つれづれな日々のつぶやき♪

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『里見八犬伝』

2012-11-20 | 舞台/DVD

新国立劇場 中劇場で、『里見八犬伝』 19日(月)開演18:30を観てきました。

※若干のネタバレがありますので、ご注意くださいませ。

【脚本】鈴木哲也
【演出】深作健太
【音楽】天野正道
【美術】伊藤雅子
【キャスト】
西島隆弘(AAA):犬塚信乃
渡部秀:犬川荘助
村井良大:犬田小文吾
矢崎広:犬坂毛野
早乙女友貴:犬江親兵衛
市瀬秀和:犬村大角
荒木宏文:犬飼現八
加藤和樹:犬山道節
香寿たつき:玉梓、伏姫
森田彩華:浜路
山口馬木也:金碗大輔
ほか

【ストーリー】※公式HPから

時は戦国、乱世の時代。南総(現在の千葉県)を治める里見家では、領主になる里見義実を妻の玉梓(香寿たつき)が陰ながら支え続けていた。
しかし、やがて義実は心変わりし、玉梓は処刑されてしまう。その「無念の思い」は犬神と合体し、玉梓を怨霊として蘇らせる。
そして月日が経ち、里見義実の重い病と、謎の瘴気による疫病で、南総は大混乱を起こしていた。この瘴気は里見家を滅亡へ導くため怨霊の玉梓から放たれ、その勢いは南総だけに止まらず、世の中の全てを滅亡させるべく暴走し始めていた。
義実と玉梓の娘である伏姫(香寿たつき・二役)は、彼女に思いを寄せる金碗大輔(山口馬木也)に誤って撃たれてしまうが、世の平穏を願う精霊となって、「犬」の字がつく姓を持ち、霊力のある玉を所持する八人の犬士達を導き始める…
「孝」の玉を持つ犬塚信乃(西島隆弘)は、武士の家に生まれたが、家が没落し農村で育った。
庄屋の家で働く下男、犬川荘助(渡部秀)は「義」の玉を持つ。信乃と荘助は身分を越えて友情を育むが、どちらも庄屋の娘・浜路(森田彩華)に思いを寄せていた。やがて、信乃は自らの数奇な運命に翻弄され、闘い、苦しむが、活発な青年であった荘助は信乃とは違った道を歩んでいく。
金碗大輔は償いの為に出家しゝ大法師(ちゅだいほうし)となる。その息子である犬山道節(加藤和樹)は、父に捨てられたとの思いから、玉梓の配下に加わっていた。道節はやがて、「忠」の玉を持つことになる。
里見家に仕えている剛毅な武道の達人・犬飼現八(荒木宏文)は「信」の玉、山村で田畑を耕し暮らす純粋な若者・犬田小文吾(村井良大)は「悌」の玉、女装の旅芸人で抜群の剣の腕を見せる犬坂毛野(矢崎広)は「智」の玉、瘴気に苦しむ人々を救うべく修行の道を歩む犬村大角(市瀬秀和)は「礼」の玉、伏姫の霊に育てられた勇ましい若手剣士・犬江親兵衛(早乙女友貴)は「仁」の玉を持っていた。

選ばれし八犬士達だが、それぞれがそれぞれの思いや悩み、葛藤の中、様々な境涯で生きている。自分の運命に疑問を感じるものもいた。彼らは時に対立し、争う。
だが、彼らは運命に従い、伏姫の元へ導かれてゆく。世の中の滅亡を防ぐ為、壮絶な戦いの場へと乗り込むことになるのだ…

公式HPはこちら♪ → 『里見八犬伝』


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客入れは吹きすさぶ風の音。
舞台自体は八百屋になっており、後方に向かって傾斜がとってあります。舞台美術は上手に小さめの岩山と倒木、下手に大きめの岩山。どちらも石舞台状になっており、殺陣やさまざまシーンで使われておりました。

この手のプロデュース公演は基本あまり観ないんですけど、今回は村井良大さんと矢崎広さんお目当てで行ってまいりました。
ストーリーは以前から大体のところは頭に入っているし、キャストさんたちの役名(出演者が多いからね。。)も公式HPで予習していったにもかかわらず、撮影用と本番用の髪型&メイク&衣装が全然違っていたので、1階席中程くらいのお席では誰が誰やら。。 はっきりとわかるのは数名というありさまでした(笑

シーンによっては火薬使用による白煙が上がり、客席にも若干の煙と火薬の匂いが漂ってきたり。大音響による効果音、大河ドラマ風の壮大な感じの音楽、スピード感のあるキャストさんたちの動きと激しい殺陣。派手です!
前半は八犬士の生い立ち等の説明にほとんど費やされており、若干、冗長気味ではありましたけど、一幕ラストの八犬士の揃い踏みはかっこいいシーンです♪
後半はぐっとくる台詞も多く、泣いているお客さんもちらほらと。
「欠けているからこそ、それが力となるのです」 この伏姫の台詞は心に響く言葉でした。
それにしても、やっぱり宝塚のトップでいらっしゃった方は格が違うとしみじみ思うのでした。以前に観劇した、『飛び加藤~幻惑使いの不惑の忍者~』に出演されていた涼風真世さんのときにも感じましたけど、立ち姿の凛とした美しさ、登場&退場シーンの颯爽とした立ち振舞、自由自在な声色、どれをとっても「すごい!」としか言いようがありません。
個人的には、村井良大さんのお百姓さんスタイルでの背負いかご姿が、とてもお似合いでツボでございました。 あ。。八犬士の中でお一人だけ剣でなく手斧でしたね、武器が
矢崎広さんはやっぱりかっこいいと再認識。立ち姿や立ち振舞がきれいなんですよね~舞台映えするというか、絵になるというか。。 女装もお似合いでございました♪
キャストのみなさん全員が適材適所なキャスティングで、プロデュース公演には珍しい一体感のある座組。安心して観ていられました。
ともあれ、小難しいことは抜きにして、制作サイドの狙いどおり「娯楽時代劇」に仕上がっており、純粋に楽しめる舞台でした♪♪

カーテンコールは3回。キャストさんたちの紹介はなし。座長の西島隆弘さんがご挨拶。

激しい殺陣が多いので、キャストさんたちが無事に千秋楽まで怪我なく終演を迎えられますように。


追記です。
実はですね、観劇後、なんだかもやもやしておりまして。。時間が経ってから、あぁ、そうかぁ~と気がついた次第(笑 えっとですね、私、この登場人物ほぼ全員に共感できなかったのでした。他の方の感想でもあったので、私だけではない模様。
何を伝えたかったのかもいまいち不明。「義」でも「友情」でもないと思われ。少なくとも描けてはいなかったかと。ただ、少年期から青年期のモラトリアムだというのならなんとなく納得ですが。。 
フライヤー等の謳い文句とは全く違う展開だったので、??だったのかもしれませんけどね。とりあえず、派手で勢いがあって、キャストさんたちが魅力的ならよし☆という作品だったかと。いまさらですが(笑


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購入したパンフレット、A3判2,500円也。少々お高いですけどね、大判サイズで紙質もよく豪華な感じです♪




大きなクリスマスツリーが点灯しておりました もうそんな時期なんですねぇ。。




フライヤーから気になるものをチョイス! ひとつだけ難関チケットがありますね~(笑