいた……。
(鴉)
SEIさまの綺麗な絵が表紙です!!
🌹月に溶ける花の恋歌 R18
飛影に会いたくて魔界に足を踏み入れる蔵馬。しかし足を踏み入れた街に取り込まれ、
男に襲われてしまう。飛影に見つかり抱きつく蔵馬。飛影を呼び助けを求めていた。
この話はR18が3回入ります。
最近ちょっとあまり小説が浮かばず、blog内小説で、という感じになっておりますが。
バレンタイン小説の続きを考えてみました。
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「キスの甘さ」
静かに、飛影は広い廊下を歩いた。百足の中でも上層部の部屋があるのは上の階なのだ。
何層もの階段を上り、ため息をついて飛影は廊下を歩いた。
今回は僻地への視察で……対して相手にならない部族の討伐に、行った手間の分だけ
無駄だったと、思いながらそれでも口の端を上げる。
知っている。この気配。
部屋の中にいるその人の空気に、気付かないはずがない。
だから、そっと扉を開けた。キイ、と音も立てずに……。
……蔵馬……
声を飲み込み、静かにベッドに近づいていた。
夜になりかけの空が、窓から見えた。
濃い青に染まった空が、ベッドに眠る飛影の肌を照らしていた。
魔界のものより白い肌が、月と空に浮かぶ上がれば、一瞬飛影は息を飲んだ。
起こしたくは、ないけれど……でも、今日は……。
そう思えば、そうっと手を握っていた。座れば、小さく軋むベッドで、飛影は蔵馬を見つめた。
見ていれば、ずっとこのままで……思いながら、それでも瞳が開けばと胸がざわつく。
いるのは、廊下を歩く時から分かっていた。
だから、ベッドのその人に、飛影は近づいた。
百足の、飛影の部屋。
閉じられた瞳が、…知ってはいたが、きれいだ。
深い碧の瞳が見つめるその真っすぐな視線が、愛しい。
口に指を近づけ…差し込んだ小さな塊。
……だから、な
今度は、飛影は言葉を音にしていた。
だから、起きろ、と……。
ん、と開く小さな口。
ゆっくり、瞳が開いた。
……飛影、と言う声が、した。
小さく、蔵馬は笑っていた。
「おかえり…なさい」
甘い、と蔵馬。
「バレンタインだからな」
飛影は、小さな塊を自分も含んでいた。
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ふっと、瞳を開ければ、隣にあったのは飛影の大きな身体だった。
自分を包む様に手を伸ばし抱き込んでいる飛影が、閉じている瞳が美しい。
そっと、頬に手を伸ばせばその指を掴まれた。
「……あ」
小さく声を落とし、蔵馬が青と黒の狭間の飛影の瞳を見た。
深く揺れる飛影の瞳がまだ現実を取られずにいる緩やかな感覚が、優しかった。
「来ていたのか」
言ったのは、飛影だった。
「……うん」
恥ずかし気に言って、蔵馬は飛影の黒衣に顔を埋めた。
「何してる」
振ってくる飛影に、顔を上げて蔵馬が笑った。
「チョコ…ありがとう」
「お前のだけだぞ」
こつん、と蔵馬の額を突くと、ぎゅっと抱きしめた。
・‥…━…‥・‥…━…‥・‥…━…‥・‥…━…‥
という感じで たまには甘くて素直な飛影もいいかなと思い、書いてみました。
こういう時飛影は素直に言葉を伝える気がします。
飛影は大事な時には言うんだ!!と言う私の主張です。
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蔵馬の片思い小説です。
ある屋敷の主人、飛影。世話係蔵馬の話。飛影に恋をして、
その気持ちに耐え切れず主人の部屋に忍び込む。
言葉に出来ず、近くにいればいるほど想いが募る。優しくされればされるほど苦しくなる。
そんな蔵馬に目をつけ、手に入れようと手を伸ばす男がいた……。
(鴉)
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飛影に会いたくて魔界に足を踏み入れる蔵馬。しかし足を踏み入れた街に取り込まれ、
男に襲われてしまう。飛影に見つかり抱きつく蔵馬。飛影を呼び助けを求めていた。
この話はR18が3回入ります。
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